2014/12/17

日本スーパーバンタム級タイトルマッチ

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12月6日(土)、東京水道橋の後楽園ホールでプロボクシングの日本タイトルマッチ戦があり、私も観戦してきました。この日、後楽園ホールでは対戦カードが7試合組まれ、そのうちの後半の3試合は日本チャンピョンや東洋太平洋チャンピョンといったタイトルのかかった試合か、世界チャンピョンへの挑戦権のかかった試合でした。

このうち、私が応援に行ったのは、5試合目のセミセミファイナル、日本スーパーバンタム級王座決定戦10回戦でした。この試合は9月末に前チャンピョンの大竹秀典選手が世界タイトル挑戦のために返上したタイトルをめぐって設定された試合で、勝ったほうが第36代の日本スーパーバンタム級チャンピョンに就くという試合でした。(ちなみに大竹選手は11月22日にイギリスのリバプールでWBA世界スーパーバンタム級王者スコット・クィッグに挑戦したのですが、0対3の判定負けを喫し、世界王座獲得に失敗しています。)

対戦したのは、日本スーパーバンタム級1位で、東洋太平洋同級4位、WBC世界同級12位の角海老宝石ジム所属の小國以載選手と、日本スーパーバンタム級2位で、IBF世界同級11位の帝拳ジム所属の石本康隆選手。共に世界ランカー同士。勝ったほうが日本チャンピョンの座に就くとともに、前チャンピョンの大竹選手に続いて世界タイトルへの挑戦権に大きく一歩近づくという重要な試合でした。

この両者のうち、帝拳ジム所属の石本康隆選手を私は以前から応援していて、今年2月1日に同じく後楽園ホールで行われたインドネシアのズン・リンダム選手を相手に戦ったノンタイトル10回戦を観戦に行っています。この今年2月1日の試合が、私にとってナマでのプロボクシング初観戦でした。

石本康隆選手は香川県高松市の出身。昨年の11月に東京日比谷の東京會舘で開催された東京香川県人会に出席したおり、たまたま同じテーブルの隣同士の席に座ったことで、知り合いになり、応援するようになりました。このところ愛媛県との関係が深くなり、愛媛県人化していますが、実は私は中学・高校時代を香川県で過ごしたので、一昨年までは「出身は日本で一番面積の狭い“うどん県”香川県の出身」を公に名乗っていました。なので、香川県のことも忘れてはおりません。今は香川と愛媛、2つの県人会の名簿に名前を連ね、“北四国人”と称することにしましたから(笑)。ちなみに、香川県人会では丸亀市出身、愛媛県人会では今治市(旧越智郡朝倉村)出身ってことになっております(^^)d

石本康隆選手は前述の通り香川県高松市の出身で、現在33歳。名門・帝拳ジム所属のプロボクサーです。知り合った昨年11月の時点では
  WBOインターナショナル スーパーバンタム級チャンピョン
  WBO世界スーパーバンタム級4位
  IBF世界スーパーバンタム級8位
  WBC世界スーパーバンタム級11位
  戦績28戦22勝(5KO)6敗

でした。いわゆる世界チャンピオンへの挑戦権を持つ“世界ランカー”ってやつです。香川県出身でプロボクシングで世界ランカーにまで上り詰めた人って、おそらく彼が初めてではないでしょうか。

身長は170cm近くありますが、制限体重が55.34Kgまでというスーパーバンタム級の選手なので、スーツを着るとちょっと細身の若手サラリーマンとしか思えません (試合前には55kgまで減量するらしいのですが、その時は62kgと言っていました)。たまたま隣の席に座り、しばらく話をしていて彼が世界ランカーのプロボクサーだと聞いて、ビックリしました。話し方も礼儀正しく、明るく優しい喋り方の青年なので、とてもガチでの殴りあいを職業としているプロボクサーだとは思えませんでした。顔にほとんど傷痕もなく、綺麗な優しい顔つき(いわゆる草食系のイケメン君です)をしているので訊くと、「僕、あんまり顔を殴られることがないんですよね」と平然と言ってのける彼。

戦績を見るとそれがよく分かります。28戦して22勝。22勝もしているのに、KO勝ちは僅かに5。パンチ力はないものの、確実にポイントを稼ぎ、判定に持ち込んで勝つタイプ。打たれ強いというよりも、パンチをかわすのが得意で、“打たれないタイプ”という変わったボクサーなんだとか。よっぽど目がいいのかというと、両目の視力は0.2と0.3で近眼。眼鏡をかけないと、ふだんの生活もできないとのこと。「でも、相手のパンチだけは不思議と見えるんですよね~」 へぇ~~~(@_@)

「みんな僕がプロボクサーだと知ると、越智さんと同じように驚かれるんですよ」

だろうね、分かる分かる(^.^)

彼は、19歳の時、当時のWBC世界バンタム級王者“浪速のジョー”こと辰吉丈一郎に憧れて、プロボクサーになることを志して高松から上京。辰吉丈一郎も所属した名門の帝拳ジムに入門して、アルバイトで生活しながらトレーニングを積み、30歳を越えて世界ランカーにまで上り詰めた遅咲きの苦労人です。

ブログ: http://ameblo.jp/yasutaka1981/

2月1日の試合のあと、石本選手は5月31日にマカオでIBF(国際ボクシング連盟)スーパーバンタム級の世界チャンピョンへの挑戦者決定戦に挑み、残念ながら8ラウンド44秒TKOで負けてしまいました。その時の対戦相手は、同級4位(対戦時点での石本選手は同級5位)で、WBO(世界ボクシング機構)スーパーバンタム級1位という強打のクリス・アバロス選手(米国)でした。勝てば、先の世界タイトル戦で長谷川穂積選手の挑戦を退けた王者キコ・マルティネス選手(スペイン)に挑戦できただけに残念でしたが、WBO同級1位のランキングが示すように大変に強い相手でした(“殺し屋”という愛称もつけられている選手だったようです)。

30歳を過ぎているので、世界チャンピョン挑戦者決定戦に負けてしまって、あれあれ…と思っていたのですが、世界タイトルへの挑戦の扉がすぐに訪れたようです。よかったよかった。それも外国ではなくて、帝拳ジムのホームグラウンドとも言える後楽園ホールで。この日が来るのを、今か今かと待っていました!

実は石本康隆選手、日本チャンピョンへの挑戦はこれが2度目です。前回は2012年2月13日、当時の日本スーパーバンタム級チャンピョン芹江匡晋選手に挑戦し、0-3の判定負けで、王座獲得に失敗しています。石本選手にとってはリベンジとも言える日本タイトルへの挑戦でした。まず日本タイトルを獲って、その勢いで一気に世界タイトル挑戦に…。33歳という彼の年齢から言ってもラストチャンスでしょうからね(^^)d もう、アトがない“遅咲きの”石本康隆選手。ここは“必死のパッチ”で頑張ってくれると期待して応援に行きました。

石本選手の試合の前に、前座の試合(4回戦や6回戦)が4試合行われたのですが、どの試合も非常に面白い試合でした。特に2試合目の77kg契約の4回戦、中野サイトウジム所属の加藤収二選手とTEAM 10COUNT所属の近藤雅之選手の試合。プロボクシングは下は47.62kg以下のミニマム級から86.03kg以上のヘビー級まで17階級に分かれているのですが、77kgというのは重いほうから数えて3番目のライトヘビー級に相当します。なので重量級です。

重量級の試合は軽量級と比べて動きは軽やかではありませんが、一発クリーンヒットした時の破壊力は半端なものじゃあありません。この加藤選手と近藤選手の試合もいきなり1ラウンドから両者パンチがヒットして顔から流血。飛び散った汗がかかりそうなくらいリングからすぐ近い席で見ていただけに、ビビりました。流血した血が飛び散って来そうでした。結果は加藤選手の右フックが近藤選手の顎を綺麗に捉えて、1ラウンドKO勝ち。ダウンした近藤選手に向けてすぐにセコンドからタオルが投げ込まれるくらいのクリーンヒットでした。うわっ!痛そう!

ナマでプロボクシングの試合を観るのはこれで2回目ですが、今回もメッチャ興奮しました!

それにしても、驚いたのはリングサイドに観に来ていた若い女性ファンの多さでした。中には制服姿の女子高校生の集団も。若い世代だけに限れば、男性よりも女性のほうが多いくらいです。試合中も黄色い歓声が場内にこだましていました。前回観に来た時もそうでしたが、ボクシングなんてきっとオッサンだらけの観客席だろうと思って行って会場に入ると、皆さん、意外に感じることでしょう。やっぱ、今は女性のほうが強く、肉食系を求めているのかもしれません。草食系男子と言われて久しいですが、日本男児はもっともっと闘争心を持たないといけません!(^^)d

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前座の4試合が終わって、トリプル・メインイベント3試合の始まり。その1試合目が日本スーパーバンタム級王座決定戦10回戦で、それまでの4試合とは一変してリングは美しくライトアップされます。リングアナウンサーの

「あっおのコォーナァー、日本スーパーバンタム級ぅー 2位、おなじく、IBFせっかいーっ!スーパーバンタム級ぅーじゅういち(11)位ぃー! いっしもとぉ~ やっすたかぁ~(石本康隆)!帝拳ジムゥ~」

の声の後に、石本選手の入場曲が場内にこだまし、応援団が持つ幟の列の中を我等が石本康隆選手が青コーナーから入場してきました。さすがに表情は緊張していましたが、リングに上がってからの動きは軽やかそうです。

地元香川県からもやって来たという大応援団が声援を送ります。頑張れ!頑張れ!、いっしもとぉ~っ! o(^o^)oo(^o^)oo(^o^)o

地元香川県高松市からはご両親と弟さん夫婦も出て来られていて、リングサイドで観戦していらっしゃいました。ちなみに石本選手のご両親は高松駅前で焼肉屋『月◯苑』を経営されていて、弟さんは中学校の先生らしいです。

続いて、赤コーナーから対戦相手の角海老宝石ジム所属の小國以載選手が入場してきました。小國選手は兵庫県出身の26歳。日本スーパーバンタム級1位で、東洋太平洋同級4位、WBC世界同級12位という強豪です。これまでの戦績は14戦して13勝(4KO)1敗。神戸第一高校、芦屋大学で60戦近い豊富なアマチュア経験を持ち、2009年にプロデビュー。2011年11月、デビュー7戦目にして東洋太平洋スーパーバンタム級王者のロリ・ガスカ(フィリピン)に挑戦し、2度のダウンを奪う完勝の判定で、王者奪取に成功しています。その後、3度の防衛も果たしたものの、昨年3月に和気慎吾選手に10回TKOで敗れて王座陥落しています。

若きエリートといった感じの小國選手に、叩き上げの苦労人・石本選手が挑むって感じの対戦です。両者ともに世界ランカー。好試合が期待されます。

応援団の大声援が場内に響き渡る中、カァ~ン!とゴングの音が鳴り響き試合開始です。

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初回に小國選手がボディーブローを巧打し、2回には石本選手が右を決め、3回から両者の手数が増えてヒートアップすると4回に小國選手が左右のボディーブローを印象付け、5回に石本選手の右フックで小國選手の左目尻をカットするなど攻守が入れ替わる激戦となり5回終了。5回終了時点でジャッジの途中判定結果が公表されるのですが、ジャッジ2人が48-47で小國選手を支持し、ジャッジ1人が48-47で石本選手を支持し、ほんの僅かな差で小國選手がリードして前半戦を終えました。私の判定ではもちろん石本選手がリード。ですが、それも極々僅かな差です。

後半戦になると石本選手がボディーブローやショートの連打で攻勢に出るものの、小國選手もしっかりと抗戦し、中間距離や近距離での打撃戦という展開となりました。両者とも最後まで自分のペースを掴めないものの、相手にもペースを作らせず、手数では石本選手が有利、有効打と巧打の数では小國選手のほうが若干多いかな…という大激戦となりました。さすがに世界ランカー同士の対戦です。

10ラウンドを戦い終え、最後は判定に持ち込まれましたが、リングアナウンサーが3人のジャッジの判定結果を読み上げるまで、どちらが勝者か分からないような大激戦、稀に見る好試合でした。結果は、残念ながら若い小國選手が競り勝ち、石本選手は0-3(94-96、94-96、95-96)の僅差の判定負けを喫して、王座獲得に失敗してしまいました。残念!! 最後まで手数では明らかに石本選手のほうが多かったのですが…、残念です。もしかしたら、後半、年齢からくるスタミナの差が出たのかもしれません。

試合後の写真1

試合後の写真2


試合後、石本選手が笑顔で小國選手に近付き、拳を高々と持ち上げるのを見て、私は涙が出てしまいました。

よく頑張った!石本康隆!

負けてしまったけど、どちらに転んでもおかしくないような紙一重の差の判定でした。

スーパーバンタム級とバンタム級、制限体重が52kg~55kgというこのクラスは日本で最も層が厚いクラスです。漫画『あしたのジョー』の矢吹丈もこのクラスの選手でした。この層が厚いクラスで、今年33歳。世界チャンピョンへの挑戦はこの試合がラストチャンスだったかもしれません。今後どうするかは彼次第なので、私にはなんとも申し上げることはできませんが、もし彼が今後も現役を続行する道を選んだならば、私は引き続き石本康隆選手を応援し続けるつもりでいます。夢に向かって頑張って挑戦している若い人を応援するのが、今は一番楽しいですから。

応援する石本康隆選手は残念ながらあと一歩のところで日本チャンピョンのベルトを巻くことはできませんでしたが、この日の試合はトリプル・メインイベントと銘打って、残り2試合もあるので、その試合も観ることにしました。

続くセミファイナルは東洋太平洋と日本の2つのチャンピョンベルトを賭けたミドル級タイトルマッチ12回戦。赤コーナーは現東洋太平洋&日本ミドル級チャンピョンでWBC世界同級23位のワタナベジム所属の柴田明雄選手。33歳のベテランで右のボクサーファイター。対する青コーナーは元東洋太平洋&日本ミドル級チャンピョンで現在日本同級2位/東洋太平洋同級4位の八王子中屋ジム所属の淵上誠選手です。31歳のベテランで、こちらは左利きの変則タイプのボクサーです。制限体重が72.57Kgまでのミドル級だけに、どちらも身長が180cmを超す大柄な選手です。リングに立つだけで迫力があります。

現在と元の東洋太平洋&日本ミドル級チャンピョン同士のダブルタイトルマッチの一戦は見処十分でした。最初は両者相手の出方を見極めるような戦いぶりでしたが、4ラウンドに入ったあたりから両者のパンチが当たりだし、後半のラウンドに入るとメチャメチャ壮絶な打ち合いになりました。さすがにミドル級、パンチが重く、一打必倒の迫力があります。8ラウンドに入ったあたりからはどちらが倒れてもおかしくないような試合展開で、目を離せません。1ラウンドの3分間がとても短く感じられました。

結局は最終の12ラウンド、残り1分を切った段階でチャンピョンの柴田選手が猛ラッシュを仕掛け、淵上選手がコーナーに追い詰められ、柴田選手の左右の連打が顔面に続けざまにヒットしたところでレフリーストップがかかり、柴田選手のTKO勝ち。東洋太平洋と日本、2つのチャンピョンベルトの防衛が決まりました。ミドル級の試合、それもチャンピョンベルトを賭けたタイトルマッチは、とにかく迫力が全然違います。

ミドル級と言えば、ロンドン五輪金メダリストの日本期待の星、村田諒太選手がこのミドル級です。その村田諒太選手のプロデビュー戦で胸を貸したのが、この試合の勝者で、東洋太平洋&日本ミドル級チャンピョンの柴田明雄選手でした。で、その試合の結果はと言うと、僅か2ラウンドTKOで村田諒太選手の勝利に終わりました。この柴田明雄選手を2ラウンドTKOで沈めるなんて、どれだけ強いんだ、村田諒太選手は!???

続く7試合目。この日最後の試合、メインイベントはノンタイトルの62kg契約の10回戦ながら、WBC世界ライト級チャンピョンへの挑戦権を賭けた大事な大事な一戦でした。

赤コーナーからは元東洋太平洋&日本ライト級チャンピョンで現在WBC世界同級12位/日本同級2位の八王子中屋ジム所属、荒川仁人選手。32歳の左利きのボクサーファイターです。いっぽう青コーナーからは、現日本ライト級チャンピョンで、東洋太平洋同級2位/WBC世界同級16位の角海老宝石ジム所属、加藤善孝選手。30歳の右利きのボクサーファイターです。この試合も現在と元の東洋太平洋&日本ライト級チャンピョン同士の一戦です。荒川選手はこれまで30戦して25勝(16KO)4敗1分。加藤選手は34戦して28勝(9KO)5敗1分。脂が乗りきったベテラン同士の一戦でした。

右利きと左利き、利き腕に左右の違いはあるものの、両者、同じようなタイプのボクサーで、試合は互角。先ほど行われた東洋太平洋&日本ミドル級チャンピョン同士のダブルタイトルマッチと同様、利き腕が異なる選手同士の試合はどうしても間合いが取りにくいのか、探りあいから入ります。しかし、それも2ラウンドまで。3ラウンドに入った頃から両者のパンチが当たりはじめ、その後は互角の試合展開となりました。さすがに制限体重が61.23Kgまでという中量級のライト級。軽量級の動きの軽やかさと、一打必倒の重量級のパンチの重さをあわせ持つので、観ていて引き込まれます。

あっという間に10ラウンドを終え、結果は判定に…。結果は青コーナーの現日本ライト級チャンピョンの加藤善孝選手が3対0で勝利しました。試合後、リング上に加藤選手の奥さんが2歳ほどの可愛い娘さんを抱いて登場。先ほどまで野獣のような精悍な顔をして壮絶な試合を戦った加藤選手の顔が、ボクサーの顔から一瞬にして優しそうなパパの顔に変わりました。いいですねぇ~(^.^)

応援している石本康隆選手は残念ながら惜しくも負けてしまいましたが、この日の7試合はどれも観ていて満足できる試合でした。プロボクシングをナマで観戦するのは二度目ですが、もっと若い頃にナマで観戦していたら、その迫力にハマっていたかもしれません。石本康隆選手が現役を続行するかどうかは分かりませんが、また機会があれば、観戦に訪れたいと思っています。


【追記】
写真は試合後の残念会の様子です。この日、石本選手には200名を超える応援団が応援に来ていて、約10ヶ所に分かれて残念会を開いていましたが、石本選手は10ラウンドの激闘を戦った後の疲れた身体にも関わらず、そのどれにも律儀に顔を出してくれました。私は香川県東京事務所の皆さんが中心となった応援団の残念会に参加したのですが、そこにも顔を出してくれました。

我々の前に姿を現した石本選手は、ついさっきまで10ラウンドの激闘を戦った後とは思えないくらいケロッとした爽やかな笑顔でした。両瞼の上におそらく相手選手のグローブが当たって付けられたのでしょう、こすった跡のような傷が幾つかあるものの、他にはどこも怪我はしておらず、腫れ上がっている箇所もありません。ふだん通りの彼でした。さすがに動体視力が抜群に良く、打たれにくいタイプのボクサーです。

石本選手「応援、ありがとうございました。皆さんの応援に応えることができず、申し訳ありませんでした。」

私「いやいや、よくやった! 紙一重の差で負けてしまったけど、本当にいい試合だったよ。」

石本選手「ありがとうございます。」

私「どこか痛いところはないかい?」

石本選手「身体はどこも痛くありませんが、心が痛い…」

そうだろそうだろ。紙一重の判定負けだっただけに、さぞや悔しいことと思います。

石本選手「今後のことはまだなにも考えておりませんが、これからも石本康隆は変わらず前を向いて生きていきますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします」

私達「おう!応援するぞ!」

世界ランカーはホント好青年です。

残念会の写真

執筆者

株式会社ハレックス代表取締役社長 越智正昭

株式会社ハレックス
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越智正昭

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