2015/05/20

家庭菜園…雑草を見れば畑の状態が分かる(^^)d

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我が家も愛猫ピッケの額ほどの庭で家庭菜園をやっています。写真はその5月9日(土)の状況です。趣味でやっている菜園なので、南北方向約1メートル、東西方向約5メートルの5平方メートル(1坪半)ほどの菜園には様々な種類の野菜を“ごった煮”のような寄せ植え状態で栽培しています。

写真手前(西側)からシソ、バジル、イタリアンパセリ、サニーレタス、ブロッコリー、スナップエンドウ、エダマメ、キュウリ、ナス、ピーマン、小玉スイカ、ネギ、ジャガイモ(男爵芋)、スイートコーン(トウモロコシ)です。

これだけ種々雑多な野菜を僅か5平方メートル(1坪半)ほどの土地に密生して栽培すると、土中の養分や水分の取り合いになって、どの作物も十分には育たないのではないか…、あるいは相互に悪さしあって、まともに育たないのではないか…と思われますが、売り物を作るプロの農家ではなく、あくまでも趣味の家庭菜園ですので、こんなんでいいのだ…と私は思っています。

日々成長していくのを見るのが楽しいですし、野菜の成長に合わせて、間引きやわき芽摘み、剪定等の作業をするのもなかなか楽しい。私はノウハウ本やインターネットで検索した栽培方法を参考に、自分なりにいろいろ工夫しながら手入れをしているのですが、これがなかなか楽しい。何故その作業をやらないといけないのか…とか、その作業をやらないと何が起きるのか…等を都度学びながらの作業は極めて“創造的”です。なにより、出来たものを収穫して、採りたてを調理して食するのはさらに楽しいです。

この日もブロッコリーを収穫して食しました。スーパーの野菜売り場にそっと並べてみても恥ずかしくないくらいの直径12cmほどまで大きく成長したブロッコリーは、とても美味しかったです(^-^)v サニーレタスも収穫してサラダでいただいたのですが、採りたてのサニーレタスはシャキシャキして、とても美味しかったです。やはり野菜は採りたてを食するのが一番です(^^)d

ただ、私にはどうも致命的な欠点があって、農業には向かないようです。間引きやわき芽摘み、剪定等の作業では、思いっきりバッサリということができないんです(^^; せっかくここまで成長したのに間引く(わき芽を摘む)なんて…ってことがなかなかできない。やるにはやるのですが、「優しすぎる」と言うか、バッサリと大胆にはできないんですね(^^; まぁ、これもいろいろと経験を積むうちに加減が判ってくると思いますが…。

私が言うまでもないことですが、農業は自然環境を真っ正面から相手にする産業です。農業を取り巻く自然環境には主に“気象”、“地形”、“土壌”、“生物環境(雑草や害虫、獣等)”があります。これらはそれぞれが相互に密接に関係するものなので単純に分けて論じることは出来ないのですが、自分の農園に関するこれら個々の環境の特性を知り、それにちゃんと対応していくことが、農業において一番重要なことであると思います。

(この4つの自然環境の要素のうち、“地形”や“土壌”は短期間ではなかなか変化するようなものではないのですが、“気象”に関しては違います。日々どころか毎時間、いや毎分のレベルで変化するものですから、予報を含めてその変化の状態の情報が農業の生産性向上やコスト削減、収量増において極めて重要となるわけです。そこを担うのが私達民間気象情報会社だと思い、愛媛県での「坂の上のクラウドコンソーシアム」の取り組みをはじめ、弊社ハレックスも積極的に取り組んでいるところです。)

家庭菜園をやっていても、つくづく農業は自然環境との戦いであるということに気付きます。特に“生物環境”。この時期、家庭菜園に限らずプロの農家の方がやっている田圃や畑を見ても、一面に雑草が生えています。レンゲやスギナ、カラスノエンドウ、シロツメクサ(クローバー)、ホトケノザ、ヨモギ等々…種々雑多な雑草が取っても取っても次から次に切れ目なく地面から生えてきて、放っておくとすぐに一面に生い茂ってしまいます。庭や畑が一面雑草に覆われたりすると、その処分にウンザリするものです。

しかし、今は「雑草を見れば畑の状態(特に土壌の状態)が分かる」ということが少し解ってきたので、この“雑草”の見方というものが、変わってきました。「こんなにたくさんの雑草を育める土壌なんだから、野菜にとってもさぞかし良い土壌なんだろうな」…と見方を変えると、雑草を見ても、なんとなく嬉しくなってくるのです。

例えば、やや湿った道端や水辺、湿地、田圃の畦道などに生えるギシギシという雑草があります。日本全国に分布し、放っておくと高さが40センチから1メートルにもなる厄介な雑草です。このギシギシという雑草、タデ科の多年草で、葉がホウレン草のような形をしています。ですが、調べてみると、このギシギシという雑草、若芽は食用になり、根は薬用になるのだとか。なるほどなぁ~。雑草と言ってもしっかり食用になるんだ…。キュウリやトマトやキャベツ、ホウレン草といった海外原産の野菜が日本に入ってくる以前、日本人はこのギシギシを食用にしていたのかもしれません。

そこで気がつくことがあります。農業においては(野菜等の栽培においては)、このような雑草を育てる土壌という自然の力を野菜のほうに向けてやればいいだけのことなんです。

「指標生物」という言葉があるのをご存知でしょうか。指標生物とは、土壌など様々な環境条件を調べる際に、そこに生息する動物や植物(生物)のうち、その環境条件と生育条件が一致する生物を用いて調べる場合の、その生物を指す用語です。例えば、カタバミやスギナという雑草がはびこっている畑は、環境条件的には痩せている強い酸性土壌ということのようなのです。

多くの雑草は毎年大量の種子を周囲一帯に広範囲にわたって撒き散らします。いろんな種類の雑草が大量の種子を撒き散らすわけで、虫眼鏡で見ると土壌の中は様々な種類の雑草の種子だらけだ…と言ったほうが適切というくらいのものです。しかし、これら雑草の種子がどれも発芽するのか…というと決してそういうわけではありません。雑草の種子は自らが育つことが出来る環境条件でなければ発芽しないのです。もし仮に発芽したとしても、環境条件が合わなければ他の雑草の勢いに負けてしまい、枯れて淘汰されてしまいます。環境条件に合致したところに落下した種子だけが、自ら“育つ”というわけです。雑草の場合、誰も育ててくれませんから。すなわち、その場に雑草が生えているということは、偶然のように見えて、実は“必然”なのです。

以上は、実は私が家庭菜園を始めるにあたり、愛媛県の「坂の上のクラウドコンソーシアム」でご一緒している農業生産法人ジェイウイングファームの牧代表(愛媛県農業法人協会会長)から教わったことです。牧さんは「プロの農家は自分のところの畑の土壌を調べる時に、わざわざお金を支払って土壌分析センターなどに頼まなくても、そこに生えている雑草を見るだけで、土壌の酸性度や肥沃度、おおよその湿潤度まで察しがつく」とおっしゃられています。ジェイウイングファームでは土壌改良を担当している若手社員が担当している畑に生えている雑草を引き抜いてきて事務所に持ち帰り、牧さんの指導を受けています。

社員「こんな雑草が生えてきました」

牧さん「これは◯◯だ。こいつが生えてくるということは、かなり順調に改良が進んで、土地が肥えてきたということだ。次に□□をやってみろ」

こんな感じです。これは家庭菜園をやるにあたっても大いに役に立ちます。趣味でやっているとは言え、土壌成分の解析にお金はかけられませんからね。

前述のように、そもそも人間が手をかけて育てなくても自力で育つ雑草にとって、環境条件が最も大切なのなのです。なので、野菜にとっても同様に環境条件が大切なものなのだということが分かります。だって、野菜は、食べられそうな雑草の中から、人間が長い年月をかけて選別し、品種改良等の試行錯誤を繰り返してきた末に出来上がってきた作物だからです。

なので、その野菜に成長に合った環境条件を整えてあげること、これが農業における最大のノウハウであるということのようです(^^)d


【追記1】
野菜は土壌が強い酸性土壌だったり、アルカリ性土壌だったりすると、育ちません。土壌酸性の区分はph7が中性で、これより数値が低いと酸性、高いとアルカリ性となります。野菜を育てるのに適した土壌はph値が5.5~6.5であるとされています。強い酸性であったり、アルカリ性の土壌であったりすると、前述のように作物は育ちませんが、そのような土地にはまったく草が育たないか…と言うと、決してそういうわけではなく、そうした環境に合った雑草が自然と生えてきます。しかも、そうした雑草が生えてくることによって、土壌が中和する方向に働くようになっているということらしいです。すなわち、強い酸性の土壌では、無数に存在する雑草の種子の中から、酸性に強い雑草が生えてきて、それらが生えることによって酸度を吸収し、中性に向かって土壌をアルカリ化するように働きます。反対にアルカリ性の強い土壌にはそうした環境でも育つ雑草が生えてきて、土壌を酸性化するように働きます。自然の摂理なのでしょうが、大変に興味深いことです。


【追記2】
上記で、GW中に直径約12cmほどまで成長したブロッコリーを収穫して、美味しくいただいた…ということを書かせていただきましたが、調べてみるとこのブロッコリーは中性~弱酸性土壌のかなり肥沃な土地でないとうまく栽培できないとのことのようです。その意味では最初の土壌作りは上手くいったようです。

ビギナーズラックのようですが、牧さんに言わせると、「それなりに土壌を整えたのだから、最初は誰でも上手くいく。問題はここから。作物は土壌内から成長に必要となる養分を吸収しながら成長したので、土壌内の養分のバランスが微妙に変化しているので、今後はそれを調整してやらないと上手くはいかない」とのことのようです。なるほどなるほど。プロの篤農家の言葉には説得力があります。これが農業の難しさの1つなんですね。


【追記3】
“雑草”に関しては上記の考え方に立つことで、比較的楽しく向き合えるようになったのですが、今は農業を取り巻く主要な自然環境である“生物環境”のもう1つの重要な要素である“害虫”との格闘に追われています。土壌整備が上手くいったようで、なまじっか作物の生育が良いので、昆虫が群がってくるようになって、葉っぱが虫食いの穴だらけになりつつあります。収穫に影響はなかったのですが、ブロッコリーの葉はかなりやられてしまいました。スナップエンドウも今の感じじゃあほぼ収穫は期待薄。まぁ~人間が食べて美味しいものは、虫さんが食べても美味しいということのようです。

殺虫剤を散布して退治すれば簡単でいいのでしょうが、せっかく家庭菜園をやっている以上、最低限“無農薬”での栽培を実践したいと思っているので、今は昆虫の幼虫(アオムシ)を見つける都度、ピンセットで摘まんで駆除する対処療法を続けています。でも、毎日、出勤前の極々短い時間での作業なので、全然満足にできず、被害は酷くなるいっぽうです。それにしても、あの小さな身体で、いっぱい喰うものだ…┐(‘~`;)┌

雑草の次は“害虫”とのウンザリするくらいの格闘の連続です。自然を相手にする農業って、ホント難しいですね(^^;

執筆者

株式会社ハレックス代表取締役社長 越智正昭

株式会社ハレックス
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越智正昭

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