2015/09/25

北のカナリアたちに逢いに最北限の島へ(その1)

利尻・礼文旅行図


弊社ハレックス唯一の公認サークル『ハレックス山の会』、その山の会の連中の夏合宿に同行して、遅い夏休み(9月5日~8日)、北の果て、北海道の利尻島と礼文島に行ってきました。山の会が夏合宿で利尻山(通称:利尻富士)に登りに行くという話を聞き、また山の会の連中から「社長も一緒に行きませんか?」とのお誘いを受けたものですから、二つ返事で「利尻か、いいねぇ~!。隣に礼文島もあるし、行こうかな」と答えてしまいました。

山の会の連中からは、「山は登られないのにいいんですか?」と、そっちから誘っておきながら…という問いが来たので、「登らないけど、ベースキャンプ要員だ!」と応えました(笑)

利尻島、利尻富士と聞いて、すぐに脳裏に浮かんだのは吉永小百合さん主演の映画『北のカナリアたち』の中で何度も出てきたその美しさに息を飲むほどに圧倒された礼文島の風景と、礼文島から見える利尻富士の光景でした。私は登山はやらない(訳あって、やれない)のですが、あの光景が見られるのなら、たとえ山の会の連中に嫌がられても絶対について行く価値はある!…と判断しました。高校時代の友人達と毎年やっている『大人の修学旅行』シリーズもそうですが、還暦を迎え、“行けそうで(行きたいと思っても)、なかなか行けないところ”に少しでも多く行ってみたいと思っていますから。そういうところはなかなか1人では行けなくて、何かのきっかけがないと、行けませんからね。利尻島・礼文島に関しては、今回の山の会の連中からのお誘いがその機会だと思いました。

加えて、子供達がそれぞれ独り立ちしたので、妻とは毎年どこかに泊まり掛けで旅行に行こうと約束していて、昨年の下北半島、津軽半島(『憧れの五能線』シリーズ参照)に引き続いて、今年はどこに行こうかな…と思っていたところでしたので、帰宅するとすぐに妻も誘ってみました。妻も山登りはやらないのですが、美しい花や風景が見られるのなら…ということで、快く同意してくれたので、妻も同行することになりました。(私は山は登りませんので、1人残されてもつまりませんのでね。)

先ほどご紹介した映画『北のカナリアたち』は3年前の2012年11月に公開された日本映画です。東映創立60周年記念作品で、原作は湊かなえさんの短編集『往復書簡』に所収された「二十年後の宿題」。メガホンをとられたのは阪本順治監督で、主演の吉永小百合さんの116本目の出演作品です。共演は、森山未來さん、満島ひかりさん、勝地涼さん、宮崎あおいさん、小池栄子さん、松田龍平さんといった今をときめく演技派の豪華若手俳優陣に加え、柴田恭兵さん、仲村トオルさん、里見浩太朗さんといったベテランの演技派俳優が脇をしっかりと固め、実に素晴らしい作品でした。実際、その翌年に開催された第36回の日本アカデミー賞では、優秀作品賞や、吉永小百合さんの優秀主演女優賞、森山未來さんの優秀助演男優賞、満島ひかりさんと宮崎あおいさんの優秀助演女優賞をはじめ最多タイとなる12部門で優秀賞を受賞し、うち音楽賞(川井郁子さん)、撮影賞(木村大作さん)、照明賞(杉本崇さん)の3部門で最優秀賞を受賞しました。

北のカナリア1

北のカナリア2


『北のカナリアたち』公式HP

私はこの『北のカナリアたち』を見終わった時、感動してボロ泣きしちゃいました(T^T)。もちろん吉永小百合さんの演技は素晴らしかったのですが、なかでも、特に森山未來さんの演技は秀逸で、この作品を観て以来、私の中ではこれからの日本映画界を支えていく若手俳優No.1は森山未來さんとなっています。この作品で第36回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した満島ひかりさんと宮崎あおいさんも素晴らしかったのですが、女優の中では小池栄子さんの演技も光っていました。この作品以来、私は彼女のファンです。東映創立60周年記念作品に相応しい、ホント素晴らしい映画でした(^-^)v

主な舞台は日本列島の最北端。北海道は稚内の西の日本海上に浮かぶ孤島、礼文島です(利尻島の対岸にある島です)。第36回日本アカデミー賞の最優秀撮影賞を受賞したということからもお分かりいただけると思いますが、とにかく映像が綺麗で、スクリーンから伝わってくる花がいっぱい咲き誇る夏の礼文島の明るく穏やかな光景、それとは一変して、強風と横殴りの雪が吹き荒ぶ暗く荒々しい冬の礼文島の光景との対比には圧倒されました。特に、舞台となる岬の小学校(分校)から見える対岸の利尻島の利尻富士の光景は、素晴らしいの一言でした。その映像の美しさは、吉永小百合さんの美しさとも相まって、この世のものとは思えないようなものでした。

この小学校(分校)の撮影には既存の分校を撮影に使う案もあったそうなのですが、平屋の木造校舎というカメラマン木村大作さんのイメージに合う建物がなかなか見つからなかったため、セットでの撮影に踏み切ったのだそうです。カメラマン木村大作さんは島の自然を捉えることにこだわり、利尻富士が間近に見える候補地にセットを作ることを進言したのだそうで、これが利尻島が間近に見える岬の先端に立つ可愛らしい赤い屋根の小さな小学校(分校)でした。この小学校(分校)のセットは映画『北のカナリアたち』の最も象徴的なロケ地となり、撮影後も保存・整備され、2013年7月27日には「北のカナリアパーク」として一般公開されました。是非一度訪れてみたいと、私はずっと熱望していました。

利尻島に空港はあるのですが、羽田空港からの直行便はありません。利尻空港からは札幌丘珠空港との間をHAC北海道エアシステムが1日1便(往復)結んでいるほか(それも乗客36人乗りのSAAB340B型機)、6月~9月に夏季シーズンの期間中限定でANAが新千歳空港との間に1日1便(往復)、小型ジェット機のボーイング737-500型機で結んでいるだけです。なので、今回は羽田空港からいったん新千歳空港に向かい、そこで利尻空港行きに乗り換えることにしました。

羽田空港11時ちょうど発、新千歳空港行きANA061便(ボーイング777-300型機)は機首を北へ向け、順調な飛行を続けます。この日(9月5日)の関東地方の天気は曇り時々雨。どんよりと曇り、朝方から時折雨の降るあいにくの天気でした。前日(9月4日)には品川区に大雨警報や洪水警報が発表されるくらいの強い雨が降り、この日も午後から雨に変わるという予報でしたが、幸いなことに私は一滴も雨にあたることなく羽田空港に行くことができました。天気予報によると、目的地北海道利尻島付近の天気は晴れ。このまま“晴れ男”の本領発揮でいきたいところです。

飛行機には出張でちょくちょく乗ってはいるのですが、今回はカジュアルな格好で、横に妻が乗っています。ちょっと新鮮な感じがしました(^_-)

定刻より5分ほど遅れて12時40分、新千歳空港に到着。東京とは一変して、晴れて爽やかな光景が広がっています。新千歳空港で別の便で先発していたハレックス山の会の連中と合流しました。今回の利尻富士登山に参加したのは、山の会の有志5名(男性3名:木村課長、伊藤課長代理、馬場社員、女性2名:津田社員、青柳社員)。山の会の今年夏のメイン登山がこの利尻富士登山で、練習登山を何度か繰り返して準備万端での参加のようです。

僅か30分の乗り継ぎで、13時10分発のANA4929便利尻空港行きは、ほぼ定刻に新千歳空港のボーディングブリッジを離れました。ANA061便とANA4929便は連絡便で、ANA061便からの乗り継ぎ客は私達夫婦を含め、10数名いらっしゃいました。時刻表上でも乗り換え時間が僅か35分間なので、かなり際どい乗り継ぎなのかな…と心配していたのですが、もともと乗り継ぎが設定されている便同士なので、なかなかスムーズな乗り換えでよかったです。利尻空港行きのANA4929便の使用機材はボーイング737-500型機。主翼にぶら下げたジェットエンジンに描かれたイルカのマークが愛らしく、私は結構好きな機体です。

時刻表上での新千歳空港~利尻空港間の所要時間は50分。これにはボーディングブリッジを離れてから滑走路を離陸するまでの時間も含まれているので、実際のフライト時間は30分ちょっとと言ったところでしょうか。離陸して上昇し、水平飛行に移ったかと思えば、すぐに直陸態勢に変わります。南東の方角には雲がかかっていましたが、航路上の天候は晴れ。眼下にはパッチワークのように彩られた北の大地(田園風景)がずっと広がっていました。

利尻空港に向けて徐々に高度を下げていっている最中、窓からは遠くに樺太(ロシア名称:サハリン)と思しき陸地が見えました。先ほどまで右手眼下に北海道の内地が見えていたのに、飛行機は左に針路を変えながら高度を落としていったので、方角からいって、たぶん樺太です(写真ではちょっと分かりづらいと思いますが…)。ちなみに、冒頭の地図をご覧いただくとお分かりいただけるように、利尻島や礼文島はロシアの沿海州、ウラジオストクやナホトカよりも緯度的にずっと北に位置しています。

樺太?

執筆者

株式会社ハレックス代表取締役社長 越智正昭

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