2016/08/24
大人のお泊まり遠足2016 in 京都祇園祭 (その9)
観光ワゴンタクシーに分乗して新町御池の交差点の近くまで戻ってきました。幹事のオネエが新町御池の交差点近くにある某イタリアンレストランを予約しておいたので、そこをベースにして山鉾巡行を見学することにしたのです。時刻は午前11時半。山鉾巡行の列は午前9時ちょうどに四条烏丸の交差点のところをスタートし、四条通りを東へ進み、四条河原町(阪急電車の河原町駅のある交差点)で左折して河原町通りを北上、京都市役所前の交差点で再び左折して、今度は御池通りに入り、西へ進み、ちょうどこの時刻には新町御池の交差点のゴールに先頭の長刀鉾が到着した直後でした。勇壮な長刀鉾が交差点のところに停まっています。すぐ近くに見えるのでかなりの迫力です。地上から鉾頭までの高さは約25メートルということですので、残念ながら全体像はなかなかカメラに納まりません。それほどまでに大きいです。
山鉾巡行ではすべての山鉾が御池通りをこの新町御池の交差点のところまで進みます。巡行の先頭を務めた長刀鉾の稚児はここ新町御池で鉾から降り、ここで公式の山鉾巡行は終了となります。各山鉾はここで解散という形で、各山鉾町内に向かいます。舁山の一部は室町御池に戻って室町通りを南下しますが、背の高い鉾や曳山は新町通りを必ず進むことになります。これは、新町通りが鉾の巡行に備えて、通りを横断するような電線が一本もないためです。しかしながら、新町通りは昔ながらの狭い道幅の通りで、その通りを次々と鉾が通過していくため、道路の端にいてもすぐ近くを車輪が通過していくことになり、迫力があり、通(つう)と言われるファンの中にはわざわざこの狭い新町通りで巡行を見る人も多いのだそうです。今回、私達も多くの人出で賑わう公式の山鉾巡行を避け、この新町御池の交差点で、各山鉾が山鉾町に帰っていく様を見学することにしたのでした。
山鉾巡行には鉾の棒振り踊りなど見所は多岐に渡りますが、最も目を引く見所は、なんと言っても“辻回し”と呼ばれる鉾の交差点での方向転換です。鉾の車輪は構造上方向転換が無理なため、路面に青竹(舗装以前は樫の丸太だった)を敷き、それに水をかけ、その上に車輪を乗せて引き綱を横から曳くことにより車輪を滑らせて向きを変えます。一度で転換しようとすると転倒したり車輪や鉾本体を痛める恐れがあるため、3回から4回ほどかけて徐々に90度の方向転換を行います。重量約10~15トン、地上から屋根までの高さ約8メートル、地上から鉾頭までの高さ約25メートル、車輪の直径約2メートルの大型構造物である「鉾」が、人の力だけで向きを変えるわけです。これは傍で見ているとメチャメチャ迫力があります。少し動いただけで、「おぉ〜〜っ!!」というどよめきの声が観衆の間から漏れます。
ここ新町御池でも御池通りを進んできた山鉾が新町通りに入るために、90度の方向転換“辻回し”が行われます。
京都新聞社さんのサイトに今年の「山鉾巡行」の様子が動画で掲載されています。是非、そちらのほうでこの“辻回し”を含む祇園祭のハイライト「山鉾巡行」の雰囲気をお楽しみ下さい。
【山鉾巡行】
1つの鉾が“辻回し”を行うのに約10分ほど時間がかかるのですが、長刀鉾を先頭に次から次へと見事に方向転換をしていきます。
大型の鉾だけでなく、舁山や曳山、傘鉾なども次々と交差点で方向転換して新町通りに入っていきます。こちらは小型なのですぐに方向転換をして、新町通りへと消えていきます。
方向転換した山鉾は、昔ながらの狭い道幅の新町通りを次々と通過していきます。大きな鉾は道幅一杯なので、観ているほうとしては「ぶつけちゃうんじゃないか…」って心配になります。
この“辻回し”、何度見ても飽きません。山鉾からは祇園囃子のコンチキチンという独特の節回しの楽曲が聞かれます。
山鉾は様々な絢爛豪華な美術工芸品で装飾された重要有形民俗文化財で、「動く美術館」とも喩えられています。この日は午前9時の巡行開始時点で雨が降っていて、ゴブラン織や西陣織などの絢爛豪華な装飾品も雨除けのビニールが掛けられていましたが、それでもその豪華さは際立っています。素晴らしい!
……(その10)に続きます。
山鉾巡行ではすべての山鉾が御池通りをこの新町御池の交差点のところまで進みます。巡行の先頭を務めた長刀鉾の稚児はここ新町御池で鉾から降り、ここで公式の山鉾巡行は終了となります。各山鉾はここで解散という形で、各山鉾町内に向かいます。舁山の一部は室町御池に戻って室町通りを南下しますが、背の高い鉾や曳山は新町通りを必ず進むことになります。これは、新町通りが鉾の巡行に備えて、通りを横断するような電線が一本もないためです。しかしながら、新町通りは昔ながらの狭い道幅の通りで、その通りを次々と鉾が通過していくため、道路の端にいてもすぐ近くを車輪が通過していくことになり、迫力があり、通(つう)と言われるファンの中にはわざわざこの狭い新町通りで巡行を見る人も多いのだそうです。今回、私達も多くの人出で賑わう公式の山鉾巡行を避け、この新町御池の交差点で、各山鉾が山鉾町に帰っていく様を見学することにしたのでした。
山鉾巡行には鉾の棒振り踊りなど見所は多岐に渡りますが、最も目を引く見所は、なんと言っても“辻回し”と呼ばれる鉾の交差点での方向転換です。鉾の車輪は構造上方向転換が無理なため、路面に青竹(舗装以前は樫の丸太だった)を敷き、それに水をかけ、その上に車輪を乗せて引き綱を横から曳くことにより車輪を滑らせて向きを変えます。一度で転換しようとすると転倒したり車輪や鉾本体を痛める恐れがあるため、3回から4回ほどかけて徐々に90度の方向転換を行います。重量約10~15トン、地上から屋根までの高さ約8メートル、地上から鉾頭までの高さ約25メートル、車輪の直径約2メートルの大型構造物である「鉾」が、人の力だけで向きを変えるわけです。これは傍で見ているとメチャメチャ迫力があります。少し動いただけで、「おぉ〜〜っ!!」というどよめきの声が観衆の間から漏れます。
ここ新町御池でも御池通りを進んできた山鉾が新町通りに入るために、90度の方向転換“辻回し”が行われます。
京都新聞社さんのサイトに今年の「山鉾巡行」の様子が動画で掲載されています。是非、そちらのほうでこの“辻回し”を含む祇園祭のハイライト「山鉾巡行」の雰囲気をお楽しみ下さい。
【山鉾巡行】
1つの鉾が“辻回し”を行うのに約10分ほど時間がかかるのですが、長刀鉾を先頭に次から次へと見事に方向転換をしていきます。
大型の鉾だけでなく、舁山や曳山、傘鉾なども次々と交差点で方向転換して新町通りに入っていきます。こちらは小型なのですぐに方向転換をして、新町通りへと消えていきます。
方向転換した山鉾は、昔ながらの狭い道幅の新町通りを次々と通過していきます。大きな鉾は道幅一杯なので、観ているほうとしては「ぶつけちゃうんじゃないか…」って心配になります。
この“辻回し”、何度見ても飽きません。山鉾からは祇園囃子のコンチキチンという独特の節回しの楽曲が聞かれます。
山鉾は様々な絢爛豪華な美術工芸品で装飾された重要有形民俗文化財で、「動く美術館」とも喩えられています。この日は午前9時の巡行開始時点で雨が降っていて、ゴブラン織や西陣織などの絢爛豪華な装飾品も雨除けのビニールが掛けられていましたが、それでもその豪華さは際立っています。素晴らしい!
……(その10)に続きます。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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