2016/12/28
2016年 御用納め
早いもので今年(2016年)も今日(12月28日)が御用納めです。気象・地象・海象といった自然現象は24時間365日休みというものがないため、弊社も予報の現場で頑張って貰っている気象予報士の皆さん方や情報提供システムの運用監視チームの皆さん方は年末年始の期間中もシフト勤務を組んで年中無休の態勢なのですが、営業やシステム開発、総務といった本社組織は世の中一般の会社と同様、今日が御用納め。明日から1月3日まで「年末年始休」という名の“自宅待機”の態勢に入らせていただきます。
「1年が経つのは本当に早い」…というセリフをよく耳にしますし、実際、私もそのように感じています。それも年齢を重ねるにつれて、時が経つのが徐々に早く感じられるようになっているようです。1年という絶対的な時間の長さは変わらないので、これはすなわち、時間が経つ速度の感じ方の問題ということで、大人は時間が経つのが速く感じられて、子供は遅く感じられる…ということのようです。まぁ、大人になると仕事に追われるため、時間の長さを感じる暇がないから…という気もしますが、それだけでは単純に説明できない感じもします。
世の中にはこの「年齢を重ねると1年が短く感じられること」を心理学的に解明した学者の先生がいらっしゃって、それが19世紀のフランスの心理学者ピエール・ジャネです。彼の唱えた説は彼の名前をとって『ジャネの法則』と呼ばれています。この『ジャネの法則』とは、平たく言うと、自分がそれまで生きてきた人生の長さに対して、1年という期間はどのくらいの割合に相当するのか…という感じ方が年齢により異なるという説です。例えば、今年還暦(60歳)を迎えた私にとって1年はそれまで生きてきた人生の60分の1ほどの長さに相当しますが、3歳の私の孫娘にとって1年は人生の3分の1の長さに相当するということです。この違いは数値としてはあまりにも明確です。逆説的にこの『ジャネの法則』を使うと、孫娘の1年は私にとってはその20倍の20年に相当します。20年ならば相当長い時間と感じられるはずです。なるほどぉ~。また、この『ジャネの法則』によると、年齢を重ねるごとに1年が短く感じられることもなんとか説明がつきます。
とは言え、1年が経つのは本当に早い…。新年、2017年がすぐそこに迫ってきています。
今年(2016年)も当社は、「防災・気象」と「IT」の融合を図り、新しいサービスの開発を進めるとともに、新たな市場を創出するべく全社一丸となって様々な事業を展開してまいりました。
主な事業区分で見ますと、気象情報配信事業では、従来型の単純な情報提供事業から、より高い営業利益率が期待できるソリューション提供事業への事業転換を図ることを目標に、オリジナル気象情報サービス「HalexDream!」を核としたソリューション提供事業の市場開拓にこれまで以上に積極的に取り組んで参りました。この結果、電力、農業、建設業界など新規のお客様を幾つも獲得することができました。なかでも、私自身が、ここ数年、なににも増して力を入れて取り組んで参りました農業の分野で将来的な事業基盤構築の見通しが立ち始めてきたことが嬉しいところです。
地震関連事業では、地上波放送局、衛星放送局向け災害情報システムの納入実績を踏まえ、放送業界に向けた同システムの横展開を軸に事業拡大に取り組んで参りました。大型の案件こそなかったものの、放送局向けの防災情報送出システムの運用と追加開発などの受注を数多くいただき、これらの仕事を通してこの分野での経験値がますます上がってきたと感じられることが、将来に向けて本当にありがたいところです。
気象予報士関連事業では、近年の労働者派遣法等の労働法の動向を受け、特定の事業者の影響を強く受ける派遣事業に依存する体質から脱却するために、今年4月にハレックス社独自の気象情報センターを立ち上げ、新たな予報士“活用事業”を創出するべく本格的に事業形態の変革に着手しました。幸い、気象庁様から「地方自治体の防災対応を支援するモデル事業」を受注し、そのモデル事業の遂行を通して、気象情報センターも徐々に整備されつつあります。取組み自体はまだまだ緒に就いたばかりで、当該事業の黒字化に向けては道半ばの状況ではありますが、必ずや将来の弊社事業の柱になり得るとの手応えを感じております。
また、会社全体として、サービス品質の向上、リマーケティングの徹底、各分野の企業様との緊密な連携・提携を推進するとともに、総合防災情報として当社サービスを幅広くご利用いただくために、より顧客ニーズに合致したサービスラインナップの拡充等に努めて参りました。その結果、パートナーとしてお付き合いさせていただく企業様の幅、業種・業界の幅が、この1年、これまで以上に大きく広がってきたな…と心から実感しております。
このように、私といたしましては、『メタモルフォーゼ』を合言葉にここ数年間取り組んで参りました弊社の事業構造の変革に関して、お客様のご期待をはじめ確かな手応えが得られた1年だったように思っています。来年(2017年)はこの手応えを、目に見える成果へと確実に変える1年にしていきたいと思っています。来年はいよいよ『メタモルフォーゼ最終章』の最終年、そして弊社創立25周年という大きな区切りを迎える1年になります。これまで以上に性根を据えて頑張っていきたいと思っています。
近年、気象情報の重要性が再認識されてきており、それを受けて、我々民間気象事業者に対する世の中の人々の期待も大きく様変わりし、しかもこれまでになく大きくなってきているように私達は感じています。そうした皆様からの大きな期待にお応えするべく、来年2017年も弊社ハレックスは社員一同一丸となって、まっすぐに前を見つめ、粉骨砕身、事業の拡大に取り組んでいく所存でおります。皆様におかれましては、引き続き弊社ハレックスにご愛顧を賜りますことを、よろしくよろしくお願い申し上げます。
最後に、来年2017年が皆様にとりまして幸多い1年になりますことを、心よりお祈り申し上げます。
よい年をお迎えくださいませ。
【追記】
今年も『おちゃめ日記』にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。ネタ切れの恐怖と戦いながらも、時折読者の皆様からいただくコメントやメールに励まされて、今年も本件を含めて172件のブログを掲載することができました。来年も連載を続けるつもりでおりますので、引き続き拙文をお読みいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
「1年が経つのは本当に早い」…というセリフをよく耳にしますし、実際、私もそのように感じています。それも年齢を重ねるにつれて、時が経つのが徐々に早く感じられるようになっているようです。1年という絶対的な時間の長さは変わらないので、これはすなわち、時間が経つ速度の感じ方の問題ということで、大人は時間が経つのが速く感じられて、子供は遅く感じられる…ということのようです。まぁ、大人になると仕事に追われるため、時間の長さを感じる暇がないから…という気もしますが、それだけでは単純に説明できない感じもします。
世の中にはこの「年齢を重ねると1年が短く感じられること」を心理学的に解明した学者の先生がいらっしゃって、それが19世紀のフランスの心理学者ピエール・ジャネです。彼の唱えた説は彼の名前をとって『ジャネの法則』と呼ばれています。この『ジャネの法則』とは、平たく言うと、自分がそれまで生きてきた人生の長さに対して、1年という期間はどのくらいの割合に相当するのか…という感じ方が年齢により異なるという説です。例えば、今年還暦(60歳)を迎えた私にとって1年はそれまで生きてきた人生の60分の1ほどの長さに相当しますが、3歳の私の孫娘にとって1年は人生の3分の1の長さに相当するということです。この違いは数値としてはあまりにも明確です。逆説的にこの『ジャネの法則』を使うと、孫娘の1年は私にとってはその20倍の20年に相当します。20年ならば相当長い時間と感じられるはずです。なるほどぉ~。また、この『ジャネの法則』によると、年齢を重ねるごとに1年が短く感じられることもなんとか説明がつきます。
とは言え、1年が経つのは本当に早い…。新年、2017年がすぐそこに迫ってきています。
今年(2016年)も当社は、「防災・気象」と「IT」の融合を図り、新しいサービスの開発を進めるとともに、新たな市場を創出するべく全社一丸となって様々な事業を展開してまいりました。
主な事業区分で見ますと、気象情報配信事業では、従来型の単純な情報提供事業から、より高い営業利益率が期待できるソリューション提供事業への事業転換を図ることを目標に、オリジナル気象情報サービス「HalexDream!」を核としたソリューション提供事業の市場開拓にこれまで以上に積極的に取り組んで参りました。この結果、電力、農業、建設業界など新規のお客様を幾つも獲得することができました。なかでも、私自身が、ここ数年、なににも増して力を入れて取り組んで参りました農業の分野で将来的な事業基盤構築の見通しが立ち始めてきたことが嬉しいところです。
地震関連事業では、地上波放送局、衛星放送局向け災害情報システムの納入実績を踏まえ、放送業界に向けた同システムの横展開を軸に事業拡大に取り組んで参りました。大型の案件こそなかったものの、放送局向けの防災情報送出システムの運用と追加開発などの受注を数多くいただき、これらの仕事を通してこの分野での経験値がますます上がってきたと感じられることが、将来に向けて本当にありがたいところです。
気象予報士関連事業では、近年の労働者派遣法等の労働法の動向を受け、特定の事業者の影響を強く受ける派遣事業に依存する体質から脱却するために、今年4月にハレックス社独自の気象情報センターを立ち上げ、新たな予報士“活用事業”を創出するべく本格的に事業形態の変革に着手しました。幸い、気象庁様から「地方自治体の防災対応を支援するモデル事業」を受注し、そのモデル事業の遂行を通して、気象情報センターも徐々に整備されつつあります。取組み自体はまだまだ緒に就いたばかりで、当該事業の黒字化に向けては道半ばの状況ではありますが、必ずや将来の弊社事業の柱になり得るとの手応えを感じております。
また、会社全体として、サービス品質の向上、リマーケティングの徹底、各分野の企業様との緊密な連携・提携を推進するとともに、総合防災情報として当社サービスを幅広くご利用いただくために、より顧客ニーズに合致したサービスラインナップの拡充等に努めて参りました。その結果、パートナーとしてお付き合いさせていただく企業様の幅、業種・業界の幅が、この1年、これまで以上に大きく広がってきたな…と心から実感しております。
このように、私といたしましては、『メタモルフォーゼ』を合言葉にここ数年間取り組んで参りました弊社の事業構造の変革に関して、お客様のご期待をはじめ確かな手応えが得られた1年だったように思っています。来年(2017年)はこの手応えを、目に見える成果へと確実に変える1年にしていきたいと思っています。来年はいよいよ『メタモルフォーゼ最終章』の最終年、そして弊社創立25周年という大きな区切りを迎える1年になります。これまで以上に性根を据えて頑張っていきたいと思っています。
近年、気象情報の重要性が再認識されてきており、それを受けて、我々民間気象事業者に対する世の中の人々の期待も大きく様変わりし、しかもこれまでになく大きくなってきているように私達は感じています。そうした皆様からの大きな期待にお応えするべく、来年2017年も弊社ハレックスは社員一同一丸となって、まっすぐに前を見つめ、粉骨砕身、事業の拡大に取り組んでいく所存でおります。皆様におかれましては、引き続き弊社ハレックスにご愛顧を賜りますことを、よろしくよろしくお願い申し上げます。
最後に、来年2017年が皆様にとりまして幸多い1年になりますことを、心よりお祈り申し上げます。
よい年をお迎えくださいませ。
【追記】
今年も『おちゃめ日記』にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。ネタ切れの恐怖と戦いながらも、時折読者の皆様からいただくコメントやメールに励まされて、今年も本件を含めて172件のブログを掲載することができました。来年も連載を続けるつもりでおりますので、引き続き拙文をお読みいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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