2015/02/16

大人の修学旅行2015 in 土佐の一本釣り(その8)

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今夜の宿泊先、『黒潮本陣』は土佐久礼駅からクルマで10分ほどいった久礼湾の西側にある海沿いの小高い山の中腹にあります。眼下には久礼湾が間近に見え、湾の奥には土佐久礼漁港とこじんまりした土佐久礼の町並み、そして久礼湾の開いた先には島1つない雄大な土佐湾(太平洋)の景色が一望できます。よく晴れているので、遥か彼方には微かに陸地が見えます。おそらく大きく∩字形を描いて弓のように湾曲した土佐湾の反対側、安芸市周辺の室戸岬へ続く海岸線の陸地ではないでしょうか。だとしたら、ここ土佐久礼からはおそらく100km近くは離れている筈です。高台ということもありますが、冬で空気が乾燥しているせいか、かなり遠くまでハッキリと見通せます。

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高知県のこのあたりの太平洋は、暖かい(水温の高い)海流である黒潮がすぐ近くを流れているため、それが冷たい大気とぶつかると、海水面における水と空気の温度差から大量の水蒸気を発生させ、この時期は海面付近に霧が出たりもするのですが、幸いなことにこの日はそこまで寒くはないので海水面の水と空気の温度差がさほどなく、水蒸気の発生が抑えられているのかもしれません。とにかく遠くまで見通せます。この日の太平洋は波もなく、瀬戸内海のように穏やかな海が広がっています。雄大で綺麗な風景です。

眼下に見える土佐久礼漁港には中型のカツオの一本釣り漁船をはじめ、近海漁業用の小型漁船が何隻も停泊しています。沖に仕掛けた網でも引き揚げに行くのでしょうか、小型の漁船が一隻、久礼湾の東西両岸から延びる長い防波堤の間を縫うように白いS字の航跡を残して、港の外に出ていきます。微かに船のエンジンの音が聞こえます。まさに漫画『土佐の一本釣り』に描かれた世界そのままです。素晴らしい! 漫画の主人公の純平も、きっとあの港から大漁旗をなびかせた船に乗って、さっきの漁船のように防波堤の間を縫うように沖の太平洋へと出港していったのでしょうね。漫画のストーリーや印象的なシーンの幾つかが思い出されます。こじんまりと見えた土佐久礼の町には純平の無事の帰りを待ちわびる(純平の妻になった)八千代の姿があるのでしょうか…。私的には漫画史に残る珠玉の名作の1つと言ってもいい漫画でした。

『黒潮本陣』は温泉旅館ってことになっています。“本陣”という名の通り、江戸時代の大名の屋敷、本陣をイメージした本館の建物は、白壁と黒い梁がちょっと重厚な雰囲気を醸し出しています。今回我々が宿泊するのはその本館ではなくて、コテージのほう。本館からさらに少し山を登ったところにコテージが洋風の何棟かあり、幹事はそこを3棟借りているようでした。私とオネエは幹事ではありませんが、先に着いた者として代表して参加者全員分のチェックインを済ませ、鍵を受け取りました。

本館からコテージは見えているのですが、ちょっと急な坂を登っていかないといけないのが難点。大浴場は本館のほうにあるので、夜は寒いので、せっかく風呂で温まってもコテージまでに身体が冷えちゃうかもしれないな…って思いながら、登っていきました。

コテージは外観は洋風ですが、中は畳を敷いた和室が3部屋あって、それぞれ2人ずつの計6人まで泊まれます。なので、女性陣(6人)用に本館に一番近い棟を割り当て、男性陣(8人)は4人ずつ2つの棟に分かれることにしました。このあたりは本来幹事さんの役割なのですが、まぁ、ふつうに考えたら誰でもそうするだろう…と考えて、オネエと協議して決めちゃいました。

遠くから列車が近づいてくる音が微かに聞こえてきます。時計で確認すると、おそらく本隊の12名が乗った特急「あしずり5号」だと思われます。皆が到着した時、寒くないように各部屋の空調を入れて暖め、2人で早くも二次会の会場の設営を始めちゃいました。一次会の宴会が終わったら、速やかに二次会に突入できるように…。このあたりの配慮、気配り、さすがはオネエです。下僕としては、ただひたすらそうしたオネエを手伝うだけです(汗)_(^^;)ゞ 中村から引き返してきて本当によかった…改めてそう思いました(^^;

それから15分ほどして本隊の12名が駅からマイクロバスに乗って『黒潮本陣』に到着。これで今回参加の14名全員が揃いました。今回の参加者は当時の愛称で言うと…、女性陣がオネエのほか、遥々遠く青森から参加してくれたココ、大阪から参加のマリちゃんとトシエさんの2名、地元香川からキョウコさんとサナエさんの2名で、計6名。男性陣が関東からは私のほかイッカク、ショウチャン、ユウテンの4名。大阪からバンタローとヨシキの2名、地元香川からウスキとシンショーの2名の計8名で、総計14名でした。

今回初参加はサナエさんだけで、他は初回からの皆勤賞がほとんどの常連組なので、もう顔馴染みばかりです。まずは1年ぶりの再会を喜びあいました。(実は昨年の夏に地元香川で卒業40周年の記念の同級会があって、その時にほとんどの人に会っているので、今回は半年ぶりというほうが正しいところですが…。)

今年はほとんどのクラスメートが還暦を迎えるというので、地元の香川在住の人をはじめ、少しでも多くの人が参加しやすいように四国での開催にしたのですが、地元からの参加者が少なかったのはちょっと残念なところです。加えて、これまで参加してくれていた常連参加者の中にも、スケジュールの関係でどうしても都合がつかず今回は欠席という人もいて、6回目にして過去最低の人数のちょっぴり寂しい『大人の修学旅行』になっちゃいました。でもまぁ~、コアとなるメンバーの結束は固いようなので、このコアメンバーがいる限り、この“一年に一度のお楽しみ”は、これから先もずっと長く続けられそうだな…と、思っちゃいました。長く続けていけば、参加者も徐々に増えていくと思います。『還暦』を過ぎると、公私ともに背負う荷物も少なくなってきて、皆さん、参加しやすくなってくると思っていますから。

それにしても今回の参加者は男性陣8名に対して、女性陣6名。このクラスは理数科だったので、総員39名のうち、女性は10名でした。その10名のうち6名が参加したということで、参加率の高さが凄いです。このクラスの“女子”の結束力、と言うかまとまりの良さは凄すぎます。それに比べて男性陣は29名中8名の参加ですか…。参加率からすると、ちょっと寂しいですね。

先述の「オネエと下僕達」もそうですが、結局のところ、このクラスは理数科という理系のクラスであるにも関わらず、少数派であるほうの“女子”が実は主導権を握り、多数派の“男子”に見えない圧力をかけて操りながら引っ張っていった“かかあ天下”のクラスということになるのかもしれません。そのような仮説を置いて過去を思い起こしてみると……、なるほどぉ~~。思いあたることがいっぱいあります(^^)d つまるところ、世の中ってそういうものかもしれません。なんやかんや言っても、女性のほうが絶対に強い!…この年齢になって、つくづく思います。

それぞれ決められたコテージの棟に入り、一息ついたところで、浴衣に着替え、カラコロ…と下駄の音を鳴らしながら本館の大浴場に入浴に行きました。ちょっと「さぶぅ~~(寒い)」(>_<)

『大人の修学旅行』の定番は温泉と美味しい地場の料理。今回の開催地である高知県の土佐久礼は残念ながら温泉はないだろう…と思っていたのですが、ところがドッコイ。最近は各地で地下深くまでボーリングで掘り進み、無理矢理温泉を噴出させるということがやられているのですが、この『黒潮本陣』にもそれがありました。お湯の温度は低いものの、地下深くから汲み出した温泉が。その低温の温泉を適温まで沸かした温泉がありました。大浴場は広々とした御影石の浴槽で、ゆっくりとお湯に浸かると、長旅の疲れが癒されます。やっぱり、日本人の旅には温泉が一番です(^^)d

さらには太平洋の海水を汲み上げてきて沸かした露天風呂の「汐湯」も。経度が関東地方よりも西に位置しているため、日の入りが1時間ほど遅く、露天風呂からは雄大な太平洋の景色が一望できます。露天風呂から見る景色としてはちょっと他にはなく、素晴らしい景色です。太平洋の海水を汲み上げてきて沸かしたということなので、露天風呂のお湯はかなりしょっぱく(塩辛く)、髭剃り後の顔に滲みて、ヒリヒリします(*_*) 海水といっても太平洋から汲み上げた海水なので、磯臭さはほとんどしません。


……(その9)に続きます。

執筆者

株式会社ハレックス代表取締役社長 越智正昭

株式会社ハレックス
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越智正昭

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