2017/03/07
JFL開幕! FC今治、まずは勝ち点1ゲット
3月5日(日)、今年の日本フットボールリーグ(JFL)が開幕しました。今季、悲願のJFL昇格を果たしたFC今治は、その勢いを駆って、1年でのJリーグ(J3)昇格を目指した戦い、名付けて『連昇!』が始まりました。
JFLのリーグ戦はファーストステージ、セカンドステージとして1回戦総当りのリーグ戦を2回行い、各ステージごとに順位を決定します。各ステージの1位チームはチャンピオンシップを行い、年間成績を決定します。チャンピオンシップの勝利チームが年間成績1位、敗戦チームが年間成績2位とし、3位以下は総合成績で勝ち点が多いチームを上位として順位を決定します。ということなので、1年でのJリーグ昇格を目指すFC今治にとっては、リーグ戦開幕といっても、いきなり落とせない試合が続きます。
FC今治のJFL初戦(ファーストステージ第1節)の対戦相手は流経大ドラゴンズ龍ケ崎。全日本大学サッカー選手権大会で優勝1回((2014年)、総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで優勝3回(2007年、2013年、2014年)を誇る大学サッカー界では名門チーム・流通経済大学サッカー部の社会人登録チームで、昨年(2016年)のJFLではファーストステージで優勝、チャンピオンシップではHonda FCに2戦合計2対3で敗れ準優勝(2位)に終わったものの、かなりの強豪チームです。アウエーゲームで、会場は茨城県水戸市にあるケーズデンキスタジアム水戸(Ksスタ)。
私は「関東地方で開催される試合は、極力全試合観戦に行きます!」という岡田武史オーナーとの約束通り、サッカー好きの息子夫婦と2人の孫を連れて、この試合の観戦に行ってきました。さいたま市の自宅から外環自動車道、常磐自動車道を使い、クルマで約2時間半。途中で早めの昼食を摂ったこともあり、Ksスタに到着したのは試合開始の直前でした。
スターティングメンバーは、GK今川正樹選手(背番号21)、DFは中野圭選手(背番号6)、小野田将人選手(背番号18)、金井龍生選手(背番号3)、片岡爽選手(背番号7)、MFは金子雄祐選手(背番号5)、玉城峻吾選手(背番号13)、三田尚希選手(背番号24)、FW小澤司選手(背番号28)、可児壮隆選手(背番号29)、上村岬選手(背番号8)の4-3-3フォーメーション。前線の玉城選手、三田選手、小澤選手、可児選手の4人は新たに加わった期待の選手です。この新加入の選手が加わって、どんなチームに生まれ変わっているか楽しみな試合でした。しかし、前線のFW3人は本来はMF登録の選手。そこがちょっと気掛かり。
13時ちょうどにキックオフ。
開始1分、小澤選手のパスを受けた可児選手が最初のシュートを放ちますが、相手キーパーの正面。まずはシュートを放てて、よかった。これで選手達もJFL開幕という緊張から解き放たれて、落ち着くでしょう。
ですが、相手は強豪の流経大ドラゴンズ龍ヶ崎。ここからFC今治陣内に押し込まれる時間が続きます。大きなピンチは無いものの、お互いに主導権を握れない時間が続いています。どちらかというと、流経大ドラゴンズ龍ヶ崎ペースか…。
そうこうするうち、一瞬のアクシデントが…。
前半8分、GK今川選手がバックパスで戻されたボールを処理しようとしていたところを相手FW宮津翔太選手(背番号11)に狙われ、そのまま失点。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 1対0 FC今治】
完全に崩された形での失点ではなく、一瞬の隙を突かれた事故のような失点です。おいおいおいおい…。でもまぁ~、まだ開始8分。時間は十分にあるので、まずは同点に追いつきましょう。
この失点でFC今治が目覚めたのか、その後は少しずつペースを掴みかけるものの、決定機はなかなか作れません。反対に相手FWが抜け出し強烈なシュート放つもGK今川選手が好セーブ!それにしても流経大ドラゴンズ龍ケ崎のFW2人、どちらも脚が速い。FC今治はこのスピードに掻き回されている感じです。特に、3人のMFの真ん中、ボランチの位置に入ったMF金子選手の位置が少し下がり目で、前線と守備陣との間に少し大きなスペースが出来ていたのが気掛かりでした。DF中野選手が果敢にオーバーラップして左サイドから攻めるのですが、特にそのDF中野選手がオーバーラップした際に、前線の人数が増えるのはいいのですが、その中野選手のポジションをカバーしようとしすぎるあまり、中盤に大きなスペースができている感じです。そのスペースを相手流経大ドラゴンズ龍ケ崎のキャプテンマークを巻いたMF寺澤勇志選手(背番号6)に突かれて、ゲームをコントロールされているように見受けられました(この寺澤選手。なかなか凄い選手です。私はちょっと注目)。スタンドから観戦していると(ちょっと高い位置から観戦していると)、あと3メートル金子選手が前に出ていたらもっとボールを奪えるのに…って思うのですが、それだけ相手のFW2人の脚が速くて、出られなかったんでしょうね。
その後はボールの保持率は五分五分、依然として決定機を作れない時間が続いています。なんとか決定機を作ろうと試みるのですが、何度もオフサイドが重なりシュートまでは繋げられません。FC今治の攻撃はオーバーラップしたDF中野選手とFW小澤選手を中心に左サイドからの攻撃が主体で、右サイドから崩せないのも気掛かり。完全に相手に読まれている感じさえします。攻撃のリズムが感じられません。
その後、少しずつ相手ゴール前まで攻め込むチャンスが増えてきて、DF中野選手からのクロスにヘディングでMF三田選手が合わせるも相手GKが西岡佑馬選手(背番号1)が好セーブ。DF小野田選手からのロングパスをFW上村選手が受け、さらにFW可児選手に合わすも相手GK正面。その後もDF中野選手からのクロスにFW小澤選手が合わず、これまた相手GK正面。次々とシュートを放つのですが、流経大ドラゴンズ龍ケ崎はGK西岡選手を中心にした身体を張った守りで、なかなかゴールを割らせません。それにしても、この流経大ドラゴンズ龍ケ崎のGK西岡選手、なかなか上手です。うまく守備陣をコントロールしているようです。
このまま前半終了。相手に圧倒されたわけでもなかったので、本当に失点シーンが悔やまれます。でも、それを差し引いても、まだまだチームがうまく機能していないような感じを受けます。後半に向けて吉武博文監督がきっと修正してきてくれるでしょう。
後半開始。ここで私は見逃しませんでした。小澤選手と上村選手がポジションチェンジして、上村選手がFWの左サイド、小澤選手がFWの右サイドに変わったことを。そして、ボランチのMF金子選手が少しだけ前のほうにポジションを上げたことを。これでチーム全体のリズムが良くなったように私は感じました。経験豊富な吉武博文監督の判断に関して、素人の私が申し上げることも不遜極まりないことではあるのですが、そうでしょそうでしょ。吉武博文監督が私と同じ感触を持っていたことに、ちょっと満足(笑)
後半に入り、FC今治がボールを支配する時間が増え、チャンスを徐々に作り出します。攻撃も左サイドだけでなく、右サイドからも目立つようになってきました。右サイドにポジションチェンジした小澤選手の動きが光ります。小澤選手は鈴鹿アンリミテッドFCから今季移籍してきた選手で、鈴鹿アンリミテッドFCといえば昨年11月に行われた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ決勝ラウンドの第1戦で対戦した相手でした。この試合で小澤選手は鈴鹿アンリミテッドFCの中盤の中心選手(ゲームメーカー)として、FC今治を散々引っ掻き回してくれました。その時の小澤選手が戻ってきたような動きです。
金子選手もポジションを少し前に移したことで、ボールに触れる頻度が上がってきました。相手の司令塔であるキャプテン寺澤選手が反対に金子選手のマンマークに入っているような印象さえ受けます。
そして後半18分。相手ゴール前の混戦からこぼれてきたボールにそのMF金子選手が豪快なミドルシュートを叩き込み、同点に追いつきました!そうでしょそうでしょ。予め少し前寄りの位置にポジションを移していたので、打てたミドルシュートだったのではないでしょうか。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 1対1 FC今治】
さらに、後半31分。途中交代で可児選手に代わってFWに入った長島滉大選手(背番号14)のパスを受けたDF中野選手がドリブルでゴールライン際まで持ち込み、角度のないところから技ありのシュートを決めて逆転!さすが中野圭!繰り返し仕掛けてきた左サイドでのオーバーラップがついに活きました。小澤選手を右サイドに移したことで、相手DFのマークが少し手薄になったところを上手く突いた感じがします。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 1対2 FC今治】
しかし、後半38分。今度は流経大ドラゴンズ龍ケ崎がDFラインからのロングボールに反応した相手FW岡崎優希選手(背番号12)にドリブルでDFラインの裏に抜け出され、そのままゴールを許し失点。これまた、一瞬の出来事って感じの失点でした。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 2対2 FC今治】
その後はFC今治もFW上村選手に代えて岡山和輝選手(背番号4)、FW玉城選手に代えて桑島良汰(背番号10)とフレッシュな攻撃の選手を投入して、追加点を奪おうとするも、両チーム決め手に欠き、4分のアディショナルタイムも過ぎ、試合終了。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 2対2 FC今治】
勝ち点1を取ったと言うよりも、勝ち点2を失った印象しか残らないJFL初戦でした。ですが、相手は昨シーズンの準優勝チーム(年間勝ち点2位)。この試合で、JFLでもそこそこ戦えるという感触を得ることはできたのではないでしょうか。しかし、FC今治はJFLで終わっちゃあいけないチームです。1年でJ3にまで昇格すること(連昇!)がチームの目標です。新しく加わった選手との連携や、新しいフォーメーションへの対応等々、この試合で見えてきた課題をしっかり修正して、次の第2節に臨んで貰いたいと願っています。
次の第2節は3月12日(日)、ホームの愛媛県西条市の西条市ひうち陸上競技場で、13時キックオフです。対戦相手はHonda FC(本田技研工業フットボールクラブ)。Honda FCは昨年(2016年)のJFLではセカンドステージで優勝し、チャンピオンシップで流通経済大学ドラゴンズ龍ヶ崎に2戦合計3対2で勝って優勝したチームです(年間勝点でも1位でした)。決して楽な相手ではありませんが、ここを踏ん張って勝ち点3を取れれば、今期JFLで戦っていける本当の手応えになると思います。頑張れ、FC今治!
はるばる地元今治からやって来てくれたと思われる私設応援団(サポーター)も熱を入れて応援を続けてくれていました。まだまだこちらのほうも手探りで緒についたばかりという感じです。まだまだ恥ずかしさや遠慮があるのか、Jリーグの試合(それも熱烈なことで知られる浦和レッズや大宮アルディージャといった埼玉県のチームの試合)を見慣れた者としては微笑ましく思えるレベルではあるのですが、これからいっぱい経験を積んで、すぐに頼もしく変身していくものと期待できます。こういうところもFC今治を応援する楽しみの一つではあります。
試合後の“出待ち”の様子です。今治へ帰る選手達に、多くのファンが激励の声を掛けています。徐々に選手一人一人のファンもついてきているようです。いい感じです。
FC今治には関東地方出身の選手が意外と多く、バスの周囲では応援に来たご両親と久々の再会を果たした選手との短い交流の場面も見られました。なぁ~んかご両親が羨ましいですね。私は孫達に期待かな?(笑)
【追記】 今季、JFLでのFC今治の関東地方での試合は前半のファーストステージに集中していて、残りの試合は、
第5節 4月16日(日) 13:00キックオフ 対ブリオベッカ浦安戦(千葉県立柏の葉公園総合競技場)
第7節 5月3日(水) 13:00キックオフ 対東京武蔵野シティFC戦(武蔵野市立武蔵野陸上競技場)
第8節 5月7日(日) 13:00キックオフ 対栃木ウーヴァFC戦(栃木市総合運動公園陸上競技場)
の3試合です。関東地方にお住いの皆さん、栃木市はともかく、柏市も武蔵野市も水戸市より近くてアクセスはいいので、時間が許せば、是非ご来場のほど、ご検討下さい。
JFLのリーグ戦はファーストステージ、セカンドステージとして1回戦総当りのリーグ戦を2回行い、各ステージごとに順位を決定します。各ステージの1位チームはチャンピオンシップを行い、年間成績を決定します。チャンピオンシップの勝利チームが年間成績1位、敗戦チームが年間成績2位とし、3位以下は総合成績で勝ち点が多いチームを上位として順位を決定します。ということなので、1年でのJリーグ昇格を目指すFC今治にとっては、リーグ戦開幕といっても、いきなり落とせない試合が続きます。
FC今治のJFL初戦(ファーストステージ第1節)の対戦相手は流経大ドラゴンズ龍ケ崎。全日本大学サッカー選手権大会で優勝1回((2014年)、総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで優勝3回(2007年、2013年、2014年)を誇る大学サッカー界では名門チーム・流通経済大学サッカー部の社会人登録チームで、昨年(2016年)のJFLではファーストステージで優勝、チャンピオンシップではHonda FCに2戦合計2対3で敗れ準優勝(2位)に終わったものの、かなりの強豪チームです。アウエーゲームで、会場は茨城県水戸市にあるケーズデンキスタジアム水戸(Ksスタ)。
私は「関東地方で開催される試合は、極力全試合観戦に行きます!」という岡田武史オーナーとの約束通り、サッカー好きの息子夫婦と2人の孫を連れて、この試合の観戦に行ってきました。さいたま市の自宅から外環自動車道、常磐自動車道を使い、クルマで約2時間半。途中で早めの昼食を摂ったこともあり、Ksスタに到着したのは試合開始の直前でした。
スターティングメンバーは、GK今川正樹選手(背番号21)、DFは中野圭選手(背番号6)、小野田将人選手(背番号18)、金井龍生選手(背番号3)、片岡爽選手(背番号7)、MFは金子雄祐選手(背番号5)、玉城峻吾選手(背番号13)、三田尚希選手(背番号24)、FW小澤司選手(背番号28)、可児壮隆選手(背番号29)、上村岬選手(背番号8)の4-3-3フォーメーション。前線の玉城選手、三田選手、小澤選手、可児選手の4人は新たに加わった期待の選手です。この新加入の選手が加わって、どんなチームに生まれ変わっているか楽しみな試合でした。しかし、前線のFW3人は本来はMF登録の選手。そこがちょっと気掛かり。
13時ちょうどにキックオフ。
開始1分、小澤選手のパスを受けた可児選手が最初のシュートを放ちますが、相手キーパーの正面。まずはシュートを放てて、よかった。これで選手達もJFL開幕という緊張から解き放たれて、落ち着くでしょう。
ですが、相手は強豪の流経大ドラゴンズ龍ヶ崎。ここからFC今治陣内に押し込まれる時間が続きます。大きなピンチは無いものの、お互いに主導権を握れない時間が続いています。どちらかというと、流経大ドラゴンズ龍ヶ崎ペースか…。
そうこうするうち、一瞬のアクシデントが…。
前半8分、GK今川選手がバックパスで戻されたボールを処理しようとしていたところを相手FW宮津翔太選手(背番号11)に狙われ、そのまま失点。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 1対0 FC今治】
完全に崩された形での失点ではなく、一瞬の隙を突かれた事故のような失点です。おいおいおいおい…。でもまぁ~、まだ開始8分。時間は十分にあるので、まずは同点に追いつきましょう。
この失点でFC今治が目覚めたのか、その後は少しずつペースを掴みかけるものの、決定機はなかなか作れません。反対に相手FWが抜け出し強烈なシュート放つもGK今川選手が好セーブ!それにしても流経大ドラゴンズ龍ケ崎のFW2人、どちらも脚が速い。FC今治はこのスピードに掻き回されている感じです。特に、3人のMFの真ん中、ボランチの位置に入ったMF金子選手の位置が少し下がり目で、前線と守備陣との間に少し大きなスペースが出来ていたのが気掛かりでした。DF中野選手が果敢にオーバーラップして左サイドから攻めるのですが、特にそのDF中野選手がオーバーラップした際に、前線の人数が増えるのはいいのですが、その中野選手のポジションをカバーしようとしすぎるあまり、中盤に大きなスペースができている感じです。そのスペースを相手流経大ドラゴンズ龍ケ崎のキャプテンマークを巻いたMF寺澤勇志選手(背番号6)に突かれて、ゲームをコントロールされているように見受けられました(この寺澤選手。なかなか凄い選手です。私はちょっと注目)。スタンドから観戦していると(ちょっと高い位置から観戦していると)、あと3メートル金子選手が前に出ていたらもっとボールを奪えるのに…って思うのですが、それだけ相手のFW2人の脚が速くて、出られなかったんでしょうね。
その後はボールの保持率は五分五分、依然として決定機を作れない時間が続いています。なんとか決定機を作ろうと試みるのですが、何度もオフサイドが重なりシュートまでは繋げられません。FC今治の攻撃はオーバーラップしたDF中野選手とFW小澤選手を中心に左サイドからの攻撃が主体で、右サイドから崩せないのも気掛かり。完全に相手に読まれている感じさえします。攻撃のリズムが感じられません。
その後、少しずつ相手ゴール前まで攻め込むチャンスが増えてきて、DF中野選手からのクロスにヘディングでMF三田選手が合わせるも相手GKが西岡佑馬選手(背番号1)が好セーブ。DF小野田選手からのロングパスをFW上村選手が受け、さらにFW可児選手に合わすも相手GK正面。その後もDF中野選手からのクロスにFW小澤選手が合わず、これまた相手GK正面。次々とシュートを放つのですが、流経大ドラゴンズ龍ケ崎はGK西岡選手を中心にした身体を張った守りで、なかなかゴールを割らせません。それにしても、この流経大ドラゴンズ龍ケ崎のGK西岡選手、なかなか上手です。うまく守備陣をコントロールしているようです。
このまま前半終了。相手に圧倒されたわけでもなかったので、本当に失点シーンが悔やまれます。でも、それを差し引いても、まだまだチームがうまく機能していないような感じを受けます。後半に向けて吉武博文監督がきっと修正してきてくれるでしょう。
後半開始。ここで私は見逃しませんでした。小澤選手と上村選手がポジションチェンジして、上村選手がFWの左サイド、小澤選手がFWの右サイドに変わったことを。そして、ボランチのMF金子選手が少しだけ前のほうにポジションを上げたことを。これでチーム全体のリズムが良くなったように私は感じました。経験豊富な吉武博文監督の判断に関して、素人の私が申し上げることも不遜極まりないことではあるのですが、そうでしょそうでしょ。吉武博文監督が私と同じ感触を持っていたことに、ちょっと満足(笑)
後半に入り、FC今治がボールを支配する時間が増え、チャンスを徐々に作り出します。攻撃も左サイドだけでなく、右サイドからも目立つようになってきました。右サイドにポジションチェンジした小澤選手の動きが光ります。小澤選手は鈴鹿アンリミテッドFCから今季移籍してきた選手で、鈴鹿アンリミテッドFCといえば昨年11月に行われた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ決勝ラウンドの第1戦で対戦した相手でした。この試合で小澤選手は鈴鹿アンリミテッドFCの中盤の中心選手(ゲームメーカー)として、FC今治を散々引っ掻き回してくれました。その時の小澤選手が戻ってきたような動きです。
金子選手もポジションを少し前に移したことで、ボールに触れる頻度が上がってきました。相手の司令塔であるキャプテン寺澤選手が反対に金子選手のマンマークに入っているような印象さえ受けます。
そして後半18分。相手ゴール前の混戦からこぼれてきたボールにそのMF金子選手が豪快なミドルシュートを叩き込み、同点に追いつきました!そうでしょそうでしょ。予め少し前寄りの位置にポジションを移していたので、打てたミドルシュートだったのではないでしょうか。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 1対1 FC今治】
さらに、後半31分。途中交代で可児選手に代わってFWに入った長島滉大選手(背番号14)のパスを受けたDF中野選手がドリブルでゴールライン際まで持ち込み、角度のないところから技ありのシュートを決めて逆転!さすが中野圭!繰り返し仕掛けてきた左サイドでのオーバーラップがついに活きました。小澤選手を右サイドに移したことで、相手DFのマークが少し手薄になったところを上手く突いた感じがします。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 1対2 FC今治】
しかし、後半38分。今度は流経大ドラゴンズ龍ケ崎がDFラインからのロングボールに反応した相手FW岡崎優希選手(背番号12)にドリブルでDFラインの裏に抜け出され、そのままゴールを許し失点。これまた、一瞬の出来事って感じの失点でした。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 2対2 FC今治】
その後はFC今治もFW上村選手に代えて岡山和輝選手(背番号4)、FW玉城選手に代えて桑島良汰(背番号10)とフレッシュな攻撃の選手を投入して、追加点を奪おうとするも、両チーム決め手に欠き、4分のアディショナルタイムも過ぎ、試合終了。
【流経大ドラゴンズ龍ケ崎 2対2 FC今治】
勝ち点1を取ったと言うよりも、勝ち点2を失った印象しか残らないJFL初戦でした。ですが、相手は昨シーズンの準優勝チーム(年間勝ち点2位)。この試合で、JFLでもそこそこ戦えるという感触を得ることはできたのではないでしょうか。しかし、FC今治はJFLで終わっちゃあいけないチームです。1年でJ3にまで昇格すること(連昇!)がチームの目標です。新しく加わった選手との連携や、新しいフォーメーションへの対応等々、この試合で見えてきた課題をしっかり修正して、次の第2節に臨んで貰いたいと願っています。
次の第2節は3月12日(日)、ホームの愛媛県西条市の西条市ひうち陸上競技場で、13時キックオフです。対戦相手はHonda FC(本田技研工業フットボールクラブ)。Honda FCは昨年(2016年)のJFLではセカンドステージで優勝し、チャンピオンシップで流通経済大学ドラゴンズ龍ヶ崎に2戦合計3対2で勝って優勝したチームです(年間勝点でも1位でした)。決して楽な相手ではありませんが、ここを踏ん張って勝ち点3を取れれば、今期JFLで戦っていける本当の手応えになると思います。頑張れ、FC今治!
はるばる地元今治からやって来てくれたと思われる私設応援団(サポーター)も熱を入れて応援を続けてくれていました。まだまだこちらのほうも手探りで緒についたばかりという感じです。まだまだ恥ずかしさや遠慮があるのか、Jリーグの試合(それも熱烈なことで知られる浦和レッズや大宮アルディージャといった埼玉県のチームの試合)を見慣れた者としては微笑ましく思えるレベルではあるのですが、これからいっぱい経験を積んで、すぐに頼もしく変身していくものと期待できます。こういうところもFC今治を応援する楽しみの一つではあります。
試合後の“出待ち”の様子です。今治へ帰る選手達に、多くのファンが激励の声を掛けています。徐々に選手一人一人のファンもついてきているようです。いい感じです。
FC今治には関東地方出身の選手が意外と多く、バスの周囲では応援に来たご両親と久々の再会を果たした選手との短い交流の場面も見られました。なぁ~んかご両親が羨ましいですね。私は孫達に期待かな?(笑)
【追記】 今季、JFLでのFC今治の関東地方での試合は前半のファーストステージに集中していて、残りの試合は、
第5節 4月16日(日) 13:00キックオフ 対ブリオベッカ浦安戦(千葉県立柏の葉公園総合競技場)
第7節 5月3日(水) 13:00キックオフ 対東京武蔵野シティFC戦(武蔵野市立武蔵野陸上競技場)
第8節 5月7日(日) 13:00キックオフ 対栃木ウーヴァFC戦(栃木市総合運動公園陸上競技場)
の3試合です。関東地方にお住いの皆さん、栃木市はともかく、柏市も武蔵野市も水戸市より近くてアクセスはいいので、時間が許せば、是非ご来場のほど、ご検討下さい。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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