第45回(平成27年度第2回)気象予報士試験合格者による体験談

第45回(平成27年度第2回)気象予報士試験合格者による体験談

当社に寄せられた最新の合格体験談を、随時、追加して記載します。

(1)H.S さん による体験談:

1.受験のきっかけ
 私は小学校5年生の時に見たアポロの月面着陸をきっかけで、宇宙や星に興味を持つようになりました。5年前に、それまで30年近く勤務してきた会社を早期退職することになり、時間が出来たことから、ずっと趣味で続けてきた天文に関連して関心のあった気象予報士の勉強をすることになりました。そこで、一番やさしそうだったU社の通信教育を始め、実技までの内容を5ケ月ほどで終了しました。当初、気象予報士試験まで受験しようとは考えていませんでしたが、再就職先の仕事にも慣れ、せっかく勉強したのだから一度受験してみることにしました。

2.受験経緯
・1回目受験:第39回
 最初の受験はまだいろいろな状況がわからないまま、通信教育の教材(過去問3回分含む)を復習して実技まで受験しましたが、3科目とも合格基準には程遠い状況でした。
・2回目受験:第40回
 最初の受験結果を受け、受験するのなら本格的にやらないとダメだと思い、受験に関する情報や参考書を調べて、一般と専門だけに絞り、過去問も少し増やして、まず専門を合格できました。
・3回目受験:第41回
 2回目の延長線上で一般を主体に勉強し、実技は練習のつもりで受験しました。一般は合格することが出来ましたが、実技の方は時間内での解答がまったく出来ず、何らかの対応が必要だと思いました。
・4回目受験:第42回
 実技だけということで、いろいろと調べた結果、ハレックスの実技スクーリングがあり、そのテキストのみを購入できるということで2回分購入しました。このテキストはその内容がCDにも収めており、テキストとCD両方での学習ができ、大変わかりやすく知識的な面ではかなり向上できたのではないかと思い受験に臨みました。しかしある程度正解率はアップしたものの、合格には至りませんでした。
・5回目受験:第43回
 4回目で専門の合格期限が切れてしまったため、あと1回受験した結果でだめなら一旦やめようと考えて、一般と実技を受験しました。この頃の一般と専門は以前より難しく、合格基準も9問になっていました。結果は一般が不合格で実後の方は採点されませんでしたが、これまでの中では一番手ごたえがあり、これまで時間が足りなかったのが、今回は実技1と2とも時間内でほとんど解答できました。
・6回目受験:第44回
 本来であれば5回目で終わっていたのですが、もう一度だけ最初からやってみようという気になり、最近の一般と専門が難しいことに対し、とにかく基本からもう一度、これまで参考書等をよく見直すことを行いました。受験は一般と専門だけに絞り、どうにかまた一般を合格することが出来ました。
・7回目受験:第45回
 1月の試験までは期間が少ないこともあり専門を中心に準備し、実技は8月に向けての練習のつもりで臨みました。その結果、専門は合格したことがすぐにわかりました。実技は練習のつもりでしたが、実技1は時間ちょうどで全問解答が出来、実技2は余裕をもって全問解答することが出来ました。そして合格発表の日、次の8月を最後と思っていたので、今回で思いがけず合格できて本当にうれしかったです。過去問を解きながら地道に細かな見直しをしてきて、徐々に合格できる力がついてきたのだと思いました。

3.合格までを振り返って
 合格するまでに5年間かかりましたが、社会人になってからこれほど勉強したのは初めてで、自分でもよく続けられたと思っています。でも決して大変だったというわけではなく、理解が進むにつれて、気象というものが面白くなっていったことが一番大きかったと思います。
 受験勉強という点では、平日は夜1~2時間、休日は3~4時間(直前はもっと多かった)くらいでしたが、勉強方法にしても最初からうまくいったわけではありません。この難関な試験に出来るだけ早く確実に合格するには、ハレックスのような良い通学講座や通信講座を利用することが必要だと思います。

(2)廣瀬美幸 さん による体験談:

 気象予報士の勉強をしていくために選択肢として地元からの通学は考えていなかったので、どこの通信講座を受けようかと悩みました。選択に重視したのは学科よりも実技の方で力を入れていそうな方を考えて、実績や費用面をみて総合講座の受講を始めました。
 2014年の5月から受講し始めましたが、仕事と勉強とのバランスを考えてまず翌年の1月の試験で学科一般の攻略を目指しました。当講座の学科一般のテキストは私には内容が難しかったので、他の参考書や問題集、過去問を繰り返し解いていきました。計算問題など苦手なところもありましたが、1回目の試験で学科一般を取ることができました。
 次の8月の試験では学科専門を最低限取ることを目標にしていました。学科専門は内容が難しいですが学科一般のように苦手意識は少なかったので、テキストの読み込みと問題を繰り返し解いていました。過去問で出ていたエマグラムなど分かりにくいところは質問票を使って疑問点を解消に努めました。ただ、実技の提出課題はほとんど勉強できずに調べながら無理やり埋めていって提出したので、返送されてきた点数も低くて、講師からのコメントも厳しく冷たい言葉が書かれていることも多かったので気を落とすこともありました。
 8月の試験では学科専門をクリアできて次の試験で実技一本勝負に持ち込むことができました。過去問や提出課題、市販の問題集をゆっくりでも解いて、分からない所をノートにまとめていくやり方を取っていましたが理解が深まることが出来ず、逆に仕事が多忙となって12月の中頃までほとんど勉強することができませんでした。
 正直この時点で合格を諦めていましたが、実技スクーリングを3日間受講して講師に何回も質問しに行ったり、他の受講生の刺激を受けて『残り1か月全力で頑張ろう』とひたすら実技の事例問題を解きまくりました。スクーリングの実力テストでは2回とも『努力が必要です』評価で、年末の頃は1事例解くのに2時間以上かかっていました。
 年末年始の休みや週末の休み、あといつもより1時間早起きしたりして1事例でも多く問題を解いていって、直前週には1日9~10事例解くこともありました。ほぼ答えを暗記するやり方ではありましたが、時間も無かったので私にはそのやり方しか手段がありませんでした。
 本番の試験では1事例目の台風の問題で今までと違った形式で時間までにすべて解答できそうにないと諦めそうになりましたが、無理やり解答用紙に答えを埋めてギリギリ終わらせることができました。2事例目の温帯低気圧の問題は比較的過去問の形式に近かったので答えられる問題が多かったです。2つの事例ともスクーリングの事例で押さえていたので助かりました。  それでも今回は事例1の手応えで合格するのは無理だろう思っていましたが、合格することができました。でも今回の試験で自分ではまだまだ力不足だと痛感させられたので、これからも気象についていろいろ学んでいきたいです。

(3)D.I さん による体験談:

 私は気象予報士の試験を第40回から第45回まで連続して受け、3年かけてようやく受かりました。その試験勉強中に、ハレックスの「総合講座」と「直前対策スクーリング」を受講しました。

①【直前対策スクーリングについて】
 「直前対策スクーリング」は講義がメインですが、それに加えて個別に質問ができる時間も設けられております。そこでは、私を含めた受講生が各々「日頃から持ち続けている疑問、等」を講師の方々に質問し、理解(納得)するまで教えていただけました。
 私は「総合講座」も受講しておりましたので普段”解らない事”は、「総合講座」での「質問票」を活用しておりました。しかし試験を目前に控えた状態でも、多くの「疑問」や「理解できていない事象」を持ち合わせていた私でしたので、この「直前対策スクーリング」の”個別質問タイム”は、解消したい多くの疑問・質問を短時間かつクリアにする事ができ、非常に有用なものでした。
 またそこでは自ら質問しなくても、他の受講生と講師の方との質疑応答を(横で自由に)聞く事ができましたので、それを聞くだけでも自分がそれまで持っていなかった新たな視点や観点を吸収する事もできました。

②【記憶力にあまり自信のない私なりの試験対策】
〈1〉「ジャンルごとにEXCELのシートにまとめる」
 文章で覚えようとしてもなかなか頭に入らないので、(様々な参考書や演習で記憶すべきと思われた)文章・図・表、図形、等を1つのシート中に取込み、意味を持たせた配置とし、(視覚的な記憶として)覚える手法をとりました。(私は1シートに1ジャンルとしました)
 シートに文章・図・表、図形の組み込みが多くなるにつれ、それまで不足していたリンクや気付かなかったリンクが埋まっていき、それが系統だった理解につながりました。
 この方法のメリットは、データがデジタルなので追記が容易な事、そしてシートを印刷してファイリングする事で自分なりの(常に新しい)ノートを作成でき、いつでも携帯・確認できる事です。

〈2〉「気象衛星画像(赤外線)の上に地上天気図を重ね合わせる」
試験対策としてだけでなく、個人的に身に着けたい技術として、
 「気象衛星画像(赤外線)だけを見て高層天気図や地上天気図を予想する訓練」
 「天気図だけを見て雲の分布を予想する訓練」
の2つがあり、訓練を毎日(3年間)行いました。
具体的には、レタッチソフトを用いて気象衛星画像(赤外線)の上に(線だけ残した)地上天気図を重ね合わせて保存し(蓄積し)ます。その図から、地上気圧と雲の分布のパターンを(雲の高度も意識しながら)、視覚的に理解しようと努めました。さらに1週間分の画像を順に表示させ、1週間の「気圧配置と雲の種類・分布の変化」を動きとして視覚的に覚え、考察する訓練も行いました。これらにより、繰り返される現象もまれな現象も、ある程度パターン化できました。

③【実技試験の受験ノウハウ】
〈1〉「時間管理の徹底」
 試験中の時間管理の重要性につきましては、既に多くの方により書きつくされているかとは思いますが、やはり重要事項ですので、私なりの時間管理方法を記述します。(これがベストな方法という訳ではございません)

 まず過去問を行う時に、各問題に費やした時間、つまり「問題ごとの所要時間」を記録して残します。過去問も複数回挑戦することになると思いますので、挑戦の度に「問題ごとの所要時間」を記録します。 複数回挑戦した場合は時系列的な傾向を分析し、また問題の種類(穴埋め、防災関連、等)ごとに所要時間の分析をします。それにより、概観しただけで所要時間を見積もれる問題の存在が解ってきます。

 次に試験時間を60分、見直しと予備の時間を15分とみなします(これは私の場合ですが、実際に解答が60分で終わることはほとんどありませんでした)。そして試験開始と同時に問題の数を数え、60分を問題の数で割り、各問題に充てていい平均所要時間を計算します。次に問題用紙の問1の左には試験開始時間を書き、問2の左にはそれに平均所要時間をプラスした時間を書き、以降問題数だけ記述し、最後に終了時間(開始から60分後)を記述しその下に試験終了時間(開始から75分後)を記述します。そして実際に解いていく時には、新たな問題に向かうたびに実際の時間を記述して行きます。
 このように予定時間と実時間を並べて書く事で、自分が置かれている時間的な位置をある程度把握する事ができ、その後の解答スピードの調整に役立てる事ができます。(遅れている場合は、最後の方にあり比較的容易に解答できる問題を、先に短時間で答えてしまうテクニックを使ったりもします。)

 ただこの方法(平均所要時間を用いる方法)より、各問題のボリュームを考慮した見積時間を採用する方が好ましいのは言うまでもありません。(私はそこまで素早く見積もれませんでしたので、機械的に計算して記述する事を、試験前のルーティンとしていました。)

〈2〉「日付と12時間後、24時間後、・・・72時間後の対応表の作成と利用」
 トレーシングペーパーの最上部に「日付と12時間後、24時間後、・・・72時間後の対応表」を作成します。(これも解答する前のルーティンの1つです)試験が始まり問題の中で日付が現れたら、(丸で囲んだ)12や(丸で囲んだ)24という「・・時間後を表す数字」を日付の横に大きく書きます。つまり時間表現を「日付」と「・・時間後」の2つから、「・・時間後」だけを用いるようにしたのです。これによりそうしなかった場合より時短が計れました。また、表の下にもいろいろ書き加えることができ、重宝しました。

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