2014/07/07

昭和49年(1974年)7月7日 七夕豪雨

漫画「ちびまる子ちゃん」に『まるちゃんの町は大洪水』の巻がある。これに取り上げられた事例である。

昭和49年(1974年)7月7日~8日にかけて、台風第8号が九州の西から日本海に進んだのに伴って、東海地方に停滞していた梅雨前線が活発化し、静岡市では24時間雨量が500㎜を越える記録的な豪雨となった。七夕の夜に発生したことから「七夕豪雨」の異名がついた。

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静岡地方気象台の記録によると、7日21時過ぎから8日4時にかけての7時間、1時間雨量が40~80㎜の激しい雨が続いた。この豪雨によって、山がけ崩れ4299か所、道路の損壊3381か所をはじめ、中小河川の氾濫などが続発し、死者44名、住家全壊241棟、家屋浸水80544棟に及ぶ甚大な被害がでた。殊に、巴川流域での被害は甚大であった。
台風とともに日本列島には高温多湿の気流の流入しやすい状況が前線を活発化させ豪雨をもたらしたもので、静岡市内に激しい雨が集中した原因としては、静岡の地形も関係していると考えられる。

静岡県の資料に、この時大きな被害を受けた巴川の浸水実績図がある。清水港に流れ込む川でこの浸水域には国道1号線、東名高速道路、東海道線、東海道新幹線などの幹線道路・鉄道が通っているところである。東海道線草薙駅の南側の高台に静岡県立大学があるが、ここからの眺めにこの浸水実績図を重ねてみると、その浸水域の広さに驚かされる。
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大きな河川の河口付近の平坦地に開けた都市が多い。これらの都市では大雨により河川が氾濫するような事態になれば、この静岡の巴川流域と同じような洪水原に変わるかもしれない。その時のことを考えておく必要がある。
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静岡県土木部では、七夕豪雨で浸水した巴川流域の約2,600ha、206地点でどこまで浸水したか等の聞き込み調査を実施して、この結果を写真のような形で住民へ周知している。洪水痕跡表示版で、比較的見やすい場所180地点の電柱に取り付けて、この地域ではこのような洪水被害を受けたことがあることを忘れないようにしている。

執筆者

気象庁OB 市澤成介

気象庁OB
市澤成介

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