2015/02/18

大人の修学旅行2015 in 土佐の一本釣り(その9)

お風呂で長旅の疲れを癒した後は、お待ちかねの大宴会。漫画『土佐の一本釣り』の舞台、土佐久礼だけに、御膳にはカツオ料理をはじめとした各種海鮮料理が載っています。『大人の修学旅行』のもう1つの定番、美味しい地場の料理、今回は太平洋の黒潮で揉まれた海鮮料理でした(^^)d

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今年は同級生のほとんどが『還暦』を迎えるとあって、大宴会の最初の乾杯は、その『還暦』を祝して、オネエがわざわざ京都の神社でお祓いを受けてきた御神酒(大吟醸の日本酒です)でやりました。あの重いオネエの荷物の中には、この御神酒が2本も入っていたのでした。徹夜の仕事明けで疲れていただろうに、我々のために重い日本酒を2本も持参してくれたオネエに感謝感謝です(^人^) 本来なら中が朱色に塗られた祝い用の酒盃で乾杯したかったのですが、それの手配を怠っていたことをちょっと後悔…。でも、その御神酒で『還暦』祝いと再会の乾杯をして、『大人の修学旅行』のメイン、大宴会が始まりました。

卓のあちこちで、昔話や近況の話の花が咲いています。

オネエが持ってきた仲居さんへの心付けのお菓子のお礼と『還暦』の御祝いにと、厨房から鯛の塩焼きの“差し入れ”が届きました。海老ならぬ、饅頭で鯛が釣れちゃいました(笑) ここでもオネエの細部への配慮、気配りというものの凄さをマザマザと見せつけられました。ホント凄い女性です。下僕(しもべ)の1人としては、もっとオネエを見倣って修業をして、せめて“オネエの執事”と呼ばれるくらいにはならないといけないな…と思いました(^^;

さすがにカツオの一本釣りの本場・土佐久礼。宴会のお料理のメインは、もちろんカツオです。このあたりの地場の料理で最も有名なのは『鰹(カツオ)のタタキ』。この『鰹のタタキ』、実は私の大好物なんです。前日にも松山の実家で母が夕食に出してくれました。翌日に本場の土佐久礼に行くというのに…(笑)

この『鰹のタタキ』ですが、最近では東京をはじめ関東地方の飲み屋さんでも出してくれるようになってきましたが、本場高知県のモノとは根本的に違います。関東地方のものはガスバーナーで表面を軽く炙(あぶ)ったものが主流で、タタキというより表面を炙った鰹の刺身といった感じのものが多いのですが、本場高知の『鰹のタタキ』は三枚におろして棒状にした鰹の身を、藁の煙で燻(いぶ)すようにして表面を焼き上げます。なので、鰹の身に藁の仄かな香りが移って、香りもいいんです。カツオ独特の臭いもその藁の香りで消えてしまいます。また、身も刺身で食べるような生っぽさもなく、程よく熱が通って、表面に粗塩もまぶされているので抜群に美味しくなります。

さらには食べ方。関東地方では生姜醤油で食べるのが一般的ですが、本場高知の食べ方は豪快です。本場高知ではニンニクと柚の酢で食します。表面に粗塩がまぶされているので、醤油などは付けなくてもいいのです。まず、ニンニクを少し齧り、ニンニクの小片が口の中に残っている状態で鰹のタタキの一切れを柚の酢にちょっと付けて口の中に入れます。タタキの一切れにスライスしたニンニクをのせて、柚の酢にちょっと付けて食べてもOKです。とにかくニンニク。

これだけナマのニンニクを食べるのですから、翌日は大変なことになります。なので、高知県以外ではこういう豪快な食べ方はいっさいできません。ちなみに、高知県ではニンニクの臭いを多少周囲に撒き散らしても、誰からも非難されることはありません。日頃から皆さん極々ふつうにやっている食べ方なので、お互い様って感じなのです(^^)d

私もホント久し振りに本場高知の豪快な食べ方で、大好物の『鰹のタタキ』を食することができました。大満足です(^.^)

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かなりお酒も回り、宴もたけなわとなってきた頃、参加者各自の近況報告の時間となりました。今回はお誕生日順(60歳になる順番)に4月生まれのウスキから順番に前に出て近況を報告するのですが、今年は『還暦』ということもあって、1人1人の持ち時間がやたらと長い! 外野からのチャチャ入れがあって、脱線を繰り返すので、どうしても長くなるのですが、それにしても長い。一次会だけでは収まりきれなくて、11月生まれ以降の4人の近況報告は、とうとう二次会の場に持ち越しになったくらいです(^^;

『還暦(かんれき)』とは、「干支(えと)」が一巡し、起算点となった年の干支に戻ることを言います。その「干支(えと、かんし)」とは、“十干”と“十二支”を組み合わせた60を周期とする数詞のことです。

中国をはじめとしたアジアの漢字文化圏においては、暦を始めとして、年・月・日・時間といった時刻や方位、角度といった事柄の順序を表す単位として、この「干支」が使われてきました。すなわち、『60進数』だということです。なので、「六十干支(ろくじっかんし)」、「十干十二支(じっかんじゅうにし)」、「天干地支(てんかんちし)」とも言います。

「十干十二支」のうち「十干」は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素の順列、「十二支」は、皆さんよくご存知の子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12の要素の順列です。この「十干」と「十二支」を組み合わせて、60を表現します。例えば、今年2015年は十干は「乙(きのと)」で十二支は「未(ひつじ)」なので、 干支は「乙未(きのとひつじ)」ということになります。

(10個の記号と12個の記号の組み合わせは60以上あるじゃない…とおっしゃる方もおられるかと思いますが、それを説明しだすと長くなるので、ここでは省略します。)

「干支」が一巡する『還暦』、10進数が基本となっている現代では一般的に使われることはなくなり、最近では唯一、人間の年齢について言われるだけになっちゃいました。数え年61歳(生まれた年に60を加えた年)を『還暦』と言います。本卦還り(ほんけがえり)ともいい、一巡して起算点に戻った…ということを意味します。まぁ~、言ってみれば、再びの“お誕生”ってことでしょうか。

なので、今年は人生のいろいろな節目を迎える方が多いようで、これまで勤めてきた会社を退職して、新たに第2の人生を送りだそうとしている方が何人もいらっしゃいました。会社を退職すると言っても、まったく暗い感じはなくて、「これからは、本当に自分がやりたいこと(やりたかったこと)をやる」…そういう前向きの言葉ばかりで、私もそうした同級生の言葉に「よぉ~し、俺も頑張るぞ!」…と、元気を貰いました。私は早生まれなので『還暦』は来年ですが、第2の会社人生という意味では他の人より一足早く第2の会社人生に踏み出していて、その際も「やるだけやったから、これからは、本当に自分がやりたかったことをやる」という思いだったので、大いに共感が持てました。

へぇ~~、トシエさんの娘さん、歌手としてCDデビューを果たしたのですね。参加者全員に娘さんのデビューCDをお土産にいただいたのですが、あのトシエさんのステージママぶりに、高校時代な彼女を知っているみんなは、ちょっとビックリ!(@_@) でもまぁ~、その片鱗は高校時代からあったかな? 私達の間では今や“伝説(legend)”と化している高校1年生の時の文化祭でのクラス演劇『竹取物語』。主役を務めたのはトシエさんでしたしね。観終わって涙を流された観客が続出したほどのプロ顔負けの素晴らしい演技でした。

ちなみに、私はこの芝居では大道具の担当で、プレハブ工法を用いて舞台に家を建て、それを劇中で壊すというリハーサルなし一発勝負の荒業をやっちゃいました。加えて、姫が出てきた“竹の子”は宇宙船(ロケット)だったという解釈で、観客席の頭上を懐中電灯を仕込んだ張りぼてのロケットを飛ばすという荒業もやっちゃいました。その大道具の設計と施工を担当しました。まぁ~、なんと言っても、当時人気絶頂だったドリフターズの『8時だよ、全員集合!』の影響をモロに受けていましたからね(^^; 私のエンジニアとしての原点みたいなものです(^^)d ちなみに、トシエさんは、現在、大阪市で皮膚科医院を開業している女医さんです。

キョーコさんとは「孫は無責任に可愛い!」…と、お互いに孫自慢(笑) 今回の参加者14名のうち、ジイジになっているのが2名(シンショーと私)で、バアバが1名(キョーコさん)の3名。還暦を迎えた年齢なので、孫がいても決しておかしくはない年齢なのですが、昨今、若い人達の結婚年齢が遅くなっているので、還暦を迎えても14名中3名だけというのは、その影響も大きいのかな? それにしても、あのキョーコさんが2人のお孫さんのお祖母ちゃんだなんて…(@_@) まぁ~、可愛いお祖母ちゃんって感じですが…。私も人のことは言えず、あのエッチャンがお祖父ちゃん!?(@_@)って、きっとみんなからは思われている筈です。

こんな感じの話が次々に続きます。残りの参加者についても書き出すとキリがないので、これ以上は省略しますが、みんないっぱい話すことがあって、近況報告だけでも終わらない終わらない(^^; 皆さん、最初は「エ~~ッ、私は話すことがない」なぁ~んておっしゃられるのですが、決してそんなことはありません。皆さん、無理矢理にでも引っ張り出してくれますから(笑)

前述のように近況報告はコテージでの二次会の場にも持ち込まれ、最後に今回の参加者の中で一番誕生日の遅い2月生まれの私が報告をしたところで近況報告のコーナーは終了。まぁ~、これは近況報告と言うよりも、各自の近況をネタにした大放談会って感じですね。各自の近況はその大放談会への話題(お題)提供に過ぎないって感じです。毎年やっていることなのに、よくぞまぁ~ネタが尽きないなぁ~って感じです。本人でさえ忘れてしまっているような昔話まで記憶の底からホジくり出して、絡む絡む(笑)。その絡み方には感心してしまいます。気心の知れた極々親しい間柄ということもありますが、男女を問わず遠慮ということを知りません。ただ、絡むといっても、そこは皆さん大人。昔の傷であっても、傷口に塩を塗り付けるようなことは絶対にしません。心地いい絡み方です。ホントいい仲間達です。一生の宝ですね。とにかく笑いすぎて、腹筋がやたらと鍛えられます(笑)

周囲から隔離されたコテージで開催するのは正解だったな…って思います。どなたにもご迷惑をお掛けすることなく、思いっきり大声で笑えますから。でも、疲れたぁ~_(._.)_


……(その10)に続きます。

執筆者

株式会社ハレックス前代表取締役社長 越智正昭

株式会社ハレックス
前代表取締役社長

越智正昭

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