2014/06/06

梅雨入り直後の豪雨 平成26年6月4日

6月3日に梅雨入りが発表されたばかりの四国では、高知県四万十川窪川で24時間雨量が528.5mmとこれまでの記録を更新する記録的な大雨が降った。

3日夜から5日夜までの48時間の降雨の経過を図に示す。これを見ると4日は朝から雨が降り続き、特に4日夜になると雨が一段と激しさを増していることがわかる。レーダーエコー図に窪川付近を示す白丸を付した。四国南西部の沿岸部の地域に時間50㎜から80mmを超える降雨域が見られる。

梅雨入り直後の大雨 平成26年6月4日

次の図で四国地方にかかるエコーの変化を見る。九州東部の宮崎県から大分県の沿岸部と、高知県南西部の沿岸部に激しい雨が集中しており、地域による降雨分布に偏りがあることがわかる。この強い降水域は線状になっているが、この強雨域の西側には海岸線に沿うように山地が伸びており、これが南からの湿った気流を収束させ、雨雲を発達させる役割をしている。室戸岬の東にも見られる。

20140603-05四国レーダー動画

天気予報では、「四国地方では低気圧がゆっくり近づくので、雨が続く」といった表現をするが、この場合、広範囲に一様な雨雲が広がる形もあれば、今回のように時間80mm程度の猛烈な雨の降っているところから30km程度東には雨の降っていないところも見られた。

実際に降った雨量を比較してみた。この一連の雨で50kmほど北東側の高知市では総雨量が67mmであり、高知県内で最も少なかったところは香美市大栃と安芸郡田野町の36.5mmであった。

こうした降雨域の偏りが大きいことが局地的な激しい雨を降らせることになるが、これに加えて、同じ場所に強雨域が停滞、あるいはその地域に次々と新しい強雨域が入る形が持続するとき局地的な豪雨になる。


ところで、日本では、一日にどれほど多量な雨が降るのだろうか。気象庁HPによると、平成23年(2011年)7月19日に高知県魚梁瀬で観測した851.5mmが最大である。これはこの日、四国に上陸した台風第6号によってもたらされたものである。ただし、気象庁HPに載っている記録は気象官と、気象庁のアメダス観測網での記録である。

雨の観測を行っているのは気象庁だけでなく、様々な機関でも行っており、最近では、各自治体等で観測している雨量観測記録も気象庁にリアルタイムで集められて利用されている。

ただ、過去資料については、これらを統合して管理するまでに至っておらず、わずかに、過去の顕著な大雨時に限って気象台が各機関の協力を得て収集したものが残されているだけである。
これらの集計された事例を見ると先ほど示した数値をはるかに上回る記録が存在している。
なんと、一日に1000mmを超えた事例が以下の4事例あった。

1 徳島県 海川(四国電力)  1311㎜ 2004(平成16) 8月31日 台風10号
2 徳島県 日早(四国電力)  1114㎜ 1976(昭和51) 9月11日 台風第17号と前線
3 長崎県 西郷(農林省)   1109㎜ 1957(昭和32) 7月25日 前線(諫早豪雨)
4 奈良県 大台ケ原(観測所) 1011㎜ 1923(大正12) 9月14日 台風

今回は、これらの事例についての詳細は触れないが、今後、順次取り上げることにする。