第42回(平成26年度第1回)気象予報士試験合格者による体験談

第42回(平成26年度第1回)気象予報士試験合格者による体験談

(1)T.K さん による体験談:

 私は、趣味の登山をより安全に楽しむため、また災害ボランティアの経験を通じ、防災・減災へ関心を持っていたため、気象予報士の資格取得を志しました。幸運にも2回目の受験で合格することができましたが経過は以下の通りです。

2013年1月 気象予報士を志し、受験勉強開始
2014年1月 第41回(一般:× 専門:〇)
2014年2月 ハレックス通信講座(実技講座)開始
2014年8月 第42回(一般:〇 専門:免 実技:〇)合格

 最初の試験は学科の2科目合格を目標に臨みましたが、専門のみの合格で留まりました。また、実技突破の難しさを肌身に感じ、通信講座の申込みを決断しました。DVDで講義を視聴するタイプにするか、課題提出&添削タイプにするか迷いましたが、①自分がどのレベルにいるのか客観的に到達度を確認したい、②講師の方と双方向のコミュニケーションを取って個別の指導を受けたい、との理由で後者のタイプを選択し、定評があるハレックスの通信講座に決定した次第です。
 こうして演習課題との格闘が始まったわけですが、最初の課題でいきなり後ろから頭を殴られたような衝撃を受けました。その時の講師の方のコメントをいくつか引用させて頂きます。

・気圧の単位は「hpa」ではなく「hPa」「P」は大文字です。
・(等圧線の作図にて)もし、この膨らみが996hPaの等圧線の形状を参考にしたのなら、そのような考えはやめた方が良い。
・あなたの解析した温暖前線は銚子の南にしていますが、銚子の強い南風をどのように説明しますか?
・~と記述しながら、~と解析しているのは、どちらかが嘘を言っていることになります。こうした記述は認められません。
・「概ね対応している」ではどのような対応関係かを明示したことになりません。
・あなたの解析は作り過ぎの傾向が見られるので注意してください。

 厳しいコメントの一方で全体の講評では「良くできています」とか「この分野では理解が進んでいます」といった言葉も頂き、徐々に自信を持つことができるようになりました。
 実技については、直近4年間の過去問とハレックスの演習課題を繰り返し復習することに徹しました。自分が間違ったこと・できなかったことを書き出す弱点克服ノートを作り、実技の勉強の前に必ず目を通し、同じミスを繰り返さないように努めました。当日、本番直前にチェックしたのもこのノートのみですが、ケアレスミスの防止に特に効果があったと思います。通信講座の受講なしでは、合格には到底及ばなかったと思います。講師陣・スタッフの皆様に改めて厚くお礼申し上げます。
 最近の実技の問題は難易度が上がっているように感じますが、これは全ての受験者が同じ条件です。キーワードを単に記憶するといった小手先の対策だけでは通用しにくくなっており、基礎をしっかり固めることがより重要になっていると思います。また、できるだけ多くの種類の気象資料に触れておくことで、初見の資料にも慌てずに対応できると思います。こういった観点からもハレックスの通信講座はお勧めできます。
 第42回の合格同期の中に気象庁を定年退官されたばかりの方がいらっしゃいましたが、その方も「実技の問題は量がすごいですね。問題作っている人はちゃんと自分で解いているんでしょうかねぇ。」といったお話をされていました。実務経験をお持ちの方でもやっぱり実技は時間が足りないんだ、と何だか安心しました。逆に考えると時間の使い方は受験のテクニックとして重要だと言うことです。時間をかけてはいけないところ、かけるべきところを意識し、また解らない問題で考え込まず先へ進め、解答用紙を最後まで埋めることが合格の必要条件だと思います。

(2)三井 敏弘 さん による体験談:

 H26年10月に7回目で合格しました。ハレックスでは実技の答案分析を毎回申し込みました。気象業務支援センターから発表される解答例に近い回答をしていても各問の配点中何点貰えるかは受験生ではよくわからないのですがハレックスには試験に精通した先生がいらっしゃるので、正確な採点をしていただけました。更に回答に対する詳細なコメントをしていただき、大変参考になりました。

(3)H.K さん による体験談:

 気象予報士試験は、合計8回になりました。当初は4回ぐらいでの合格を目途にしていましたけど実技試験が失敗続きで、学科2科目合格の有効期限が失効してしまった時は、落ち込みました。甘かったです。
 いろんな合格体験記を読んで気が付いたことは、全ての人が自分と同じではないことでした。秀才のやり方を自分に当てはめても上手くいくわけがなく、時間がかかるタイプはそれなりに合うやり方が必要でした。そこで、学科2科目執行したことを機に、自分に合う勉強法を模索することから始めました。特に実技は、過去問の繰り返しに頼るばかりでなく、毎日の天気から学ぶことにしました。出来る限り毎朝、専門天気図をコピーして、解説資料などを基にして、着眼点を記したり、トラフや前線解析も行いました。どんな問題が出題されても対応できるよう、四季の天気を学ぶには、向こう一年は合格しなくても仕方がないと割り切り、まず出題されないような穏やかな日の天気図にも手を付けました。日々の天気図をチェックしていると試験対策だけではなく、日常生活にも対応できたので一石二鳥でした。(合格してからも続けており、それまでできなかったことを含めて、気象の勉強が滞ることなく過ごしています。)
 また、学科も実技も「直前対策スクーリング」を受けて補いました。気象のベテランの先生方の講義は実践的でわかりやすかったです。特に、最近の気象庁の動きを示してくれたことは良い情報になりました。特に夏場は仕事が忙しく、まとまった時間が取りにくいのでポイントをおさえた講座内容は自分に合っていました。
 合格した時の試験(第42回)以前は、実技の記述の練習に力を入れました。解説資料をほぼ毎日書いていたおかげで文章の流れには慣れていたので基礎的な内容の確認が中心でした。実技2の試験において使っていなかった資料があったことに気付いた時は真っ青になりましたがミスした分を他で補えていたようでした。
 時間がかかるやり方でありながらも自分に合う勉強の仕方を見つけられたことが合格への近道だったと思います。また、丁寧に質問に答えてくれた先生方に感謝します。

(4)K.T さん による体験談:

 気象予報士の試験を大学生から受け始めて10年、漸く合格することができました。これもハレックスさんのきめ細やかな教え方のお蔭だと感謝してます。
 気象予報士試験は一般試験、専門試験、実技試験の3つに分けられていますが初めに試験勉強としてネットでオススメの問題集を独学で必死に勉強して、2回目で一般と専門の両方を合格することができました。
 しかし、ここからが長かった。実技試験を独学で勉強しても、なかなか受からない。そればかりか、一般と専門の免除期間が過ぎてしまい、また受験し直す繰り返しで不合格のスパイラルに突入してしまいました。その間に結婚し、子供にも恵まれました。その時、奥さんからハレックスの話を聞いて、早速受講しました。最初は通信だから今までやっていた問題集の勉強と変わらないと思っていましたが全く違っていました。試験での解答方法のノウハウであったり、解答の根拠を一つずつ丁寧に教えてもらえました。今となってはもっと早くハレックスさんに出会っていたらこんなに長い時間がかからず、気象予報士になれていたのにと思っています。
 最後に大変な家事や育児をしながら、僕に勉強する時間をつくってくれた妻に本当に感謝しています。ありがとう。これからはしっかり手伝いますね!

 
(5)西村 裕之 さん による体験談:

H25-1(40):不合格(学科一般:合、学科専門:否、実技:採点されず)
H25-2:不合格(学科一般:免除、学科専門:合、実技:不合格)
H26-1(42):合格(学科一般:免除、学科専門:免除、実技:合格)

 もともと気象予報に興味があったわけではないのですが、50歳になる記念に何か資格を取ろうと思い立ち、気象予報士について調べた結果、しっかり勉強すれば取れそうだと感じたので、目指すことに決めました。完全に独学でやれる自信はなかったので、効率的・体系的に勉強するために通信講座を受講することとし、複数社を比較検討した結果、ハレックスの総合講座が良さそうだったので、2013年4月に受講開始しました。
【学科試験対策】
 ハレックスの学科講座のテキストは、よくまとまっていて分かりやすかったです。接目で添削課題を提出することで、途中で挫折することなく続けられました。学科講座の添削課題を一通り提出した後、学科試験の過去問に取り込みました。講座のテキストに加えて、個々の方が開設しているサイトを見たり、小倉義光「一般気象学」を参考にしました。過去問は確か3年分をやったと思います。
 1回目の受験では学科一般だけ合格しました。学科両方ともに合格することを目指していたので残念でしたが、学科専門と実技は対策を同時に進められる内容であると思い込むことにして気を取り直しました。
【実技試験対策】
 ハレックスの実技講座のテキストは、内容が若干古いと思いました。結果的には、添削課題が主で、それをこなすためにテキストを参考にした、という形で使い、添削課題が返ってくるのは楽しみでした。厳しい評価を受けた時は挫折しそうになりましたが、思いのほか良く評価していただいた時は励みになりました。2回目の受験では実技は不合格でしたが、学科専門は合格できたので次は実技のみに集中した対策ができました。まず、実技講座の添削課題の解説をじっくり読み返して理解するよう努めました。
 次に気象予報士試験受験支援会「気象予報士かんたん合格テキスト<実技編>(らくらく突破)」と、長谷川隆司「気象予報士実技試験 徹底解析と演習例題」 で勉強しました。そして、ようやく過去問に取り組み始めました。過去3年分(7回分)を3周繰り返しました。過去問解悦本などは買わず、気象業務支援センターの解答例だけを見て、分からない部分はハレックスのテキスト類や上記の本などで自分なりに理解するように努めました。また、普通なら過去問を解く際に時間を計りながら、あるいは記述問題の字数を数えながら、というのが一般的だと思いますが、期間的に余裕がなかったので、とりあえず時計を気にせず、自分の言葉で確実に記述できるよう、内容の理解を優先して取り組みました。3回目の受験では、どうしても分からない問題もあり、途中でかなり焦りましたが、解けない問題に時間をかけ過ぎず、ある程度考えても分からなければ飛ばして、分かる問題に丁寧に回答するよう努めました。また、焦った時は「この問題の意図は何だろう?何を答えさせようとしているのだろう?前後の設問とのつながりは?」などと考えることで冷静さを取り戻せました。とにかく最後まであきらめず、1点でも多く、もぎ取るつもりで書きまくりました。
 3回目の受験日から結果発表までの40日間は、試験勉強を完全に中断していました。発表当日は「また今日から勉強を再開することになるんだろうなぁ」と思いながら発表を見ると、自分の受験番号がありました。

 
(6)桑原 清 さん による体験談:

 勤めを退職してから、環境ボランティア活動で地球温暖化防止や気候変動問題に取り組んでいたため、気象には関心があり、漠然と気象予報士を目指すことを考え、「百万人の天気教室」(白木正規著)、「一般気象学」(小倉義光著)を読んだり、放送大学の「身近な気象学」(木村龍治ほか)を受講したりしていました。
 気象予報士を受けようと決心したのは2012年6月でした。毎日、ボランティア活動が忙しくて勉強時間を確保するのが難しかったので、毎朝4時に起きて朝の時間を勉強に充てることにしました。勉強方法についてインターネットでいろいろと調べましたが結局良く分からず、先ずはこれもインターネットで見つけた「気象予報士かんたん合格テキスト」(気象予報士試験受験支援会)の一般知識編、専門知識編、を買って勉強を始めました。この教科書は初心者向けに分かり易く書かれていて、とっつき易いのですが、難しい理論を避けている印象があり、基礎からしっかり学ぶことがおろそかになり、結果的に少し遠回りしたようで教科書選びは大切です。自宅で時間の取れる日はNHKの気象通報を聞いて天気図用紙に記入し、翌日気象庁の天気図と比較するようにしました。これは半年位続けました。
 次に「気象予報士かんたん合格テキスト」の実技編の勉強をしましたが、実技試験の内容がもう一つピンとこなかったので気象業務支援センターのHPから過去問題をダウンロードしてみましたが模範解答を見ても分からないことが沢山あり、「気象予報士試験 模範解答と解説」(天気図予報技術研究会)を買って勉強しました。
 2013年1月27日、第39回気象予報士試験に初めてチャレンジしましたが結果は散々でした。一般知識、専門知識にもどう考えたら良いか分からない問題が何問かあり、実技試験は全く歯が立ちませんでした。もう一度基礎から勉強するため、「最新天気予報の技術」(新田尚著)を読み始めましたが難しくてなかなか読み進めませんでした。この頃から毎朝気象庁のHPを開いてその日の天気予報とそれに関係するページに目を通すようにしました。通信教育が効果的と理解していましたがお金がかかるので躊躇していましたが2月中旬にハレックス通信講座を申込みました。通信講座の全体のメニューを見て勉強のスケジュールを決め、予定に遅れないように勉強しました。一般知識、専門知識は理解できている所を復習し、抜けている所を基礎から学び直すのに役立ちました。実技の添削問題は、自分で気付いていない間違いを指摘してもらったり、実技試験のレベルを理解するのに役立ちました。添削問題の勉強を進めるにしたがって2~3時間かければそれなりの回答を書けるようになりましたが、本番の75分では圧倒的にスピード不足の状態でした。スピード不足の克服には練習しかないと考え、添削問題の提出が終わったあとは「気象予報士試験 模範解答と解説」を何冊か買って繰り返し回答を書く練習をしました。
 2013年8月25日、第40回気象予報士試験、2回目のチャレンジです。一般知識、専門知識とも不合格で実技も歯が立たない感じでした。振り返ってみると問題を読み間違えたり、落ち着いて考えれば簡単なのに慌ててミスしている所が何問かありました。

(7)T.M さん による体験談:

 2014年10月3日(金)、早めに帰宅するとそれは郵送されていた。財)気象業務支援センターの合否通知書である。実は、会社のPCで先に結果を見ていたのだがにわかには信じがたくこちらで確認してから妻や子供に連絡することにしていた。開くと気象予報士試験合格通知書とある。合格したのだ!嬉しさと共に不合格で再度試験にトライする場合の気が遠くなるような道から解放された、という安堵感に満たされた。
 会社でのポジションが変わったことを契機に、国家資格の試験に取り組み始めたのが2009年。2009年に公害防止管理者水質第一種、10年に同大気第一種、12年にエネルギー管理者(熱分野)を取得した。気象予報士は趣味の登山における気象知識の面だけでなく、会社で設備管理を担当する部署として、落雷や台風などの気象災害にも気を配る必要があるため、以前から気になっていた資格である。しかし、今まで取得した資格に比べ、合格率が一桁低く(前述三資格はは20%台、気象予報士は5%前後)、取り組み開始をためらわせる一方で合格した際の喜びも相当なものだろうという魅力も感じていた。業務に直接関連した資格では、エネルギー管理士の次に適当な内容、難度の資格が思いつかずこの機会に気象予報士にトライすることにした。

 本屋の店頭では、気象予報士試験のテキストは種類が少なくインターネットで合格した方のHPを見て適当なテキスト、問題集を探し、以下を購入した。
  ① 東京大学出版会 一般気象学 小倉義光
  ② 気象予報士試験受験支援会著 らくらく突破気象予報士 学科一般知識
  ③ 同、専門知識編
  ④ 同、実技編
  ⑤ ナツメ社 気象・天気図の全てがわかる本
  ⑥ ナツメ社 ひとりで学べる気象予報士学科試験
  ⑦ ナツメ社 気象予報士学科試験
  ⑧ 日本気象協会編 天気図の書き方手引
 HP上の情報では①が気象予報士試験のバイブルのように書かれている記事を複数見たので、先ずこれを読んで要点をノートにまとめる作業に入った。(2013/2/5~)しかし、このテキストは大学講義向けのように思え、理論面からの解説が多く、気象予報士として理解しておくべき内容ではあるが問題集と比較すると試験対策としては高度すぎるように思えた。原理、原則を十分理解したいところだが時間も限られており、ここは試験勉強に徹することに割り切り、上記①の勉強は打ち切り、②・③のテキストでの勉強に切り替えた。前3資格の試験勉強ではテキストを読み、自分なりに解釈してノートにまとめ、それが終わると前夜ノートを繰り返して読み、その範囲の問題集を翌朝解く、パターンで進め、今回も基本的に同じパターンで臨んだ。ノートはA4、30枚綴りで約3.5冊になった。問題集⑤・⑥は6月~8月にかけてほぼ三巡解いて問題毎に解く都度、日付と〇×を問題のページに記入し、理解度が掴めるようにした。間違いの回数が多い、あるいは重要なポイントと思われるページには付箋を付けて再チェックし易くした。8月に入ると試験までに問題集は3巡できる目途が立ったので、④の実技テキストの最初の勉強も開始したが試験間近で天気図記号や雲形といった実技の中の基礎知識程度にとどまった。

 2013年8月25日、東大で初回の試験を受ける。問題集をかなりこなしてきたつもりだったが学科試験の内容は見慣れない感じがするものが多かったがまずまずの出来といった感じだったと思う。午後からの実技試験では、試験開始直後、他の受講生が問題冊子から図面を切り離すビリビリという音が響く。そんな予備知識はなかったが、すぐに「なるほど、そうするものか!」と理解し、遅れてはならないと行動に移す。勉強していた範囲やその応用である程度、解答欄を埋めたが何を書くのか判らず、空欄となった箇所も多かったと思う。試験が終わり会場を後にしたが、実技が不合格なのは確実だったので、解放感はあまり得られなかった。試験の自己採点では学科は合格範囲内と予想されたが10月5日に「気象予報士試験結果通知書」が届き、学科合格が確定したときには、やはり嬉しかった。
上記④のテキストには実技演習が7例あったが合格までには20例程度の演習が必要と書かれていた。学科の再試験を避けるためには1年以内に実技試験合格が必須であったので通信教育を利用することにし、ハレックスとユーキャンの2社の資料を取り寄せた。ユーキャンの方が視覚的に分かり易い資料のような感じがしたが、学科+実技のセットのみのようだったので実技のみのコースがあったハレックスを選んだ。12問の演習問題で6ヶ月コース・約5万円であった。送られてきたテキストは、演習問題以外の資料も豊富で充実している感じだった。実技演習の添削は11月~2月初めまで3ヶ月強で終了した。初回の点数は65点で解答用紙には赤ペンで添削が入り、点数が低い場合は解答以外に当人専用の解答書が付き、問題から解釈できる範囲で答えること、余分な事を書かないこと、正確な用語を使用すること、など時にはムッとするような添削コメントもあったが単純に正誤を決められない筆記試験対策としては専門家の方の添削を受けることは有益だったと思う。間違った箇所はそのポイントをポストイットに書き込み問題の表紙に貼った。別のノートに書くと見る手間が余分にかかるし、小さなポストイットに書く際は要点を短くまとめる必要があるのでこの方法は手間がかからず有効だっと思う。ハレックスの通信講座終了後は④のテキストに取り組み、それが終わると実技演習の復習に入り、6月頃にかけて実技演習課題の2回目を行った。
 8月の試験には何としても合格する必要があったので費用はかさむが、7月の三連休に実施のハレックス夏期直前対策スクーリングに参加を申し込んだ(約5万円)。ひと月ほど前に教材が送られてきて演習課題が8例あり、かなりのボリュームであったがこれを講習前の約3週間で自習した。講義自体は自習した演習に基づくもので新味のある内容や受験技術的な解説はあまりなかった。しかし、気象庁OBを中心とする専門家の方の講義はわかりやすく、エマグラムの読み取りなど今まで見落としていた視点や、同じ問題に対しても、講師によって解答の幅が意外とあることなどを把握することができた。3日目に模擬テストがあったのだが10分程時間が足りない感じで後日送られてきた採点では60点のD(最低)評価で、基本的な知識が不足しているといった少々ムッとするような(ある意味発奮させる)コメントがあった。試験まで残りひと月で何をするか迷ったが基礎的な事項はほぼ習得したと考え、問題理解のスピードを上げることを重点目標にした。75分では納得いくまで考えていたら2/3位しか進まないイメージだった。問題用紙を開いたらマーカーペンを持ち、重要箇所をマークしながら全問に目を通し、ストーリーを把握する。重要箇所とはどの図を使用するか、解答の要求は何かなど。図が10枚ほど添付されるが、この中で枚数が多い予想図には試験会場の狭い机上で混乱し、間違いを避けるため、T=12,T=24などと共にJST日時も記入することにした。下記問題集をネットで購入し、実際の問題用紙と同じA4にコピーして使用。学科問題も含め、詳細な解説がされていたがこの段階では解説に目を通すことは省いた。
  ⑨ 東京堂出版 気象予報士試験 模範解答と解説(H26/第2回)
  ⑩ 同じく(H25/第1回)
 これ以外は、気象業務支援センターのHPから過去の実技問題を数例ダウンロード、印刷して使用した。これは解答のみで解説はないが最終段階での用途には十分であった。回により、問題の難易度差は大きく、1時間程度で解答できる例もあったがほとんど75分では安心できるレベルの解答は出来なかった。

 2014年8月24日 二回目の受験(成蹊大学にて)
 当日持ち込んだものが多かったのでそのページだけ外してファイルに収めておいた。受験会場の机は東大の時以上に狭い感じで、しかも手前に傾いていて鉛筆が転がってしまう、今回マーカーペンは蛍光ペンではなく、消せる色鉛筆にした。これは狭い机上でキャップを脱着する手間や解答用紙を汚してしまう恐れを避けるためである。実技1は見慣れぬ図面や狭い机上作業に焦ってしまった感じで問題を十分理解できないうちに終わってしまった。やや暗澹たる気分で臨んだ実技2は今更焦っても仕方ないとゆっくり問題を読み、意識して深呼吸した。これが功を奏したようでスムースに解答が進んだがそれでも解答を見直す時間は殆どなかった。イメージとしては実技1が6割、2が7~8割の出来だったが合格できたという自信は得られず、一年前の試験と同様、解放感が得られないまま帰途についた。そして再試験に備えるという先の見えないような不安感が続いたが冒頭に書いたようにそれは杞憂に終わった。13年2月に勉強を始め、一年半後の14年8月の試験で合格することが出来た。同期の合格者の方の中には数回以上受験された方もいらしたが私が初回試験から1年で合格出来たのは
 ・過去の国家試験で自分の勉強スタイルがほぼ確立していたこと。合格体験記はネットやテキストで目にするが皆さんの取り組み方法は多様であり、参考になっても自分のやり方を決める手段にはならないように思う。
 ・ハレックスの通信講座、スクーリングを受講したこと。実技は自己採点だけでは許容範囲や正確性の判断が困難であり、専門家の方のアドバイスを繰り返し受けることは効率の良い学習を進める上で有益だった。単なる試験対策に留まらず、気象の専門家の方と触れ合う貴重な機会でもあった。
 ・周囲の協力、理解。これが最も重要だったとも言える。勉強にかける時間と費用はそれなりの量があり、周りの方に影響(ある種の迷惑)を与えた面もある。
 ・毎朝の勉強の再、コーヒーと淹れ、お菓子を添えて出してくれたカミさん
 ・応援したくれた子供達
 ・7月末に母が亡くなったが葬儀やその後の手続きで試験に配慮してくれた兄弟。
 ・試験が近づくにすれ、会社から定時早々に帰る日が多かったが「お疲れ様でした」と快く挨拶してくれた部下達。
 ・夏に掛けてはあまり登山に行かなくなり、試験の週は所属山岳会の例会も欠席したが会の運営に協力してくれた仲間達。
 もちろん、迷惑だけでなく子供達に勉強に取り組む姿や合格を伝えられたことは良い刺激になった面もあると思う。

(8)M.N さん による体験談:

 2月頃にハレックスの通信講座を開始し、8月に学科のみで第1回目の受験をしたところ、一般・専門ともに合格しました。2回目は学科免除で実技のみ受験しましたが不合格でした。その後、実技はなかなか合格できず、5回目の受験で合格しました。
 学科はハレックスの課題や過去問を解き、わからないところはテキストで確認することを繰り返しました。ただし、私にはハレックスのテキストは気象学的には正確なものの、解りにくい部分もありましたので市販の気象学の本やテキスト、インターネットのサイトなども利用しました。また、スマホのアプリの気象予報士試験の過去問集を通勤電車の中で利用していました。
 実技についてもハレックスの課題や過去問を何度も繰り返しましたが課題や過去問だけでは時間数が足りないと感じましたので市販の問題集を利用しました。また、実技の記述問題は自己採点が難しいのでネットで見つけた気象予報士試験対策講座で添削や記述のポイントをアドバイスを受けました。
 僭越ながら受験中の皆さんに助言をするならば、学科や実技の知識問題や計算問題などは確実に点を取れるように何度も繰り返し勉強することが大切だと思います。また、学科の法規は出題割合が多いのですが、問題には引っ掛けも多く確実に得点するためには条文を正確に覚えるだけでなく、パターンを覚えるくらい問題数をこなす必要があると思います。実技については、試験時間が短いので図の読み取りや作図、計算は短時間のうちに一発で解答を出す練習が必要と思います。図の読み取りや解析のために用いる色鉛筆やトレーシングペーパーの使い方などは、ある程度テクニックや慣れが必要ですので合格体験記本などを活用してノウハウを学び、インターネットで専門天気図を入手して練習をするとよいと思います。実技の問題は回を重ねるごとに新たな観点や切り口から出題されるため、難しく感じるのですが実際には基本をきちんと理解していれば解けるようになっているものが多くありますので、学科試験に合格しても勉強を続けている方が実技の合格に結びつくと思います。実技の解析・記述問題は問題をよく読み、出題者の意図を考えてポイントを絞って回答することに尽きると思います。合格には6割を取ればいいのですから、点を取るべき問題は絶対に落とさない、難しい問題は書けるところだけ書いて部分点を狙うという割り切りが必要だと思います。私個人の実感としては、実技を最初に受けた時(受験2回目)と、合格したとき(受験5回目)の知識量や実力に大差があるとは感じませんでしたので、確実に点がとれる解答が書けたかどうかが合否の分かれ目だったと感じています。
 また、知識は最新のものとしておくため、気象庁サイトを定期的にチェックすることもオススメします。また、専門天気図の載っているサイトがありますので作図、解析の練習をするとよいと思います。

(9)匿名希望 さん による体験談:

 合格のために必要なものは、
 「情熱」「平常心」「過去問」「HALEXさんの通信講座」だったと実感しています。

 総勉強時間・約2年、3回目の受験で合格しました。HALEXさんにお世話になったのは最後の5ヶ月ほど。「実技講座」と「夏期スクーリングのテキスト」を使わせて頂きました。もともと理数は好きな分野でしたが、勉強から離れておよそ10年。高校では物理の勉強経験もなく、勉強を始めた当初は、難しい計算問題どころか、小学生の筆算・九九も間違うくらいのひどい有様でした。一般に言われる教書よりもかなりレベルを下げて勉強した結果、1度目の試験で何とか学科試験には合格できましたが、独学のまま迎えた2度目の試験でも実技は不合格。学科免除のチャンスがあと1回になった時、不合格の原因は「自分の勉強の仕方が悪いこと」かもしれないと思い、HALEXさんにお世話になることにしました。
 実技通信講座受け始めてすぐ、学科の勉強で学んだことが今までの自己流の実技試験勉強に活かされていなかったことに気付きました。添削課題の返信では、自分の回答の不足点を補って頂けるだけでなく、問題のポイントもまとめてあり非常に充実した内容でした。書かれていることで理解不足な個所はないか、徹底して見直しました。さらに受験前でも、どんなに低レベルな内容でも、出てきた疑問は自分なりに考え、どうしてもわからないことは質問票に書いて送らせて頂きました。添削課題は最後の最後まで点が伸びず、「題意の把握が不十分」とご指摘があり不安だらけでしたが受講するにあたって決めた「徹底的にやる!」という意志で、最後の1ヶ月ほどの期間は、夏期スクーリングのテキストも勉強資料に取り入れました。(住まいが東京と離れているため、スクーリングに参加することは諦めました)
 最終試験では、最後の問題の解答を書いている途中で試験終了となってしまい、結果が怖くて仕方ありませんでしたが、それでも合格通知を頂けましたから、最後まで決して諦めずにより良い解答を絞り出すことは必須なのだと思います。合格はもちろん、私の気象に関する理解がここまで広がったことにHALEXの先生方のお力添えがあったのは間違いないと思います。試験のためだけでなく、気象の勉強のパートナーとしてもHALEXさんはお勧めです。諦めるのはもったいないです!Now or never! 気概を持って、自分なりに成功を掴んで下さい!

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