2016/04/22

だぁ〜れかさんと だぁ〜れかさんが麦畑♪

4月15日(金)、弊社ハレックスも中核メンバーとして参画している『坂の上のクラウドコンソーシアム』の年次総会に出席するため、愛媛県松山市に出張してきました。

総会終了後、松山市近郊の東温市にある農業生産法人『ジェイ・ウィングファーム』を約1ヶ月ぶりに訪ねました。(ジェイ・ウィングファームの代表の牧秀宣さんは愛媛県農業法人協会の会長で、NPO法人 坂の上のクラウド利用研究会の理事長でもあります)

約1ヶ月ぶりに訪ねてみると、1ヶ月前の3月11日にはまだこのくらいだったモチ麦(ハダカ麦の一種)が

Jウィングファーム4

こぉ〜んなに大きく成長していました。僅か1ヶ月で驚くほどの成長ぶりです。麦の力強い生命力を感じます。

麦畑1

この冬は暖冬だったので、麦の成育状態が気になっていたのですが、穂にはしっかりとした実が付いていて、安心しました。今年の麦もなかなかいい出来のようです。暖冬を見越して、種籾を蒔く時期を例年より少し遅らせたそうなので、それが功を奏したようです。一緒に麦の成育状況を見ていたジェイ・ウィングファームの若き現場リーダーの齋藤碌クンに「なかなかいい出来じゃん!」って伝えると、「ええ、このあたりの麦は僕が徹底的に麦踏みをしましたもん。踏んで、踏んで、踏んで‥‥。念には念を入れて‥‥って感じで徹底的にやってみました」とドヤ顔をして応えてくれました。さらに、「こちらがしっかりと手を掛けて育ててやると、麦も裏切らずにそれに応えてくれるもんですわ」‥‥と、ええことを言ってくれました。

ちなみに、麦踏みとは早春のまだ麦が芽吹いたばかりの頃に、麦の芽を足で踏みつける作業のことです。麦踏みは霜柱を防いで根の張りをよくし、また、麦が伸びすぎないようにするために行います。麦を踏むとせっかく芽吹いた麦の芽に傷が付いてしまうじゃないの‥‥と思われますが、麦はその傷を付けることによってその傷口からエチレンという植物ホルモンが放出されます。麦はこのエチレンを感知して、なんと踏みつけられても踏みつけられてもそれを跳ね返そうと茎を太くするように働きます。太くなった茎はちょっとやそっとの風では倒れにくくなり、さらに分枝も多く出てきます。それで、強く元気な麦が育つのです。強く元気な麦は、当然のこととして良質な種子をつけます。不思議ですね。

そうそう、大麦には穂に実が6条ずつ並んでつく「六条大麦」と、2条ずつ並んでつく「二条大麦」に分類され、日本で栽培されているハダカ麦はほぼ「六条大麦」に分類されます。

これから1ヶ月もすると、このあたり一面が紫色をしたモチ麦の穂と、黄金色をした通常のハダカ麦の穂で、美しいパッチワークのような光景に変わります。そして、5月下旬には松山平野はいよいよモチ麦とハダカ麦の収穫時期を迎えます。

まだ若い緑色をした麦畑では、“風が見えます”。南側に屏風のように立ち並ぶ高い四国山脈から吹き降ろしてくる少し強めの風に吹かれて麦の穂が揺れるのですが、風が波状的に次々と吹いてくるため、そのつど麦の葉の表側の濃い緑色と、裏側の薄い緑色が海の波のように横一線の縞模様を描いて、風上から風下に向かってサァ〜っサァ〜っと次から次に通り過ぎていきます。これを“風が見える”と言います。動画でお見せできないのが残念ですが、まさに“風が見える”ような幻想的な光景です。しばらく眺めていたのですが、まったく見飽きませんでした。久し振りに歌♪が作れそうな気にもなっちゃいました。この幻想的な光景をご覧になりたい方は、この時期、ぜひ松山平野を訪れてみてください。

麦畑2

以下の写真で一番遠くに見える高い山が、西日本最高峰の石鎚山(標高1,982メートル)です。愛媛県の地形と気象は、瀬戸内海のすぐ南に屏風のように立ち並ぶこの石鎚山を含む四国山脈によって決定づけられるように私は思っています。この四国山脈は日本列島の背骨とも言える日本最大の断層帯、『中央構造線』によって形成されたものです。

麦畑3


【追記】
ハダカ麦は大麦の一種で、脱穀すると簡単に穎(エイ: 殻粒(こくつぶ)を包んでいる皮)が取れることから「ハダカ(裸)麦」と呼ばれており、主に東海近畿地方以西で栽培され、特に瀬戸内沿岸で取れるものが高品質とされています。脱穀しても穎が取れにくいものは「皮麦」と呼ばれ、耐寒性が高いことから栽培地域は関東地方以北に多く分布しています。

米(コメ)に「ウルチ(粳)米」と「モチ(餅)米」があるようにハダカ麦にも、ウルチ性の品種のものとモチ性の品種のものがあります。その違いは含まれるデンプンの質にあります。穀物に含まれるデンプンには、パサパサした性質のものと、モチモチした性質のものの2種類があります。米を例に説明すると、パサパサした性質のデンプンを沢山含む品種のものは外米のインディカ米のようにピラフなどに用いられ、少ないものは「コシヒカリ」のように粘り気(ウルチ性)があり、 そしてパサパサした性質のデンプンを全く含まないものは主として餅に使用される「モチ米」となります。 ハダカ麦もそれと同じで、中でもパサパサした性質のデンプンを全く含まないものを、特別に「モチ性ハダカ麦(=モチ麦)」と呼んでいます。モチ麦は収穫時期になると、黄金色になるウルチ性の通常のハダカ麦とは全く異なり、畑一面が美しい「紫色」に染まります。この「黄金色」と「紫色」の美しいパッチワークが見られるのも5月の松山平野だけです。

ハダカ麦は玄米や白米等に比べ、糖質やカルシウムを多く含みます。ハダカ麦の機能性成分の中で最も主要な成分は食物繊維で、白米の10倍以上と言われています。その中でも「β-グルカン」と呼ばれる水溶性繊維は、動脈硬化の原因と言われる血液中のLDLコレステロール値を低下させる働きや、ガン予防にも効果があると言われています。β-グルカン含量は、一般的に一般的な大麦よりハダカ麦が、そのハダカ麦の中でもウルチ性ハダカ麦よりモチ性ハダカ麦(モチ麦)のほうが多い傾向にあります。そのため、モチ麦は健康食品ブームの今、世の中の注目を大いに集めている食材になっています。

愛媛県は日本一のハダカ麦の生産地で、全国におけるハダカ麦の全収穫量約1万1,000トンのうちの約4割を愛媛県産が占めます。その愛媛県の中でも東温市を含む松山平野は、冬季に西日本一の高さを誇る四国山脈の最高峰・石鎚山から吹き下ろす“石鎚降ろし”と呼ばれる強い寒風が吹くため、ハダカ麦の生産に適していて、県内最大の産地(=日本最大の産地)なのです。愛媛県の農作物と言えばミカンが有名ですが、それだけじゃあないのですd(^_^ )

ちなみに、大麦は世界最古の栽培植物の一つで、紀元前7000年頃の西アジアで原種に近い大麦(ハダカ麦の反対に穎が取りにくいので“皮麦”とも呼ばれています)の栽培が始まり、その大麦の変種であるハダカ麦も紀元前6000年頃には栽培が始まったとされています。ツタンカーメン王の墓(紀元前3000年頃)からも副葬品として納められた大麦が発見されたことからも、歴史の古さがわかります。その西アジアと気候が似通ったところがあるので、松山平野では良質のハダカ麦が獲れ、そのため生産が盛んなのです。

ハダカ麦は主に主食用(押し麦など)のほかに、味噌(麦味噌)、麦茶、焼酎、発泡酒などに加工されます。また、麦を炒って挽いた「はったい粉(麦こがし)」は、砂糖と湯を混ぜて練り菓子として食べたり、落雁など和菓子の材料やホットケーキなどにも利用されます。さいたま市の我が家では通常の白米にジェイ・ウィングファームで購入した少量のモチ麦を混ぜてご飯を炊いています。そうすると炊き上がったお米はお赤飯のように赤い色に染まるのですが、抜群に美味しくなります。おまけに前述のように成人病の予防にも役立つので、今では我が家の必需品になっていますd(^_^o)

執筆者

株式会社ハレックス代表取締役社長 越智正昭

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