2015/08/12

リッチギー石本選手、次は日本タイトル獲得だぁ~っ!

ポスター

私が応援している香川県高松市出身のプロボクサー、石本康隆選手(帝拳ジム所属)の試合が8月7日(金)に東京後楽園ホールで行われたので、もちろん熱烈イシモ(石本選手)応援団の私は応援に行ってきました。o(*⌒O⌒)b

この石本康隆選手、昨年5月31日にマカオで行われたIBF(国際ボクシング連盟)スーパーバンタム級世界チャンピョンへの挑戦者決定戦、また同じく昨年12月6日に東京後楽園ホールで行われたスーパーバンタム級の日本タイトルマッチに相次いで破れ、33歳という年齢もあり、このまま現役を引退してしまうのではないか…と大いに心配していたのですが、嬉しいことに現役続行を決め、4月4日(土)、東京後楽園ホールで行われた復帰戦では一癖も二癖もありそうな変則タイプのボクサー相手になんとか判定勝ちで勝利を収め、14ヶ月ぶりの勝利をあげました。再び、タイトル奪取に向けて“Re-START”をきってくれました。

“Re-START”…イシモ、現役続行!

8月7日(金)はその復帰第2戦でした。この日は川崎新田ジム主催の試合でしたが、7試合行われたこの日の対戦カードのメインイベント8回戦が、石本康隆選手の試合でした。対戦相手は川崎新田ジム所属の古橋岳也選手。日本スーパーバンタム級1位でOPBF東洋太平洋同級10位という27歳の強豪選手です。これまで23戦して17勝5敗1分。17勝のうち7勝はKO勝ちです。この古橋選手、今年4月に小國以載選手が持つ日本スーパーバンタム級タイトルに挑戦し、引き分け判定ドローという結果でベルト奪取にあと一歩のところまで迫りました。その古橋選手の再起戦でした。

今年4月に古橋選手があと一歩のところでタイトルに手が届かなかったタイトルマッチの相手の小國以載選手ですが、石本康隆選手は、前述の昨年の12月6日(土)に後楽園ホールで行われた試合で、日本タイトルを争った相手です。この試合は昨年9月末に前チャンピョンの大竹秀典選手が世界タイトル挑戦のために返上したタイトルをめぐって設定された試合で、勝ったほうが第36代の日本スーパーバンタム級チャンピョンに就くという試合でした。この試合、石本康隆選手は僅差の判定で敗れ、惜しくも惜しくも日本タイトルを逃しました。

日本スーパーバンタム級タイトルマッチ

古橋岳也選手が日本スーパーバンタム級1位なら、石本康隆選手は、試合開始前の時点で日本スーパーバンタム級5位。1位と5位という日本ランカー同士の対決ですので、勝者は順当に行けば来年のチャンピョンカーニバルへの出場が決まる(すなわち、日本チャンピョンへの挑戦権がかかる)という大事な一戦でした。また、反対に負ければ、今年33歳という年齢のこともあって、“現役引退”という影もちらつく、石本康隆選手にとっては絶対に負けられない崖っぷちの試合、ホント大事な大事な一戦でした。そりゃあファン、いや、応援団としては絶対にリングサイドに応援にいってあげないといけません。

この日の試合は平日(金曜日)の開催で、定時まで仕事をしてから出掛けたので、私が後楽園ホールに到着した時は3試合目の試合が行われている最中でした。対戦カードが書かれたパンフレットによると、この日の対戦カードは7試合。18時ちょうどに開始され、なんと最初の第1試合は女子48.7kg契約の4回戦でした。川崎新田ジム所属の“オタク・グラドルボクサー”郷司利也子選手(パンフレットの写真を見る限り、なかなかの美形です)がWBC女子世界アトム級15位という世界ランカー日向野知恵選手(スパイダー根本ジム)に挑戦するという試合でした。女子のプロボクシングの試合なんて観たことがないので、観たかったな…って思っちゃいましたが、事前に知らなかったので、仕方ないですね。

私が途中から観た第3試合は、東日本新人王準々決勝ミニマム級4回戦で、川崎新田ジム所属の“東大卒・公認会計士ボクサー”という柏野晃平選手が、コーエイ工業小田原ジム所属の佐宗緋月選手と対戦していました。途中まで“東大卒・公認会計士ボクサー”柏野選手が有効打を重ねて優勢に試合を進めていたのですが、最終第4ラウンド、佐宗選手の強烈な右フックが柏野選手の顔面に炸裂。一発でダウンを奪われ、カウントをとるまでもなくすぐにレフリーストップ。柏野選手は起き上がることなくタンカで運ばれていきました。ブッ飛ぶって感じの派手な倒れ方でしたので心配したのですが、タンカが私の横を通り過ぎる時に観た感じでは、柏野選手の意識はあるようでしたので、そこはちょっと安心しました。それにしても強烈な一発でした。

第4試合、第5試合を観て、セミファイナルの第6試合は日本ミドル級3位、OPBF東洋太平洋同級6位の西田光選手(川崎新田ジム)と、日本ミドル級5位、OPBF東洋太平洋同級11位の渕上誠選手(八王子中屋ジム)との日本ランカー(東洋太平洋ランカー)同士のミドル級8回戦でした。渕上選手は昨年12月に行われた東洋太平洋と日本の2つのチャンピョンベルトを賭けたミドル級タイトルマッチ12回戦で観た選手だったので(その時は最終の12ラウンドTKO負け)、この試合、私はその淵上選手を応援しながら観戦したのですが、この日も最終8ラウンド、残念ながら左右の連打を続けざまに浴びたところでレフリーストップのTKO負けでした。さすがに制限体重が72.57Kgまでのミドル級は選手が大柄だし、観ていて迫力がありますし、パンチ力もあるので、一発逆転も見られます。この試合も途中までは淵上選手が優勢に試合を進めていたのですが、6ラウンドに西田選手のパンチが顔面をヒットしてから形勢が一気に逆転。西田選手のTKO勝ちに終わりました。

セミファイナルが終わり、いよいよメイインイベントの第7試合。我らが石本康隆選手の登場です。この日は対戦相手の古橋選手が所属する川崎新田ジムの主催試合なので、石本選手はアウェー。青コーナーからの登場です。アウェーにも関わらず、いつものように地元香川県からもやって来た石本選手の熱心な大応援団の方々が作る幟(応援旗)の列の中をテーマ曲に乗って石本選手が入場してきました。絶対に負けられない一戦ということで、さすがに緊張した顔で入場してくるのかな…と思っていたのですが、意外や意外、非常にサバサバした表情をしていて、時折笑顔も浮かびます。よしっ!これなら勝てる! リングに上がるや、いつもの右腕を突き出したドヤ顔ポーズも見られます。それを見て、大応援団から歓声が上がります。

入場
試合開始前


リングアナウンサーによる両選手の紹介の後、カーンというゴングの音が会場内にコダマして試合開始。石本選手は類い稀な動体視力を活かして、本来は“打たせないで打つ”というアウトボクサータイプの選手です。足を使いながらも機を見たら一気に畳み掛けるボクサーファイターでもあり、観ていて非常に綺麗なボクシングをする選手です。4月に行われた復帰戦では変則タイプのボクサーが相手でしたので、接近戦ばかりで、石本選手本来の姿とは程遠い試合でした。なんとか3対0の判定で勝利は収めたものの、自分でも内容の悪さを十分に自覚していたのか、勝ち名乗りを受けても、いつもの“ドヤ顔”による勝利のポーズは出なかったほどの試合でした。確か4月の試合の時は日本ランキングが4位だったように記憶していて、現在が5位。勝ってもランキングが下がったのは、試合内容の悪さが影響したのかもしれません。

ですが、この日の石本選手は第1ランドからアウトボクサーとしての本来の姿を取り戻しているかのような素晴らしい動きでした。これまでの試合に比べ手数は少し少ないものの、相手のパンチをギリギリのところでかわし、距離をおいたアウトレンジから有効打を的確にヒットさせていきます。攻め込まれた時にロープの反動を利用して一気に形勢を逆転させたり、クリンチの間にボディーにボコボコとパンチ(かなりの有効打)を見舞うベテランらしい老獪な動きも見せます。途中から4月の試合同様、クリンチになるケースが目立ち始め、オヤオヤ…と思っていた矢先にレフリーから「ホールディング」の反則を取られ、1点減点まで喰らっちゃいました。☆(゜o(○=(゜ο゜)o

試合風景1
試合風景2
試合風景3



さしてピンチになることも少なく、8ラウンドが終了。勝負の行方は判定に持ち込まれたのですが、気になると言えば「ホールディング」の反則を取られたことぐらい。あと、第7ラウンドに相手のパンチが顔面にあたり、鼻血を出したことくらいでしょうか。☆○(゜ο゜)o

結果は3人の審判とも青コーナー優勢で、3対0で石本康隆選手の勝利。「ホールディング」の反則による1点の減点はあったものの、2点から4点の差がつきました。石本康隆、完全復活!と言ってもいいでしょう。よかったよかった。(^o^)

勝者石本1
勝者石本2
勝者石本3
勝者石本4


そうそう、この試合には、ロンドン五輪でボクシングミドル級金メダリストで日本期待の星、村田諒太選手がリングサイドに石本康隆選手の応援に来ていました。村田選手も帝拳ジムの所属。石本康隆選手は帝拳ジムの先輩にあたるので、応援に来たのでしょう。リングサイドの村田選手の野太い声がよく聞こえました。この村田選手、プロ転向後は7戦して7勝(5KO)、現在はIBF世界ミドル級9位、WBO世界ミドル級11位と着実にランクアップしてきて、徐々に世界タイトルに近づいています。応援を終えた村田選手が会場を後にする時、私のすぐ隣を通り過ぎたので、「村田ぁ~、頑張れよ! 期待しているぜぇ~!」って声をかけると、軽く右手を上げて応えてくれたのが嬉しかったです。ミドル級の選手なので身体は大きいし、テレビで観るとおり、メチャメチャカッコいい選手でした。必ずや世界タイトルを獲ってほしいものです。

村田諒大選手

試合観戦後は例によって応援団による打ち上げ。そこにも律義な好青年・石本康隆選手は顔を出してくれました。嬉しいです。あまりに律義なので、“リッチギー石本”です(笑)

打ち上げに現れた石本康隆選手は、右頬にパンチの跡と思われる痣が残っているものの、ふだんと変わらない爽やかな表情でした。彼の話によると、「前日の計量の時に、(対戦相手の)古橋選手が「明日はよろしくお願いします」とわざわざ言ってきたので、アッ、これは勝ったな」…と思ったのだとか。プロの格闘技は最後はメンタルの勝負です。相手をなめてかかっていくくらいでないと勝てません。

試合中もかなり気持ちの余裕はあったようで、「応援団の応援も聞こえていましたよ。ありがたかったです。パンチが当たるたびにワァ~!って大きな声で声援を送ってくれるじゃあないですか。途中、パンチが当たっていなくてもワァ~!って大きな声援をいただいた時には(何度かありました)、「当たってないのになぁ~」って思っていましたよ」と笑っていました。「いやいや、もしかすると我々の声援で有効と判定されるパンチが1つでも増えればいいな…と思ってさ」と私。

祝勝会1
祝勝会1


さらに石本選手からは、「あ~~、鼻血が止まらない。越智さんはラウンドガールを見て、鼻血が出たのと違いますか?」って軽口もたたかれました。ギクッ! 煮干し、いや、図星か…(笑) ラウンドガールが登場する試合を間近で観たのは初めての経験でしたからねぇ~(^_^;)

祝勝会1

さぁ~これで次は日本タイトルマッチです。負ければおそらく引退のギリギリの崖っぷちを凌ぎきり、一転、日本タイトルへの挑戦権を獲得しちゃいました。よくやった!、ホントよくやった!

現在の日本スーパーバンタム級チャンピョンは昨年の12月に日本タイトルマッチで対戦した小國以載選手。前回は僅差の判定負けでしたが、この日の試合のような調子で戦えば、間違いなく倒せる相手です。また、楽しみが出来ました。

石本選手からは「絶対にタイトルを獲りますので、これからも応援、よろしくお願いします!」という力強い言葉が聞かれました。それを聞いて、我々応援団からは早くも「おぅ!絶対に応援に行くからな!」という声が! 当然、私は応援に行きます。頑張れ!イシモ! 石本康隆選手! \(゜ロ\)(/ロ゜)/

次の試合の試合後の打ち上げには、是非、日本スーパーバンタム級チャンピョンのベルトを持て来てほしいものです。

執筆者

株式会社ハレックス前代表取締役社長 越智正昭

株式会社ハレックス
前代表取締役社長

越智正昭

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