第44回(平成27年度第1回)気象予報士試験合格者による体験談

第44回(平成27年度第1回)気象予報士試験合格者による体験談

当社に寄せられた最新の合格体験談を、随時、追加して記載します。

(1)M.S さん による体験談:

 私は合格までに19回受験しました。年数にして9年半位です。合格のコツは「諦めない」まずはこれだと私は思います。
 次に勉強方法ですが実技では、過去問題をあまり多くやり過ぎて解答がパターン化しないようにして考え方を理解するように努めました。何回も受験していると常に試験では不安になるため、過去問を何十回と解いて、いつの間にか問題を読まずに解答を書いてしまい、本番できかれている解答と異なる解答をしてしまうことが何度かありました。だからといって過去問を練習しなくてよいわけではありません。この数年、問題の傾向が少し変化してきているので問題を作成している方の考え方、問題の設定の仕方などを知るには過去問しかないので、私の場合、過去5年前までの問題を解答する練習をしました。それから必ず知っていれば解答できる問題(天気記号・警報・雲の状態など)知識としてあれば必ず点数になるものは絶対に解答できるように心がけました。試験では緊張のあまり通常では考えられないミス、思い違いをしてしまいます。特に「始めて下さい」との試験官の声を聞いて始めた最初の問いで解答できなかった時、心理的にかなり危機的状態になります。最初の問題は知っていれば解答できる問題が多く出ますので、最初の問題をスムーズに解答できるとそれだけで心が冷静になり、その後の問題も正確に理解して解答しやすくなります。(私の経験からですが)
 そして、ハレックスの講習会で先生方がよく言っておられますが「きかれている事に対して解答する」これがとても重要です。ただしこれは講習会や通信講座で実際に自分の解答がどれだけ題意に沿って解答できているか客観的にみれる状態を経験しないと理解できません。ですので私は積極的に講習会を受講して、理解できないこと、不明点はどんどん質問をし、自分の考え方、ズレを修正して実技はこれを行いました。学科は、実技と逆に過去問をどんどんやりました。学科の問題の中にはかなり前の問題と数値や解答の主旨を少し変えただけの同じ問いを出すことも多いようでしたから。ただ、最近は専門の問いにここ数年話題になっている問いもでるので気象庁のHPにて内容がリニューアルされている事項は必ずチェックしていました。
 最後に試験前日は心配で遅くまで勉強しないと・・と思うかも知れませんが必ず早めに寝ることをお勧めします。私自身、徹夜で受験したときと、しっかり寝て受験したときとでは試験の解答の冴えと言うか、閃きと言うか、自分でもびっくりする頭の回転の良さが発揮できました。もちろん今回合格したときもしっかりと寝て受験しました。私の体験談はこんなところです。皆さん諦めないでください。

(2)S.S さん による体験談:

 中学生のころ、空を眺めるのが好きで、気象予報士への憧れというものがありました。しかし高校で地学が選べなかったりしたこともあって、具体的に勉強することは全くありませんでした。大学生になったときに、「大学での勉強の他に何か目標を持った勉強をしておきたい」と思い、ここで気象予報士への憧れを思い出し、勉強を始めました。
 1年生のころは試験をあまり意識せず気象全般について興味のあることを学び、大学の方の勉強が忙しかったので受験はしませんでした。2年生から参考書を買って予報士試験対策としての勉強を始め、夏から試験を受け始めました。ここで実際に過去問を解いてみたりしたのですが、準備が遅く圧倒的に知識が足りていないことを痛感し、途中から学科一般に絞って勉強をしました。問題演習をなるべくたくさん行って、知らない知識が出てきたらノートに纏める、という方法でやっていました。最終的に、自分の知らなかった知識だけが載ったノートが完成するので、それを毎日見返して覚えるようにしました。結果、夏の試験では学科一般がぎりぎり通りました。確か10点で、その時ボーダーが下がってくれたお陰だったと思います。
 そこから冬に向けて勉強を始めたのですが、大学の勉強も再び忙しくなったりして、思うように勉強は進みませんでした。学科専門は、実際の観測機器等などの普段なじみのない物の知識を問われる問題が多いので、学科一般よりも覚えることが多く大変だった印象があります。一度参考書にある事柄をノートに纏めた後は、一般と同じように問題演習を中心に勉強し、知らなかったことをノートに纏めるという勉強方法でやっていました。結果、冬の試験では学科専門が通りましたが、実技はダメでした。
 2回の受験の経験から、実技は誰かに添削してもらわないとダメだと思いました。実技では学科の知識を踏まえてそれを運用することが求められますが、自分では、自分の書いた答えには何が足りなくて何が余計なのか、ということが模範解答を見ただけではよく分からなかったのです。自分では模範解答と同じようなことだと思っても、実際には重要な語句を入れられていなかったり、言葉の使い方が間違ったりしていることがありました。予報士資格を持つ先輩に相談して、先輩もやっていたというハレックスさんの通信講座を受講することに決めました。添削問題では、実際の試験と同じような天気図などを用いて解答をする問題に慣れることができましたし、添削及び自分の解答を踏まえた解説を下さるので、どこを見落としていたのか、どの知識が足らなかったのかが明確になりました。問題量も十分あるので、過去問の他にこれだけの問題を解くことができたのはとても良かったと思います。基本的に添削問題をガンガン解いて、帰ってきた添削を復習することに時間をかけました。そして3年の夏の受験で、実技まで通り合格することができました。学科の免除が切れる前に合格することができ、ほっとしました。
 学科も実技も、なるべく多くの問題を解いて慣れていき、復習に重きを置く問題演習式の勉強法が個人的にはおすすめです。特に実技に関しては、添削して貰うことがとても大事なことだと思います。僕が実技を通ることができたのはハレックスさんの通信講座で丁寧な添削をしてくださったお陰です。ありがとうございました。

(3)匿名希望 さん による体験談:

1.合格の経緯
 平成27年度第1回試験で合格しました。4回目の受験でした。1回目で学科一般に合格し、科目免除を獲得した2回目と3回目の試験では学科専門で不合格。免除を失った4回目で実技を含めたすべての科目にに合格しました。ハレックスの教材は3回目試験に不合格したのちに学科試験に必要な知識の強化のために購入しました。今回の学科試験の学習について書きたいと思います。

2.学科試験の学習方法
 学科一般は「一般気象学」を主体として学習するとともにハレックスの教材を併用し、専門の学習はハレックスの教材を主体に学習しました。一般の場合は気象業務法その他の法規の部分で必ず満点を取れるように学習し、その他分野は出題数の多い力学や熱力学を中心に学習を進めると合格点により早く近づくと思います。
 3回連続の不合格を経験して、特に苦手意識をもってしまった学科専門の分野では「これさえやっておけば大丈夫」と言える教材がないと感じました。気象庁の刊行物やHPを活用して最新の気象予報技術の趨勢もある程度理解しておかないと新出の問題に対応できません。学科試験は5者択一の回答方式ですが、選択肢は巧妙に用意されており、知識が中途半端だと常に2択で苦労し、結果失点を重ねることになります。やはり学科試験の失敗要因は「うろ覚えと知識の不足」に尽きます。幅広く高度な知識を得るために市販教材や他社の教材よりレベルの高いハレックスの教材が役立ちました。特に添削問題は本試験問題の難易度より高く作られており、より深く学習できました。自己採点ではありますが、結果として一般は満点、専門は14点という高得点で合格でき、時間との勝負である実技試験に落ち着いて臨むことができたと思います。

3.気象予報士としてのこれから
 私は現在官公庁の予報業務の許可事業所で航空気象予報業務に従事しています。気象予報士試験でサポートされているのは主として総観気象の分野ですので、実際に業務に関係する局地気象予報や航空気象予報においては、我が国特有の複雑な地形の影響を受けた局地性により毎日が失敗の繰り返しです。近年、資格活用の面で転機を迎えていると言われる気象予報士試験ですが、実際に気象予報に携わることができていることに幸せを噛み締めつつユーザーの信頼される気象予報士として今後活躍できるよう精進したいと思います。

(4)H.Y さん による体験談:

●挑戦へのきっかけ
 勉強を始めたのは2011年の10月くらいであった。当時は電気メーカーを退職し、食品工場の夜勤の仕事をしていた。次の仕事を考えて資格取得に励んでいたが、ここでインパクトのあるものが必要と思い、合格率が低く、知名度の高い「気象予報士」に挑戦することにした。しかし当時は1年かけて勉強すれば合格できるものと今思えば非常に愚かな考えであった。

●勉強開始
 最初は気象予報士試験がどういったものが全くわからず、市販の参考書で勉強した。その本は学科試験の内容であったがわずか1月で4分の1足らずで挫折してしまった。そこで某有名通信講座を受講を決めて勉強した。事実初学者であったのでテキストをひと通り学習するも添削課題の結果はよいものではなかった。そうした状況で最初の気象予報士試験(第38回)に挑戦した。結果は当然、歯が立たたなかったものの学科1つは合格した。その後、2回目(第39回)、3回目(第40回)と挑戦したが実技試験どころか学科試験に足もとをすくわれて一歩進んでは後退を繰り返した。まだまだ基礎学力が不足していると痛感して新たな通信講座として「ハレックス総合講座」を受講することに決めた。
 ハレックス総合講座ではテキストはもとより何よりも豊富な演習問題があってこれらはじっくりとこなしていくことで徐々に慣れてきた。苦手であった前線の作図は複数の天気図から候補を決めるテクニックが必要になるので5回以上練習して向上できた。また課題の添削だけでなく試験の事例などの補足があったりと役立つ情報が添付されてるのもよかった。

●合格に向けて
 4回目(第41回)を経て5回目(第42回目)あたりから一般・専門知識をクリアできる力はついているとは思うが、午前の試験で足元をすくわれないように継続して勉強しなければならない。実技試験もハレックス講座の演習問題と過去問題を繰り返し取り組んでいく。できるだけ数多くこなして答えの暗記にならないようにする。6回目(第43回)でもまた実技の壁に跳ね返される。ただ、次回の7回目(第44回)では午前の試験が免除となり午後の実技試験のみと最大のアドバンテージを得ることができた。演習問題を繰り返して勉強し、実技試験の直前スクーリングのテキストも学習して平成27年8月の7回目(第44回)の試験に挑んだ。7回目ともなれば慣れたのか自分でもリラックスしていた。午後からの試験なので睡眠も体調もいい。出来は満足とまではいかないが最後まで集中力が途切れずに力は出し切れた。合格発表までの1月半は勉強に手がつかなかった。独学でやるだけやった感があってもし不合格であったときのステップがなかなか踏めなかった。通学講座を考えて資料を取り寄せるも日程や学費や交通費を考えると難しい。そうして合格発表の日にポストにはいつものように合否通知のハガキが届いた。ある合格体験記では合格した場合には合否通知のハガキの他に気象予報士登録申請の書類が同封された封筒があったとあったので今回もだめだったかなと思って開くと見慣れない書体が。その文書には「・・第44回気象予報士試験・・・・・合格したことを証明する」とあった。本来なら感極まるとこだろうが意外と落ち着いていたというかほっとした。でもやったんだと。その日に友人に報告したら自分のことのように喜んでくれた。こうして自分は94**人目の気象予報士になることができたのだった。
●試験における心構え
①過去問題に積極的に取り組む
 まずは敵を知ることである。最初は一問ずつでもいいので解いてみる。間違ってもいいのでまずは解いてみる。しかし、大事なのは検証であり解説文を読んで正解でも不正解でも納得いくまで学習したい。さらに解答用紙やできれば問題もコピーして使用する。1回だけでなく何回も過去問題をこなすために必要なことである。問題も数多く取り組み、答えの暗記にならないように注意したい。
②初学者には有効な通信講座
 初学者はまず何を勉強すればいいかよくわからない人が多いと思います。市販の参考書もある程度勉強が進まないとどれを選べばいいかわからないが通信講座は費用はかかるが合格するために一から勉強できるような内容が詰まっている。特に実技試験はどんな勉強すればいいかよくわからない人が多いと思われるので有効な勉強方法であると思います。
③「気象予報士になる」と公言する
 初心を忘れることなく勉強するには有効だと思われる。不合格になるたびに反対に問われるといやになることもあるが、言い出したら絶対に合格を報告すると発奮材料になる。ようやく合格することができて彼らから自分のことのように喜んでくれたことは嬉しくもあり、彼らの応援に感謝する。目指すは有言実行!
④勉強のやり方や環境を工夫する
 通信講座の勉強や過去問題は解く時間に検証する時間が必要なので時間が多く取れるときに集中して勉強したいがそれ以外の例えばちょっとした待ち時間などには副読本などを携帯して勉強する。特に「一問一答」の参考書は活躍してくれました。
 また家や自分の部屋での勉強だけでは煮詰まってしまうし、テレビや娯楽本などの誘惑があるので気分転換に図書館など外出して勉強したい。勉強に特化してできるし、周囲には同じように試験の勉強に取り組む人も多いので刺激にもなります。私自身もいろんな方の合格体験記を読んで勉強方法を参考にしたり、いいものは取り入れてまねしたりしました。
⑤本番は万全な体調で
 気象予報士試験は午前に学科のマークシート試験が2つに午後は実技の記述式試験が2つと長丁場なので集中力と忍耐力が不可欠です。前日には睡眠を十分取ってできるだけリラックスするのがいいと思います。そのため試験間の休憩や昼食時間は有効にリフレッシュすることに努めるといいとおもいます。周囲の人はほとんど本やノートとにらめっこ、私は空き時間は目を閉じて携帯音楽を聴いてました。また、試験会場にもよりますが、できれば試験会場に近い宿で前泊をおすすめします。遠い所からの車の運転や交通機関においては事故渋滞や気象などのトラブルで試験会場に遅刻となると本末転倒です。また試験会場が大きい大学の場合、入り口すらよくわからないこともあります。下調べや余裕を持った行動が必要です。

 

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