2017/02/17

FC今治、Jリーグ昇格に向けて始動!

今年もサッカーシーズン到来の足音が聞こえてきました。来週の2月25日(土)にはJ1リーグが開幕しますし、翌2月26日(日)にはJ2リーグも開幕します。今年、Jリーグの下のカテゴリーの全国リーグJFLに昇格を果たした我らがFC今治も3月5日(日)に、いよいよJFL開幕を迎えます。

1月27日(金)、愛媛県今治市内において、FC今治の2017年シーズン新体制発表会が行われました。ご招待を受けたにも関わらず、残念ながら弊社からは誰も参加することができませんでしたが、FC今治の公式HPに掲載された記事でその様子をみると、これまで以上に盛況で盛大なイベントになったようです。さすがにJFLです。

【リリース】2017年シーズン新体制発表会を開催しました

新加入選手は現時点で次の9名です(カッコ内は前所属)。MF玉城俊吾選手(ツエーゲン金沢:J2)、FWスティーブン・レンハート選手(サンノゼ・アースクエイクス:米国MLS)、MF三田尚希選手(ラインメール青森:JFL)、MF楠美圭史選手(東京ヴェルディ:J2)、MF小澤司選手(鈴鹿アンリミテッドFC:東海)、MF可児壮隆選手(川崎フロンターレ:J1)、GKマチェイ・クラコビャック選手(スタル・ジェシュフ:ポーランド4部)、FW向井章人選手(ヴィッセル神戸:J1)、MF野田樹選手(ヴィッセル神戸:J1)

2人の外国人選手やJ1、J2といったJリーグで活躍した経験を持つ選手が新しく加わってくれました。(小澤司選手は昨シーズンは東海リーグの鈴鹿アンリミテッドFCの所属でしたが、それ以前、2011年から2014年のシーズンにはJ2の水戸ホーリーホックに所属していました。J2では通算127試合に出場して21得点をあげていて、もしかすると経験と実績という点では今回新加入した選手の中でNo.1かもしれません。)

中でも、身長189cmのFWスティーブン・レンハート選手、身長188cmのGKマチェイ・クラコビャック選手、身長182cmのMF野田樹選手の加入は嬉しかったですね。私は前々からFC今治の選手は総じて身長が低いということに課題を感じていました。試合開始前に両チームが並んだ時に見ると、明らかにその差が分かるほど低いんです。身長が高いと強いか(サッカーが上手いか)というと決してそういうことはないと思うのですが、やはり空中のボールをヘディングで競り合う際には身長が高いほうが有利です。それにより攻め方においてもバリエーションが増えることになるので、JFLで戦う上において、身長の高い選手の補強は必須だと素人ながらも思っていました。その意味で、この3選手の獲得で期待が持てます。

それと、これも私がFC今治の課題の一つだと思っていたのが、利き脚が左脚の選手が少ないこと。FC今治のHPに掲載されているトップチーム選手紹介を見る限りDFの宮本和輝選手(背番号22)だけが左脚が利き脚という選手でした。これでは攻撃のバリエーションが狭められてしまいます。ここに今回、ラインメール青森からMF三田尚希選手が加わりました。三田尚希選手の利き脚は左脚。MFという中盤に左脚が利き脚の選手が加わったというのは大きいですね。長身選手の獲得に加えて、利き脚が左脚の中盤の選手を獲得したということで、攻撃のバリエーションが大きく広がるのではないか…と期待できます。引いてゴール前をガチガチに固めて守られるような相手の陣形を切り崩したり、反対に、格上の相手にボールを支配され続けているような状況をなんとか打開するためには、それぞれの状況に合った攻撃のバリエーションを多彩に用意しておくことが重要となりますからね。

中でも私が一番驚いた補強選手は鈴鹿アンリミテッドFC から移籍してくるMF小澤司選手。鈴鹿アンリミテッドFCといえば昨年11月に行われた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ決勝ラウンドの第1戦で対戦した相手で、小澤司選手は鈴鹿アンリミテッドFCの中盤の中心選手でした。ゲームメークが上手く、FC今治はこの小澤司選手に引っ掻き回されたような印象を持っています。この試合、結局は2対1でFC今治が勝利し、悲願だったJFL昇格に向けて大きく一歩を踏み出せたのですが、その鈴鹿アンリミテッドFCの1点は小澤司選手のフリーキックからヘディングで決められた1点でした。

祝・FC今治、悲願のJFL昇格なる!

この他にも、ツエーゲン金沢から移籍してくるMF玉城俊吾選手は2015年の天皇杯1回戦で対戦した際に、先制と2点目のゴールを挙げた決定力のある選手。ラインメール青森から移籍してくるMF三田尚希選手は同じく2015年の全国社会人サッカー選手権大会の2回戦で対戦し、FC今治の夢を打ち砕くような活躍をした選手です。そのどちらの試合もFC今治は負けました。まさに「昨日の敵は今日の友」という言葉が浮かんできそうなこれら選手の獲得です。凄いなぁ~。まさに“補強”。JFLという全国リーグ、そしてJリーグ(J3)昇格を賭けたリーグに昇格したということはそういうことなんだなと思います。

FC今治の課題を埋めてくれるような魅力ある選手が集まってくれました。ただ、補強した9選手のうちMF登録の選手が6人と、中盤の選手ばかりを集めたなぁ~って印象も正直持ちますが、岡田武史監督や吉武博文監督をはじめとしてFC今治に明確な考えがあってのことと思いますので、私としては期待するばかりです。

コーチングスタッフにも、小野剛コーチと藤原寿徳コーチという2人のビッグネームが新たに加わりました。小野剛さんと言えば、元JFA技術委員長。日本代表や中国の杭州緑城で監督であった岡田武史オーナーの参謀を務めた方です。Jリーグでも2002年~2006年にJ1のサンフレッチェ広島の監督、2014年~2015年にはJ2のロアッソ熊本の監督を務められました。テレビの解説者としてもご存知の方が多いのではないでしょうか。その小野剛さんが育成コーチに就任されました。藤原寿徳さんもJ1の鹿島アントラーズやJ2の京都サンガ、ジェフユナイテッド市原・千葉、U-15、U-20日本代表のGKコーチを務められた指導経験の豊富な方で、今回、FC今治のトップチームのGKコーチに就任されました。このお二人のビッグネームを今治に引っ張ってきたのはもちろん岡田武史オーナー。

さらに、この日の2017年シーズン新体制発表会のサプライズは、チームアドバイザーとして元サッカー日本代表の司令塔で、2014年~2016年にかけてJ2のFC岐阜監督だったラモス瑠偉さんが就任したことでした。ラモス瑠偉さんに関しては昨年11月に行われた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ決勝ラウンドの第2戦でヴィアティン三重に3対0で勝利し、JFL昇格をほぼ手中にした試合で、試合後にそのお姿をお見掛けしました。そういうことだったのですね。ラモス瑠偉さんは昨年末の12月29日に脳梗塞で倒れ、無期限の活動休止中という報道が流れていましたが、今は順調に回復し、リハビリに励まれているようです。

祝・FC今治、悲願のJFL昇格なる!

それにしてもモノ凄い首脳陣が揃ったものです。留任された吉武博文監督も元U-15/U-16/U-17/U-18日本代表の監督ですし、元日本代表監督の岡田武史オーナーを含めこれだけの指導経験豊富な重鎮の顔ぶれが揃ったチームはJ1でもありません。こりゃあ今シーズンのJFLを制覇して、1年でJリーグ(J3)に昇格して貰うしかないですね。期待が高まります。

今年8月には建設中の新スタジアムがオープンします。新スタジアムの名称は、パートナー企業の名前を冠して「ありがとうサービス.夢スタジアム(通称:夢スタ)」に決まったという発表がありました。新スタジアムは天然芝のグラウンドで、収容人員は5000名とJ3加盟の条件となる「J3ライセンス」を満たすスタジアムです。今年8月にその新スタジアムが完成するまでの間は、隣接する西条市の「西条ひうち陸上競技場」、松山市砥部の「ニンジニアスタジアム(愛媛県総合運動公園陸上競技場)」、そして県外の広島県尾道市の「びんご運動公園球技場」でホームゲームの開催が予定されているのだそうです。

スポンサーは、昨年から引き続きトップパートナーにはデロイトトーマツ コンサルティング合同会社、オフィシャルパートナーには、株式会社LDH JAPAN、株式会社ありがとうサービス、三菱商事株式会社、渦潮電機株式会社、アディダスジャパン株式会社の5社に加え、今シーズンから地元企業として新造船竣工量において国内トップ、世界でも第3位を誇る今治造船株式会社、また、NTTグループから株式会社NTTぷららが新たに加わりました(ここまでがユニフォームに会社名が入る大口スポンサー企業さんです)。矢野社長によると、今シーズンのスポンサー企業の数は240社。FC今治としての1年目が62社、2年目が146社、そして3年目の今シーズンが240社。FC今治が掲げるビジョンに共感するスポンサー企業が毎年かなりの勢いで増加しているようです。いろいろな方面から期待されるチームになってきているということですね。ちなみに弊社ハレックスは1年目からスポンサー企業に加えていただいた老舗62社のうちの1社です。先見の明があったってことですね(笑)

さて、FC今治のJFL初戦、ファーストステージ第1節は3月5日(日)、アウエーでの流通経済大学ドラゴンズ龍ヶ崎戦です。会場は茨城県水戸市のケーズデンキスタジアム水戸(Ksスタ)で、13時キックオフです。この流通経済大学ドラゴンズ龍ヶ崎、昨年(2016年)のJFLではファーストステージで優勝、チャンピオンシップではHonda FCに2戦合計2対3で敗れ準優勝(2位)に終わったものの、かなりの強豪チームです。

ホーム初戦となるファーストステージ第1節は3月12日(日)のHonda FC(本田技研工業フットボールクラブ)戦です。会場は愛媛県西条市の西条市ひうち陸上競技場で、13時キックオフです。Honda FCは昨年(2016年)のJFLではセカンドステージで優勝し、チャンピオンシップで流通経済大学ドラゴンズ龍ヶ崎に2戦合計3対2で勝って優勝したチームです(年間勝点でも1位でした)。

開幕から2戦続けて昨年度JFL優勝と準優勝という強豪チームとの対戦となりますが、頑張って貰いましょう!ここで勝てば、一気に今シーズン走れそうな気がしています。

もちろん私は第1節の流通経済大学ドラゴンズ龍ヶ崎戦を観戦に行く予定でいます。皆さんも是非、ケーズデンキスタジアム水戸でFC今治を応援しましょう!

絶対に1年でJリーグ(J3)に昇格するぞぉ!


【追記1】
FC今治は2月5日(日)~2月14日(火)、宮崎県でトレーニングキャンプを実施しました。その中で何試合かトレーニングマッチ(練習試合)を行ったのですが、
2月6日(月)に行われたJ2の町田ゼルビアとの試合は0対4で敗戦(45分×3本)
2月7日(水)に行われたJ1のヴァンフォーレ甲府との試合は3対1で勝利(45分・25分・45分・25分の4本)
2月9日(木)に行われた宮崎産業大学との試合は6対3で勝利(45分×3本)
2月11日(土)に行われたJ2の横浜FCとの試合は3対2で勝利(45分×3本)
2月12日(日)に行われたJ2のFC岐阜との試合は4対2で勝利(45分×3本)
という結果でした。可児壮隆選手や小澤司選手、玉城俊吾選手、三田尚希選手といった新しく加わった期待の選手達も順調に得点してくれているようです。

ちなみに、トレーニングキャンプの前にもトレーニングマッチ(練習試合)は行われていて、
12月10日(土)に行われたJ1の強豪ガンバ大阪とのトレーニングマッチは0対2で敗戦(45分×2:天皇杯の試合を控えたガンバ大阪は本気モードでした)
1月24日(火)に行われたJ2のカマタマーレ讃岐との試合は3対3の引き分け(45分×3本)
2月2日(木)に行われたJ2の愛媛FCとの試合は1対2で敗戦(45分×2本)
でした。

J1やJ2といった上のカテゴリーの(格上の)チームとトレーニングマッチ(練習試合)で相手をしてもらえるようになったのも、JFLに昇格した大きな効果かな…と思います。昨年11月にJFLに昇格して以降その格上のチームに胸を借りたトレーニングマッチ7試合で3勝3敗1分。特に今回のトレーニングキャンプ終盤は3連勝(宮崎産業経営大学戦を含めると4連勝)で締め括ることができました。新しく加入した選手達も徐々にチームに馴染んでいるようで、戦力は間違いなく昨年よりアップしているようです。これは大いに期待ができそうです。この勢いのままJFLでも突っ走って貰えればと願っています。


【追記2】
本日(2月17日)、第3節以降のJFLの今期の全試合日程が公開されます。FC今治の公式HPで是非ご確認ください。

FC今治公式HP

執筆者

株式会社ハレックス前代表取締役社長 越智正昭

株式会社ハレックス
前代表取締役社長

越智正昭

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