第46回(平成28年度第1回)気象予報士試験合格者による体験談
当社に寄せられた最新の合格体験談を、随時、追加して記載します。
- (1) K.Yさん(会社員)
- (2) I.Eさん(会社員)
- (3) D.Aさん(会社員)
- (4) N.Tさん(学生)
- (5) 森賀美雄さん
- (6) R.Kさん(会社員)
(1)K.Y さん による体験談:
約5ヶ月、独学、1回で合格できました。ただし、独学ですと実技試験はすべて過去問を主観で採点せねばならず、いちど第三者の厳しい目を入れてもらう目的でハレックスの3日間の実技直前対策スクーリングに参加しました。教材の問題ボリュームも多く講義の時間も内容も大変多かったのですが、講師の説明が大変わかりやすく今までの疑問はこの場でほぼ解消できました。教材の内容が濃いだけでなく解説はパワーポイントのアニメーションも用いているので理解しやすいです。また、講義の休憩時間で流される気象衛星動画と解説は大変興味をそそられました。
以下は私の勉強法です。
【学科一般分野】
気象予報士受験者支援会「かんたん合格テキスト」と東京大学出版会「一般気象学」を中心に学習しました。
一般気象学は試験の出題ネタ元ともいわれており、数値や図表、大小関係(物理量の比例関係)には気をつけて学習したほうがよいと思います。
【学科専門分野】
同じく「かんたん合格テキスト」を用いて勉強し、気象庁のオフィシャルサイトにある各種解説も何度も見ました。この分野は技術が日進月歩であり1年単位で内容が変わるので常に気象庁のサイトで最新情報を仕入れなければいけません。2016年末も竜巻注意情報の発表区分(府県単位から府県予報区の一次細区分単位)に変更がありました。
【学科の演習】
ナツメ社の演習問題集と過去問で何度も反復しました。
【実技】
ナツメ社の「ひとりで学べるシリーズ」の実技編と過去問、そしてハレックスのスクーリング資料を使用しました。実技は図表から観測要素の特徴の読み取りや現象の予想をする、いわゆる謎解きだと思います。答えは図表に必ずあります。問題用紙に答えが堂々と記されている試験はそうそうないと思います。この試験は気象シナリオが読めるか否かが合否の判断の分かれるところだと思います。最近は第46回実技2のように短時間でシナリオがわかりにくい問題や、台風といったはっきりしたシナリオでも、「温低化する台風」のような変わったシナリオから出題される事例が増えたような気がします。
(2)I.E さん による体験談:
私は実技講座と直前対策スクーリングの受講でお世話になりました。
実技講座は計算問題の課題が多く、各事象の構造理解に役立ち、質の高い教材だと思います。例えば、台風は下層ほど気圧傾度が大きくなる(=風速が強くなる)事を、実際に台風近辺(鹿児島~福岡間)の高度勾配を気体の状態方程式、静水圧平衡の式を利用して求めるなどしました。他社の講座ではそこまでの内容の濃い課題は求められなかったです。しかしあれだけ計算して導き出す練習をしておけば、試験では全く問題なく計算問題や構造を問う問題に適応できると思います。学科試験でも十分対応できます。
一方で、私の場合、計算や難しい問題にばかりフォーカスし過ぎて実際の試験で点数が伸び悩み、”試験対策”として勉強の仕方を変える必要がありました。
そこで他社さんの実技講座を利用することに決めました。3年分くらいの過去問を遡って、各問の大意や筆者が何を書かせたいかなど、問題の流れを読む訓練をすることができるようになったと思います。(同様に問題の大意を読む事の重要さは、ハレックスさんでも日頃からおっしゃっておられました。)大意を読みとる事ができるようになると、限られた時間内で問題の読み間違いを減らすことができたと思います。
また個人では日頃から天気図を印刷して前線を描く練習をし、その後に短期気象解説資料を読み理解を深めるようにしました。日常の少しの積み重ねが大切だと思います。
以上、ハレックスさんの実技講座・スクーリングは、気象現象や構造理解について非常に良質な内容ではあり、結果として実技試験突破への一番大事な基礎だったと思います。
ただ、他社の通信講座を利用して気づいた事としては、過去問を教材にして試験問題の大意、試験作成者の意図が何なのかをストレートに教えてもらえるような講座もあれば良いなと思いました。
(3)D.A さん による体験談:
・第46回気象予報士試験に8回目の受験で合格しました。予報士を目指して6年かかりました。この間、ハレックスでは通信講座や、直前対策スクーリング(学科、実技)を受講しました。
・6回目の試験で不合格となり、学科試験の免除期間が切れ、振り出しに戻りました。その後7回目で学科2科目を取り直し、最後の試験という決意で臨んだ8回目で実技試験を突破しました。なぜ合格できたのでしょう。それは6回目までの勉強方法を根本から見直し、「なぜそうなるのか」「どうしてそうなるのか」ということを繰り返したことが勝因だと思っています。6回目までは暗記ばかりを強調した勉強方法だったと思います。例えば、相当温位を求めるとき、(相当温位)=(温位)+2.8×(混合比)という式があると思います。この式を覚えて終わりにしてしまえば、なんの力にもなりません。なぜ混合比が、この式の変数になっているのか。またどうして2.8なのか。またそもそも、気象にとって相当温位というのは、なぜ重要とされているのか。さらに、どうして問題作成者は、こうした問題を解かせようとしているのかといったことを繰り返し考えることが、大切なのだと思いました。そうすることが、気象の深い理解につながり、暗記に頼らず自分でものを考えることにつながるからです。表面上の小手先の暗記でも学科2科目は通過できると思います。ただ、実技の壁には必ず阻まれると思います。気象予報士の勉強を通じて、自分のものの考え方が、「暗記型」から「なぜ、どうして型」に変わったことが、予報士試験に合格したことと同じくらい、大きな成果だったと思っています。
・ハレックスの通信講座は、試験以上に難しい問題が多くあります。60点を超すこともそんなに易しくはありません。ある程度、気象の知識が身についた後の勉強には役にたつと思います。スクーリングの教材もレベルは高いです。気象庁で長く予報業務に携わってきた先生方なので、細かいところまで説明をしてくれます。講義スタイルの解説では理解が追いつかないところもあるかと思います。スクーリングでは講義後に自習の時間が設けられていて、そこで先生に直接質問しながら理解を深めるところが、良い点だと思います。私は講義前にあらかじめ聞きたいことを箇条書きにして、粘って質問をしていました。先生の説明には、人に応じて「合う」「合わない」があると思いますので、一度聞いた説明でも、別の先生に聞いてみると、また理解が進むこともあると思います。先生をどんどん活用していく姿勢で臨むと、気象の理解が進むと思います。
・予報士試験は易しい試験ではありません。合格後、合格者の集まりにいくつか顔を出しましたが、受験5回前後という人が多かったように思いました。たどり着くのが困難な山頂を登りきった時、きっと今まで見えなかった光景が広がるはずです。自分が信じた道を、ぜひやり抜いてください。
(4)N.T さん による体験談:
まず、気象予報士を取ろうとしたきっかけとして、就活が近づく中で、なにか人が持っていないような資格が欲しい、と思ったのがきっかけです。文系の学部に所属していますが、元々数学や理科などが苦痛ではありませんでしたし、参考書などを本屋で見たときに「取れそうだ」と思い、勉強し始めました。
勉強し始めて感じた問題点は、
①問題が多くないため、問題の量を確保するのに苦労する
②疑問点の解決や実技の添削をして頂ける人(先生)がいない
という2点でした。
市販されている問題集などは基本的に過去問集であって、新たな問題を収集したり、その年に対応した問題を解いたりする限度がありました。また、独学でやるには何が分かっていないのか、どの部分が加点または減点なのかが分かりにくいのが課題でした。
ハレックスの通信教育ではその2点が解決できました。オリジナルの問題を項目別に頂き、添削、アドバイスして頂けるため、ある程度取れる点数がわかるようになりました。もちろん問題とは関係のない疑問も聞くことができるので、通信教育以外をしていなかった私にとっては大変ありがたかったです。通信教育を始めるまで、1年間、勉強していたので、テキストはこれまでの勉強の補完的な役割として使っていました。実技も項目別に分かれているので、項目ごとのポイントの整理ができて、試験本番も問題を見て、何が聞かれるのか、など瞬時に判別できました。
私は学生のときに取得したため、勉強にかける時間は多くありました。そのため、同じ問題や過去問を何度も繰り返し勉強して、定着させました。受験にあたり、費用をあまりかけられない方、通学が難しい方にとって通信は有意義であると思います。
最後に既に資格を持っている方々の話を聞いても、そう簡単に受かる資格ではないのは確かです。重箱の隅をつつくような勉強をしなければ受かるのはなかなか厳しいです。それでも受かるという強い気持ちを持つことが大切だと思いました。時間、お金も相当かかりますし、根気も必要ですが、とにかく受かった時は感動ものです。これから受ける方も、強い気持ちを持って諦めず、頑張ってください!
(5)森賀美雄 さん による体験談:
今回、気象予報士試験合格体験記として、自分自身への記録として残しておきたいと思い、日々の勉強法・苦労など書き留めました。これを読まれる方々は、まず最初に、あくまで個人的な感想や勉強方法だとご理解して頂ければと存じます。ハレックスの関係者の皆様にはこのような場を与えて下さり、大変感謝です。
学科専門試験では、一問の重み。全15問中の1問の重みに悩まされる。学科専門試験では過去試験で正答でも、気象技術等の進歩により現在では誤答となる場合もあり、混同しやすい。その点、ハレックスの実技直前スクーリング教材は最新の情報がきれいにまとめられており、安心感がある。最新情報なども実技直前スクーリング教材の問題に取り入れられている点が大きい。同時に、気象庁主催等の気象講演会等にも積極的に参加しモチベーションをあげる。ハレックスの講師の先生方は物理学的に裏付けが取れている。元気象台長や元予報官など経験値が高い。独学で実技試験を極めるのは難しい。独学では合格する為にどれだけの気象学的レベルが必要かおよそ見当がつかない。本番では、丁寧にかつスピーディーに試験時間内に解かなければならないこととなる。試験では、苦手分野があれば、命取りとなる。ハレックスの実技講座(通信過程)と実技直前スクーリングを受講するならば、苦手分野も克服できる。他の書籍なども利用し、極端に言えば、気象予報士試験に合格しなくても、自分である程度の予報は作れる、気象の学習は続けられる等と自信になる。私自身、気象学関係書籍ではここ数年間に30冊~50冊程度利用しました。受講後、気づいたことですが、中には、ハレックスの講師の先生方の出版書籍もあり、愛読書となっております。
ハレックスの通信講座や直前スクーリングは、将来予報業務に携わる場合にも、その基礎となると考えられる。直前スクーリングでは、生の言葉でご指導されることによって、記憶に残りやすい。場合によっては、講師の先生方の表情なども参考に、その難しさ所以でもある。時には厳しくご指導される。実技講座(通信課程)の添削も然り。スマートフォンを利用し、実技直前スクーリング教材を何度も繰り返し頭に入れる。誤字・脱字のないように試験中は注意を払う。試験中は、ところどころで、講師の先生方のご指摘やご指導が頭の片隅にあり、冷静になれた。穴埋め問題などではミスのないように特に注意した。作図(実技直前スクーリング)では、ポイントを練習・復習できた。独学ではなかなか作図を極めるのは大変である。専門的過ぎて解釈が難しい場合が多いと感じる。
実技直前スクーリングでは、スピーディーかつ正確にポイントをおさえることが出来る。試験中はそうでなければ、間に合わないことが大半。ポイントを押さえているため、本番試験中、見たこともない気象図が出題されても慌てず、応用が利きやすい。
実技講座(通信課程)では、細やかな添削指導で、自分では気づかないポイントなどが説明されており、新たな知見となった。気象予報士試験突破は、最終的には、自分自身で気象の骨格を作っていく作業となります。その前提として、他の書籍など読破する上でも、ハレックスの実技講座(通信課程)の教材や添削、実技直前スクーリング教材は最後の拠り所となりました。過去問を徹底的に解いて、覚える。実技試験は通算第1回(平成6年度第1回)~通算第45回(平成27年度第2回)まで順番に全部解いた。最近の試験傾向も解る。本番試験中、平成28年度第1回実技2(通算第46回)では、時間が足りなくなりましたが、残りの5分~10分で冷静に状況判断し答案作成できたのは、あの実技直前スクーリングでのご指導・ご指摘があったからだと確信しております。最後まで諦めずに頑張ることができました。改めて御礼申し上げます。
これは自分で思い付いたことですが、前回の気象予報士試験問題を試験会場へ持って行き、それを眺めるだけでも緊張感が和らいだことも大きかったです。なぜ、あの時、間違ったのか、緊張よりも悔しさ、冷静でなかったとことへの反省や戒めにもなる。
余談ですが、今回、合格したと思っていませんでした。第47回気象予報士試験の申込開始前日に圧着はがきの合否通知を開けてみていたところ、なんと合格。これには本当にびっくりしました。合格率4%程度の資格試験でしたので喜びもひとしおでした。合格していなくてあたり前のような気象予報士試験。これまでの試験勉強の疲れが一気に吹き飛んだとともに長年の試験勉強から解放された安堵感でいっぱいでした。今はただただ、感謝しかありません。振り返ってみると、最終的には、「試験に選ばれるように」、そのような感覚で今出来る最大限の努力を続けてきたことは事実です。試験勉強中は周りの方々には多少なりご迷惑をお掛けしましたが、今後は気象関係等で恩返し出来るならば大変光栄です。実技試験等で得た知識は、実際の日々の気象現象で実践してみるのがよい。日々の天気、気象現象で気象庁HPなどを利用し、自分なりに予報をたて、実況と比較してみる。なぜ、そうなったのか後でじっくり気象場の解析等をしてみる。そうしてみると、ハレックスの講師の先生方がおっしゃったように、気象予報士実技試験に出題される顕著現象は稀であり、その違いや、顕著現象の生成過程までもが頭に入りやすい。他の気象予報士さんの予報などと比較してみるのもいい勉強になる。そして、再び実技試験の勉強に戻ると予報作業の実践と試験勉強との相乗効果が得られると思う。一見、遠回りのようだがかなり効率的であると思われる。気象庁HPを利用し、気象庁の予報官が作成した気象情報などとも照らし合わせてみる。その場合もできるだけ、一字一句確認するように、覚えるように癖をつける。気象学的専門キーワードなどに特に注意を払う。衛星画像等も気象予報士試験で実際に出題されている主な気象図なども気象庁HPで利用すること。最近数年間の実技試験の過去問を繰り返し徹底的に解く。キーワードを抽出し、キーワードからどんな問題なのか逆に想像できるくらいまで作文や気象状況等を覚えこむ。試験場では、最後の一字まで、文字、文章を丁寧に書く。スピーディーに解くために、なるべく、答案用紙の升目を超えないように、与えられた適当な字数で作文する。最後の見直しでは、誤字はないか、字が読みにくくなっていないか、チェックする。当たり前であるが、見当違いにならないように試験開始と同時に、まず気象図と問題文にざっと目を通し、気象現象等の一連の流れを掴む。時間がかかりそうな問題にはチェックを入れておき、後回しにしておく。自信のある問題では絶対ミスのないように心がける。わからないことまでも勝手に解釈しない。問われていないことは答えない。あくまで、予報官目線で答案作成を心がけること。
最後になりますが、本番の試験当日、学科一般試験や学科専門試験など、午前中に受験すると意外に午後の実技試験では緊張しにくい傾向にあります。本番でいきなり気象予報士試験の厚い壁でもある実技試験に臨むよりも、すんなり実技試験問題に取り組みやすいこともある。したがって、学科試験の2科目等免除でなくても悲観的になる必要はないと思われます。私の場合、今回、学科一般試験免除(期間1年間)終了後の再受験した上での学科一般合格、実技合格となり、晴れて、気象予報士試験合格となりました。気象予報士となりました。
気象予報士試験問題が、実際の予報の上で理にかなったものであると、初めて理解出来た時、苦しい勉強でもありましが、楽しさにも変わるかも知れません。予報現場を知る最も近道であると感じました。
こう振り返ってみるとハレックスの実技講座(通信課程)や実技直前スクーリングが実に役に立ったか、役に立っているのかがよくわかります。
ハレックスの講師の先生方、スタッフの方々、大変ありがとうございました。講師の先生方の気象に対する熱意を励みに、気象予報士試験勉強の苦労を糧に、今後もいっそう精進して参ります。
(6)R.K さん による体験談:
私は第46回試験にて、実に9回目の受験でようやく合格することが出来ました。当初独学で合格を目指していましたが実技試験に苦手意識がありなかなか合格できませんでした。苦手意識のあった理由は2つあり、一つは出題者の意図が読み取れなかった点です。当時は問題文を読んでそれらしい解答をしても、模範解答は全く別のことが書かれていることも多く、何を答えてほしいのかが良く分かりませんでした。もう一つは自己採点が難しいという点です。特に記述問題は模範解答と一字一句同じ解答すること自体困難ですが、ではどういったキーワードが書かれていれば得点できるかが自分では判断がつかず、過去問を解いても何点取れたのかが判断できず、何をどう対策すれば合格できるのかが全く把握できませんでした。
そういう背景もありハレックスの直前対策スクーリング受講を決めました。スクーリングでは、気象予報の実務経験のある講師の方々に直接講義いただくことができ、大変良い刺激になりました。カリキュラムの最後には個別質問の時間もあり、些細な疑問に対しても親切丁寧に答えていただき理解を深めることが出来ました。特に実技スクーリングに関しては、課題としていた出題者の意図の把握についても過去問を基に丁寧に解説いただき、本番で気を付けなければならない点を理解することが出来ました。最終日には模擬試験を実施し、後日返送で試験結果と詳細なアドバイスを受けることができます。講師の方に採点いただけるので自分の理解度を客観的に把握することができますし、記述問題もどういった内容であれば正解または部分点が取れるかが良く分かるようになりました。
この結果、試験本番では自信をもって実技に望むことが出来ました。試験対策とは異なりますが、講義の合間にも講師の方々に気象に関する話や珍しい衛星画像を紹介していただき、気象に対してさらに興味を持つことが出来ました。ここでの経験を活かし、今後は気象分野に何かしら携われるよう次なる目標を立てて頑張りたいと思います。
今、気象予報士を目指している皆様の中にも、私のように何度も失敗されている方もいらっしゃると思いますが、時には勉強の仕方を見直したりなどするのも良いかもしれません。なにより気象への興味を絶やさずにいれば必ず合格できますので、諦めずに何度でもチャレンジしてみてください。無事目標が達成できることを願っています。