2014/05/28

高温注意情報の発表

今年も5月20日から高温注意情報の発表が始まった。平成23年夏期から始められ、4年目となる。

この情報は翌日又は当日の最高気温が概ね35℃以上(一部の地域では35℃以外を用いる)になることが予想される場合に発表するもので、熱中症対策や電力需要対策に期する情報である。

この情報の詳細については、気象庁HPで確認していただきたいが、35℃以上の最高気温が予想される府県予報区を対象に発表される。この情報に加え、主な地点の毎正時の気温変化グラフが示され、30℃以上の時間帯も表示されるのでこれらと組み合わせて活用してほしい。

ただ、熱中症は、湿度やスポーツ等による体調変化、水分補給の状態、健康状態等により、必ずしも気温が高い状態ではなくても発症すると言われるように、暑さの感じ方は、個々人により異なり、体調だけでなく、気象変化も関係しますから、そのような点も注意して欲しい。

高温注意情報の発表1
概ね35℃以上が情報発表の目安となっているので、最高気温が35℃以上の日数(猛暑日)の経年変化を見る。この図は「平成25年(2013 年)夏の日本の極端な天候について(異常気象分析検討会報告)」に示されたものである。全国15か所(網走,根室,寿都,山形,石巻,伏木(高岡市),飯田,銚子,境,浜田,彦根,宮崎,多度津,名瀬,石垣島)での平均日数である。これによると特に最近になって35℃以上の猛暑日日数が増加していることが読み取れる。なお、この15地点は都市化による影響が少なく、特定の地域に偏らないように選定されたものです。

高温注意情報の発表2
高温の影響を見るため、厚生労働省の人口動態統計から、熱中症による死亡者数の変化見ることにする。最近になって熱中症による死亡者が急増したことを受けて統計を開始したもので、平成20年からの統計がある。これに全国一の高温の街と言われた、埼玉県熊谷市の猛暑日の日数を重ねてみた。15か所平均と同様な変化をしているので、代表させてみて構わないだろう。これによるとやはり猛暑日が多い年ほど死亡者数が多い傾向がある。

それにしても、風水害による死亡者数(年間100名程度)に比べると桁違いの多さであり、暑さに対する対策が必要であることを示している。