2015/01/07

自責と他責

人が自立しているかどうかを測るモノサシの一つは、責任に対する考え方にあるのではないでしょうか。何か不都合なことが起きた時、その原因を自分の考えや行動に見つけようとする人と、他人や社会、環境等に求めようとする人がいます。前者の考え方を「自責」、後者の考え方を「他責」と言います。

たとえば、あなたが今、課長の職にあって、今期の業績が計画を大きく下回ったとします。上司の部長等からその理由を求められた時、あなたはどう答えるでしょうか?

市場環境が急変したから…、競合相手が強かったから…、お客様の計画が変わったから…、部下が思い通りに動いてくれなかったから…。どれも、あなたにはいかんともしがたい不可抗力のように思えますが、果たしてそうでしょうか。これらはすべて他責の言い訳にすぎません。

市場、競合、お客様が変化するのは当然起こりうることで、それを予測しながら適切に対処していくことがビジネスの基本です。考えるべきは、あなたがそれらの変化をどう捉え、それにどう対処したか、そのやり方に不備や間違いはなかったか、と言うことです。

また、部下が思うように動いてくれなかったのは、あなたの指示の仕方に問題があったのかもしれませんし、リーダーシップに問題があったのかもしれません。

まずは自分自身に原因がなかったかどうかを考える、つまり「自責」で考えることが大切なのではないでしょうか。

とは言ってはみても、人は誰しも自分の非は認めたくないものです。自分に厳しくすることは、口では言えても、なかなかできることではありません。私だってそうです。

けれども身勝手なことに、自分の子供には、他人に責任を押し付けるような見苦しい大人にはなってほしくないと思うものです。だから誰しも子供に「自責」の大切さを教えたいと思うのです。

しかしながら、残念なことに、現代社会では「他責」を主張する大人がやたらに増えているように感じます。テレビの報道番組や新聞報道によると、自分達は子供の躾をないがしろにしているくせに、学校や教師に理不尽なクレームをつけるモンスター・ペアレントと呼ばれる人達が急増しているようです。これなどはその典型ではないでしょうか。子供達はそんな親からいったい何を学ぶというのでしょうか。

もしかしたら、「自責」は「自立」以上に子供には教えにくいことなのかもしれません。多くの大人が、自分はそれをちゃんと実行していると、自信を持って言い切れないだけに…。

私は小さい頃から「言い訳はするな!」と親から耳にタコができるぐらいに言われ続けてきたので、なんでも自責で考えようということだけは心掛けてきました。プロジェクトに失敗して、会社に損害を与えたことも何度かありました。その時は、必ず頭を丸めて「坊主頭」になりました(笑)。この36年間で坊主頭になったことは3度あります(^^;

でも、そうすることで、成長した部分はいっぱいあったように思えます。再び伸びてきた髪の毛ばかりでなく…。

年が変わって、私は今年59歳になります。早生まれなので、私はあと1年ありますが、同級生や会社の同期の多くは今年“還暦”を迎えます。こんな年齢になると、次の世代の人達に何を伝え残すか…ということを真剣に考えるようになります。

これまでの人生、両親や学校の先生、友人、会社の上司や先輩、同僚、そしてなによりお客様……、実に多くの方々に随分とお世話になり、いろいろなことを学ばせていただきました。その恩返しとして、次に続く若い世代の人達に、私がこれまで学んだことを少しでも伝えなければならないと思っています。

このブログ『おちゃめ日記』も、ふだんは軽いネタも書いていますが、今年はたまにはこういう一文も載せたりしていきたいと思っています。